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『写真のことが全部わかる本 完全版』スマホカメラしか知らない人にも役立つはずの写真教科書

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写真&カメラの情報サイトstudio9の中原一雄氏による『写真のことが全部わかる本 完全版』が発売となりました。こちらは2018年に発行された『写真のことが全部わかる本』の改訂版となります。

前作に続いて見本誌を送っていただきました。ありがとうございます。

『写真のことが全部わかる本』にRAW現像編を大幅増強

前作『写真のことが全部わかる本』は、初心者にも分かりやすいレンズ交換式カメラ&写真の教科書として定番の書籍となっています。これまでになんと8刷まで増刷されているそうです!
前作を紹介した当時のブログはこちら。

本作は「完全版」ということで、ベースになっているのはもちろん『写真のことが全部わかる本』ですが、この5年の間にレンズ交換式カメラの主流が一眼レフからミラーレスに移行したことへの対応、そして前作では上級編の1項目だった「RAW現像編」が新章として独立し、8ページから24ページ(10項目)へと大幅に増強されました。さらに「子供の撮り方」についての項目も上級編に追加されています。

新たな「RAW現像編」は最もメジャーな現像ソフトであるAdobe Lightroom Classicに対応した内容となっていて、ホワイトバランスや露出などの基本的な補正から、カラー補正、マスク機能を使った処理まで現像作業のワークフロー体を丁寧にフォローしています。

前作同様に一眼レフやミラーレスを手にしたばかりの初心者から、改めて写真に関する基礎知識を網羅的に学びなおしたい人、更にはこれから一眼カメラ使ってみたいと考えている人にもピッタリの教科書でしょう。


スマホカメラしか知らない人にも使える情報?

前作の紹介記事で私は「カメラと仲良くなるための本」として本書を紹介しました。
新章以外は基本的に前作を踏襲してるので、その感想も大きく変わらないのですが、今回本書を読んでいて感じたのは、写真の初心者、レンズ交換式カメラに興味を持っている人だけでなく、スマートフォンのカメラしか使ったことがない人にも役立つ情報が多いのではないかということ。

誰もがスマホを持つようになり、高性能なデジタルカメラ(ビデオカメラ)を日常的に使う時代になりました。超広角や標準、中望遠レンズまで搭載するする多眼カメラを搭載するスマホも増え、これだけ多機能、高性能なデジカメを多くの人が当たり前に持っているとのは過去になかったこと。

現在のスマホカメラではユーザーには見えないところでのソフトウェアやAIによる画像処理により、一見するとレンズ交換式カメラで撮ったかのような撮影結果が得られます。
撮影結果だけをSNSのタイムラインやスマホ画面で見るだけでは、なかなかその違いが分からないかもしれませんが、一方でカメラの仕組みや撮影技術、現像についての知識があれば、スマホカメラがどのような処理でそのような絵を生み出しているのか想像することもできます。

誰もが必要とする知識ではないものの、これだけカメラが日常的な道具となった現在、写真やカメラについての知識を持っておくことは決して無駄になりません。シチュエーション毎のレンズ(画角)選び、構図、露出、ホワイトバランスを変えることで写真がどう変化するかのか? 撮影後の編集やレタッチにしても、レンズ交換式カメラに限定される技術ではありません。

スマホカメラは感覚だけでも使えるツールではありますが、知識を深めることで表現の選択肢を増やすことができます。少々話が飛躍してしまいましたが、誰もが高性能なカメラを当たり前に使う時代だからこそ、改めて「写真のぜんぶ」について学んでみてはいかがでしょう。

ちなみに前作の記事でも書いたのですが、レイアウトの都合で作例写真やキャプチャー画像がかなり小さい部分があるので、老眼世代にはちょっと見にくい箇所があるかも……? 電子書籍だと拡大(書籍用の解像度なので拡大には限界はあるものの)して確認できます。