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手軽に楽しめるマクロレンズ、オリンパス M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macroで春を切り取る

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M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PROと同じタイミングで手にしたオリンパスのM.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro。軽量コンパクトなマクロレンズで、扱いやすく写りも良好です。

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ただしマクロ撮影自体に不慣れなこともあって、まだ上手く使いこなせていないのも正直なところ……。まずは、この1ヶ月ほど使ってみてのファーストインプレッションをまとめてみました。

M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro

現在オリンパスのマイクロフォーサーズレンズには2種類のマクロレンズがあります。先行して発売されていたのは中望遠のマクロレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro」ですが、今回紹介する「M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro」は、2016年に登場した標準画角のマクロレンズです。

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特筆したいのはその価格。なんと実勢価格で2万円台半ばというまるで撒き餌レンズ価格。この価格で本格的なマクロ撮影が手軽にできるので(作例は後ほどたっぷり)、コストパフォーマンスは抜群です。

35mm判換算で60mm相当とほぼ標準画角、開放値はF3.5と抑え気味ですが、重量は128gと非常に軽量コンパクト、価格も実勢価格で2万円台半ばと非常にお手頃価格になっています。フォーサーズ時代の5020マクロ(50mm F2.0)に対する3535マクロ(35m F3.5)の存在を彷彿とさせますね。

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M.ZUIKO PREMIUMのプレミアムシリーズに属し、樹脂製の鏡筒、スイッチやボタン類のないシンプルな外観はM.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8あたりに近いでしょうか。

めちゃくちゃ寄れる2.5倍相当マクロ、深度合成にも対応

最大撮影倍率は1.25倍ですがこれを35mm判換算すると2.5倍、つまりめちゃくちゃに寄れる(クローズアップできる)マクロレンズということ。
※(マクロ)レンズの倍率とセンサーサイズの関係については、こちらの記事のマクロレンズの項目(本記事と同じM. 30mm F3.5 Macroがオススメされていますね)が非常に分かりやすいので、ご一読あれ。

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とにかく寄れます

フードは付属しませんが、最短撮影距離が0.095m(9.5cm)と非常に短いので最短距離を多様するならフードなんて使っていられないかも? 私は前玉の保護を兼ねて46mm経のフジツボフードを装着していますが、この状態で最短距離での撮影は可能なようです(フード先端が被写体に触れる位ですが)。

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OM-D E-M1 Mark IIに装着(+フジツボフード)

OM-D E-M1 Mark II以降のOM-Dシリーズに搭載されている、深度合成にも対応するレンズです。パナソニックにも同じ30mmのマクロレンズがあり(LUMIX G MACRO 30mm / F2.8 ASPH. / MEGA O.I.S.)こちらは半段明るいのですが、他社レンズになるので深度合成には対応していません。

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左:深度合成なし/右:深度合成あり

フォーカス速度はごく普通でしょうか。インナーフォーカス仕様なので、ピント位置によってレンズの伸縮もありません。フォーカスは最短付近の撮影時にはやはり迷いやすいので、M. 60mm F2.8 Macroのようなフォーカスリミッターが欲しくなりますが、廉価レンズなので仕方ないでしょう。

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GX7MK2に装着しても丁度いいバランス

60mm相当と使いやすい画角でなので、手軽にマクロ撮影を楽しむのにはうってつけなレンズのはず。

作例・実写編

基本スペックをざっくりと確認したところで実写編へ。今回はすべて手持ち撮影にて、ストロボや補助ライトは使わずにカメラとレンズのみでの撮影です。

マクロレンズを手にした素人が最初にすること、それは花のしべを撮ること(あるいは、硬貨か紙幣)。焦点距離が60mm相当とそこまで長くないこともあって、手持ちでも(オリンパスの手ブレ補正を借りれば)この手の花マクロが簡単に撮れます。風さえなければですが(被写体ブレにはやはり弱い)。

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描写はマイクロフォーサーズらしいハッキリした写りですが、ボケは柔らかく滑らかです。ピント面の描写がクッキリ過ぎると感じた際は、Lightroomでの現像時に少し明瞭度を落とすこともあります。

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ただ寄ってみるだけでなく、周囲をどんな色でボカすか考えてみると面白いかも。開放F3.5とそこまで明るいレンズではありませんが、マクロ域になるとこれだけ綺麗にボケてくれます。

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花が写ってなくても桜と分かって貰えるでしょうか。

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水滴が表れる雨の日、雨の後とマクロは相性がいい。

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少しシャッタースピードを挙げて水滴のミルククラウン的な一瞬を狙ってみたり。

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春が来ました。ソメイヨシノよりも一足先に見頃を迎えたしだれ桜。

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桜の蜜を集めにやってくるミツバチを狙ってみました。

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大きく切り出してみるとなかなかの解像感。風のとても強い日でしたが、シャッター速度を上げれば(1/2000秒)これが撮れてしまうのはE-M1 MarkIIのプロキャプチャーモードのおかげ。

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マクロといったら虫ですが、探すのが苦手なので……。

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それなら動物……

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落ち着きのない実家犬はマクロの被写体としては手強い。

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もちろん60mm相当の標準レンズとしても十分に使えます。開放値がF3.5とあまり明るくないですが、屋外なら十分。描写もとても自然です。

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飯レンズにだってもちろん悪くない。暗めの屋内だと感度を上げる必要がありますが……。

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せっかくのマクロなのでがっつり寄ってみても面白いかも?(レンズ接触に注意)

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逆光耐性が弱いといったレビューも見ましたが、そんなにダメですかね。目立ったゴーストも出てないようですし、フレアっぽいのも個人的には結構好きな雰囲気かも。

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マクロレンズといえばブツ撮りにも重宝しますが、私の場合ブログ用のブツ撮りは室内光(日中)の手持ちで簡単に撮ってしまうので、あまり参考にはならないかも。手持ちの際はあまり絞らないですが、マイクロフォーサーズのF3.5はフルサイズセンサーならばF7.1相当の被写界深度になります。

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三脚撮影の際ほどしっかり絞らなくても、そこそこの被写界深度が稼げるのもありがたいですし、強力な手ブレ補正頼りで少し絞っても十分持ちこたえてくれることでしょう。

歪曲はほぼないかごく僅かなレベルで(下の作例は被写体の歪みが写ってるだけな気も……)、B5サイズのカッティングボードがいっぱいになる距離ではJPEG/RAWを比較しても変化なし。開放では若干の周辺減光があるようです。(ライティングしてないので三脚の影が入ってます、失礼)

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左:F3.5/右:F7.1

F11まで絞ったブツ撮りサンプルも一応載せておきますが、別にこのレンズでなくてもいいかも……。

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マクロ撮影は楽しいけど、手軽さならばTGも魅力的?

実は私がちゃんとしたマクロレンズを使うのはフォーサーズ時代の50mm F2.0 Macro以来のことです。今回、E-M1 MarkIIの手ブレ補正にはかなり助けられましたが、やはり三脚を使わない手持ち撮影で綺麗にマクロを撮るのは難しいですね。手ブレはもちろんですが、被写体ブレも大きな課題……。

私の場合三脚を立ててブツ撮りをする機会もあまりありませんし、どうしても手持ちでの手軽さを最優先に考えてしまいます(さすがにLEDライトぐらいは使えばいいのですが……)。そこで改めてマクロ撮影に強いオリンパスのコンデジTough TG-5を使ってみたのですが、これがまあなんとも簡単でした(笑)

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例えば次の3枚の写真。1万円札をM.30mm F3.5 Macroの最短撮影距離付近で拡大して撮ったもの(手持ち&日中室内光のみ)。さすがにこの距離になると手ブレ補正の効果も薄く、掲載してるカットまで何枚も失敗しています。できれば各画像をクリックして見ていただきたい。

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M.30mm F3.5 Macroで手持ち撮影

しかしながら、TG-5を同じ位の拡大率にして狙ってみると、これがもうほぼ全て1発で成功してしまいました。なんならTG-5の方が綺麗に撮れてるかも……?

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TG-5で手持ち撮影

さらにTG-5の最大倍率ではここまで寄ることができ(ノートリミング)、かつ手ブレの失敗も少ない。改めてTGの力に驚くと共に(遠景が弱いので最近出番が減ってました……)、専用マクロレンズの使い所の難しさに悩んでしまいます。やはり三脚やライティング含めて真価を発揮するのかも……。

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TG-5の最大撮影倍率で手持ち撮影

使い方や条件にもよりますが、クォーターマクロ/ハーフマクロ位までの寄りならば、オリンパスのPROレンズを使っていると殆どで対応しています。「あえて専用のマクロレンズを使いたい」だと等倍レベルの用途になるので、手持ちでの歩留まりを考えるとTGが便利過ぎるのですよね。

なんて、後半少々おかしな流れになってしまいましたが、このM.30mm F3.5 Macroの優秀さの片鱗は感じていただけたかと思います(?)。このレンズのような高性能かつ高コスパのレンズがあることは、マイクロフォーサーズの魅力であると改めて感じることができました。

レンズの主な仕様

交換レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro | 交換レンズ M.ZUIKO PREMIUM | オリンパス:カメラ、オーディオ、双眼鏡

  • 型名:
  • マウント:マイクロフォーサーズ
  • 焦点距離:30mm(35mm判換算60mm相当)
  • レンズ構成:6群7枚(DSAレンズ1枚、EDAレンズ1枚、非球面レンズ1枚)
  • 開放絞り-最小絞り:F3.5-F22
  • 最短撮影距離:0.095m
  • 最大撮影倍率:1.25倍(35mm判換算2.5倍相当)
  • 最近接撮影範囲:13.9 x 10.4mm
  • フィルター径:46mm
  • 絞り羽根:7枚(円形絞り)
  • 最大径×全長:Ø57x 60mm
  • 重量: 128g
  • 希望小売価格:37,500円(税込41,250円)

レオフォト MT-03+LH-25 ミニ三脚

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  • メディア: エレクトロニクス

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