三連休前半(7月14日〜15日)の北アルプス、五竜岳・唐松岳縦走の2日目です。
- 五竜山荘・白岳から眺めるご来光
- 前半は緩やか、大黒岳から急登、岩場が登場する稜線歩き
- ライチョウの親子に出会う
- 唐松岳山頂から360度の展望、そしてまた……
- 連休で賑わう八方尾根を下る
- 山行ログと歩行ルート
- こんな記事もあります
五竜山荘・白岳から眺めるご来光
五竜山荘で迎える2日目の朝、五竜岳に登ってご来光を見る人も結構いるようですが、初日五竜岳に満足した我が家(朝が弱い)はテント場の近くから見ることにします。白岳沢そして遠見尾根の向こうには一面の雲海が広がっていました。
五竜山荘の前からだと日の出ポイントを遠見尾根が邪魔してしまうのでテント場からすぐ登れる白岳へ。ここまで来ればバッチリご来光を楽しむことができます。この日の出・日の出方角・時刻の確認はPRO TREK Smart WSD-F20があるとめっちゃ便利です。
雲海からは妙高方面(?)から八ヶ岳、富士山、南アルプスなどが頭を覗かせています。
地平線付近の雲が濃いので日の出時刻は少し遅れ気味でしたが、五竜岳の山肌を徐々に赤く染めながら…
ご来光となりました。
朝食を食べてテントを片付けるころにはすっかりと青空に…
それではそろそろ唐松岳に向けて出発しましょう。
前半は緩やか、大黒岳から急登、岩場が登場する稜線歩き
五竜岳(白岳)から唐松岳にかけての後立山連峰の稜線は、コースタイムで約2時間半。白岳側は緩やかなくだりで、唐松岳に近づくと大黒岳、そして牛首と呼ばれる岩場が登場します。
唐松方面から五竜へ向かうグループとたまにすれ違いますが、あの混雑したテント場が嘘のような静かな稜線です。山ってポイントポイントは混雑していても、エリア自体が広大なのでいざ登山道を始めると結構のんびりと歩けたりするんですよね。
右手の雲海からは湧き上がる雲。振り返ると五竜岳がカッコいい!
この辺りから五竜岳に隠れていた剱岳が姿を見せ始めます。
さて、目の前に見えてきたのが大黒岳。ここは森林限界ギリギリのピークです。
大黒岳を登り切ると牛首。これを越えれば唐松岳はもうすぐです。
右手には雲海、左手には剱岳……
牛首はこんな感じの岩場を何度か越えていきます。
立山の稜線も今日はくっきり。ひと息付いて振り返ると圧倒されます。
あとひと息。
ふと見上げればコマクサの群生……
牛首を登り終えて振り返ると五竜岳へと続く後立山連峰の素晴らしい稜線。
唐松岳頂上山荘が見えてきました。
ライチョウの親子に出会う
おや?
おやおや? なんと、山荘の少し手前でライチョウの親子(母鳥と雛6羽)が砂浴びをしています。
スズメじゃないよ、ライチョウの雛だよ。
砂浴びを終えると、あちこちに勝手に歩き出す雛を心配そうに探す母鳥。
雛たちを引き連れて登山道を歩いたり、1羽だけ反対側に行ってしまった雛を心配そうに呼んでみたり……。
そしてようやく母鳥と6羽の雛のライチョウ親子が雲海をバックに全員集合してくれた瞬間!
実はiPhoneに持ち替えたタイミングでこのシーンになってしまったので、メインの一眼(OM-D)では撮ることができなかった瞬間です。OM-Dを構えているときに撮ったのは既出のこの辺のショット。
これはこれで悪くないのですけどね…… 親子集合をこちらのカメラで撮りたかったです(笑)
唐松岳山頂から360度の展望、そしてまた……
ということで荷物を山荘前にデポして、残雪期以来の唐松岳へと登頂しましょう。
山頂から剱岳も立山連峰もクッキリ。
不帰嶮から白馬方面、荒々しくてカッコいい山肌ですねー。
槍ヶ岳、そしてその向こうに続く穂高?もよく見えています。
唐松岳頂上山荘と牛首の登山道。悪名高き(?)唐松岳頂上山荘のテント場も…… 下の方は大変そうですが一度泊まってみたいかも?
ふと八方尾根を見るともの凄い数の登山客が登ってきます… これからあそこを下りて帰るんですよね。頑張らなくては。
おや?
ハイマツの茂みにまたまたライチョウさん。この子はメスですが子持ちではないようですかね? ずっとポカーンと口を開けてますが、暑いのかな?
連休で賑わう八方尾根を下る
山荘まで戻ってくると唐松岳へ向かう登山道が人だらけになっていました。恐らく朝イチのロープウェイ組がちょうど登頂する時間になったようです。混み合う前ギリギリのタイミングで山頂に立つことができたようですね。
山荘前で早めの昼食を取って八方尾根を下り始めると、次から次へと上がって来る登山客が連なってちょっとした渋滞を起こしています。積雪期と違って登山道の幅も広くないので、下山組とのすれ違いにもひと苦労。
まだ連休の中日、こちらは急ぐ旅でもありませんし、登り優先でのんびりと下ることにします。まだまだ楽しめる景色はたっぷりありますしね。白馬にも行かなくては!
4月に来たときはまだ雪に埋まっていた八方池、残念ながら風の影響でリフレクションは見られませんでしたが、それはまた次の機会のお楽しみに。
八方池からは木道のお散歩コースを下っていきます。木道はラクチンで最高!
ようやくリフトの乗り口に到着。ここからはもう歩かなくてOK、リフト2本とゴンドラを乗り継いで最後まで下りることができます。
夏のスキー場とリフトもいいものですねー。風が気持ちいい!
なんでしょう、あの黄色いお花畑は……!?
ニッコウキスゲが群生する鎌池湿原でした。すごい花の数!
最後にいいものが見られたなー。
兎平ではソフトクリームを食べて……
ゴンドラリフトアダムの八方駅からはタクシーかバスで五竜とおみまで戻りますが、3人以上ならばタクシーの方がお得みたい。タクシー乗り場に車がいない場合は電話をして来て貰いましょう。上でリフトに乗る位のタイミングで予約しておくのもいいみたい。
ちなみに前日の遠見尾根でお会いしたご夫婦と偶然下山時間が重なり、タクシーを乗り合いすることができました。前回の記事とも被りますが、このご夫婦とは五竜岳や唐松岳の山頂、八方池でも顔を会わせていて、聞けば我が家と似たような登山のキャリア、面白い縁を感じてしまいました。
2日間世話になったパーゴワークスのザック「BUDDY 33」。少々分かりにくいですが、テント本体を雨蓋とショルダーハーネス間のスタビライザーで固定できるので、30L台のザックにしては想像以上の荷物を携行することができました。
この後、近くの温泉「十郎の湯」に入り(ここでまた↑のご夫婦に遭遇)、その後の食事は以前記事にしたアレ。帰りは上信越道経由で仮眠を挟みつつ、渋滞に巻き込まれることなく帰宅することができました。