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RAVPower RP-PB055レビュー:AC出力搭載の大容量モバイルバッテリーを車中泊&防災用として買ってみた

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先月AmazonのタイムセールでRAVPowerの大容量モバイルバッテリーRP-PB055を買いました。モバイルバッテリーカテゴリの製品ながら、100WのAC出力まで搭載したちょっとしたポータブル電源です。

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しばらく動作チェックで自宅で使った後、先日出掛けた際に車中泊時のモバイル電源として使ってみましたがかなり活躍してくれたので紹介してみたいと思います。

大容量モバイルバッテリーとポータブル電源の中間位なバッテリーが欲しい

災害時などに非常電源として使える大型のバッテリー、いわゆるポータブル電源には以前から興味があったものの、防災グッズだけに頻繁に使うものでもないですし、かといってポータブル電源が活躍するキャンプ趣味がある訳でもなくなかなか手を出せずにいました。

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一般的に容量10000mAhを超えるぐらいから「大容量」と言われるモバイルバッテリーに対して、1桁違う100000mAh/370Whを超えるクラス(3.7Vリチウムイオン電池仕様の場合)のポータブル電源ともなると、やはり本体のサイズや重量も数キロのレベルまで大型化します。
ちなみにモバイルバッテリーとポータブル電源の違いについては、AC出力(家庭用コンセントのプラグ)を搭載してるかだと思うのですがこの区分が正しいかは知りません。

さすがに重量5kg前後のポータブル電源ともなると、例え車でも外出時に頻繁に持ち出すのは面倒ですし、防災グッズとして用意するにしても、放電などを考えると定期的に使わないと勿体ない。
そんなことを考えながら何も用意してなかったのですが(スマホ用のモバイルバッテリーだけでも、かき集めれば50000mAh分ぐらいはありますし……)Amazonでちょっと良さげなバッテリーがセールになっていたので、家族会議の上買ってみることにしました。

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RAVPowerのRP-PB055。以前紹介したハイブリッド型モバイルバッテリーのRP-PB125に続いて、2台めとなるRAVPower製品の購入になります。

RAVPower RP-PB055

RP-PB055は容量30000mAh/111Whと、モバイルバッテリーと呼ぶにはかなりの大容量。PD 60W出力に対応したUSB Type-C(USB-C)ポートと2口のUSB Type-Aポート、さらに100WのAC出力を搭載した製品になります。

元々は2016年に27000mAh/99.9Whの容量で発売されていたのですが、今年6月に30000mAhに容量をアップして(同じ型番のまま)リニューアルしたのが今回購入したモデルになります。

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本体よりも一回り以上大きいセミハードケースが付属。実は最初に届いた製品は本体を固定するベルトの縫製が剥がれていたのですが、販売元であるSUNVALLEY JAPANに問い合わせたところスムーズな対応で新品交換となりました。ケースの交換だけで十分だったのですが、まあこの手の製品の場合仕方がないことでしょうか。

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付属品一式。

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取扱説明書は6ヶ国語対応の簡素のもので、3ページ分に基本的な使い方しか載っていません。Amazonの商品ページにしか載ってない注意事項などもあるので、公式サイトも含めて一通りチェックしておくと良いでしょう。

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大容量モバイルバッテリー“RP-PB055” 65W GaN急速充電器 | RAVPower Japan
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セミハードケースは余裕のあるサイズで空きスペースに充電器やケーブル類を入れておくことができますが、この他に何を入れればいいのだろう……?

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セミハードケースとは別にメッシュ素材のポーチも付属。セミハードケースだと少々大げさなので、私はポーチに充電ケーブル等と一緒にして鞄等に突っ込んで使うことにしています。

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車での登山や旅行に出掛ける際は、バックパックの他に着替や温泉セットなどを別の鞄に詰めて車に積み込むのですが、そんな手荷持に入れてしまえば特に大荷物というほどではありません。夏場など温度変化の激しい車内に長時間保管するような使い方はやめた方がいいでしょう。

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本体各部とバッテリー容量について

バッテリーの残量は8段階のLEDインジケーターで表示され、約12.5%刻みで容量が分かるようになっています。LEDは充電、給電時及び、パワーボタンを押した際に点灯します。

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4個点灯なので約50%のバッテリー残量

端子類は片側(正面左)にまとまっていて、USB-Cポート、USB-Aポートが2つ並び、その隣にパワーボタン、右側の蓋状のパーツの中にAC出力端子(要はコンセントジャック)があります。

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バッテリー容量ですがリチウムイオン電池のモバイルバッテリーでは一般的なmAh表示(30000mAh)だけでは、ポータブル電源との容量比較が難しいと思います。
ということで、キロワット時の容量ですが、なぜか取説やサイト等には記載されていないのですが、本体の裏に111Whであることが印字されています(30Ah×3.7Vですね)。航空機の手荷物確認の際など、100Whを境に個数制限や持ち込み可否が判断されるので本体のみで分かる必要があるからでしょうか?

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車移動なら気軽に持ち運べる(?)ギリなサイズ感

本体重量は約1kg(実測996g)、日々の通勤や外出に携行するにはかなりの重量ですが、電源の取れない環境で長時間パソコンを使う場合の予備電池としてならギリギリ持ち歩けないこともない重量でしょうか。片手で持つとそれなりにずっしり。

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見ての通り(?)サイズも決してコンパクトという訳ではなく(17.8×13.8×4.6cm)、例えるならお弁当箱ぐらい? 身近なもので近いサイズだと、四六判(ハードカバー書籍に多い版サイズ)の長辺側を2cm位短くした感じです大きさをイメージしてください。

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私が普段持ち使っているそこそこ大容量のモバイルバッテリー Anker PowerCore 15000 Redux(15000mAh)や、ハイブリッド充電器&バッテリー RAVPower RP-PB125(6700mAh)と並べてみても明らかに数倍のサイズです。

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一般的なモバイルバッテリーの容量重量比でも、15000mAhのPowerCore 15000 Reduxが269gなので、単純にモバイルバッテリーとしての容量が必要な場合は、大容量バッテリーを複数用意した方が良いかもしれません(20000mAhクラスを2本とか)。

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ちなみに100Whを超えるモバイルバッテリーは国際線によっては機内持ち込みを制限される場合もあるようなので(国内線なら2個まで機内持ち込み可)海外旅行の際は注意した方がいいかもしれません。さすがに私はこれを航空機での旅行に携行しようとは思いませんが……。

PD対応を含む3つのUSB出力とAC出力

あえてRP-PB055のような製品を選ぶのは、通常のUSB-Aポートの他、PD 60Wに対応したUSB-Cポートや100WのAC出力も備えていることで、ガジェットからノートパソコンまでちょっとした電化製品の電源としてならばほぼ対応してくれるから(当然ですが100Wを超える消費電力の家電は使えません)。

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AC出力のコンセントジャックは3P対応でゴムキャップ付き

MacBook Pro 15インチで約1.1回分の充電が可能とのことですが、MacBook Pro 13インチモデルに給電しながらの使用で妻に1日仕事をして貰いましたが、RP-PB055側を使い切ることはありませんでした。
PD 60Wの給電はとてもパワフルで、自分のMacBook Airで使ってみてもみるみるうちにバッテリーが回復していきます。

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AC出力ですが、災害時や旅行でどうしてもコンセントが必要なシーンって少なくてそれこそバッテリー充電ぐらいだったりするのですが、キャンプの際のポータブル冷蔵庫や扇風機の電源だったり、あとは電子楽器の屋外演奏などにも使えそうですね(試しにシンセサイザーの電源を取ってしばらく演奏してみましたが普通に使えます)。

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AC出力の使用時にはパワーボタンを3秒長押しするとLEDが光って通電されます

ちなみに電気ケトルやドライヤーなど熱を出す家電は消費電力がかなり高い(1000W前後)なので使えません。炊飯器なども150Wぐらいなので難しそうですね。

ノートパソコンの充電もAC出力で可能ですが、現在のMacBook系などUSB-Cでの充電に対応している機種ならば、直接USB-Cケーブルで充電した方がDC/AC変換のロスがない分、電力消費の効率は良いはずです。

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PD給電、AC電源使用時にファンが回ることも

せっかく持っていてもなかなか日常生活では使わない大型モバイルバッテリーですが、動作確認程度はしておいた方がいいだろうと、しばらくノートPCの電源取りにしてみたり、スマートフォンや普段使うモバイルバッテリーを充電してみたりなど……。

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MacBook系がマグセーフでなくなってから、テーブルの下から電源用のUSBケーブルを引いているのが少々怖かったのですが、テーブル上に電源があると足を引っ掛ける心配がなくて安心……?

ちなみにPD給電でノートパソコンに急速充電をしたり、AC電源を使用した際に内蔵の冷却ファンが回ることがあります。
Amazon商品ページによると「パワーバンクが50℃に達すると、ファンが自動的に作動」とのことですが、USB-CケーブルでMacBook Pro(Air)を繋いで給電しながらの使用だと直後からファンが周りだして、ケーブルを抜くかスリープでの充電状態にするとファンが止まるといった動作(スリープ状態充電でもすぐファンが止まらないことも……)。

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冷却ファンの通気孔

AC電源の場合、扇風機はすぐにファンが回るけど、シンセの場合は消費電力が小さいのかファンは回りません。ちなみにAC出力で出力3W以下の小型家電を使うことはできず、使用した場合、自動的に給電を停止してしまうとのこと。

ファンの音ですが少し高めの「ウイーーーン」といったもので、静かな部屋だと結構気になるレベル。屋外ならあまり気にならないと思いますが、電源の取れない喫茶店などで使う際は、周囲の環境音にもよりますがが気を遣った方がいいでしょう。

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AC出力でファンを回すとファンが回る……

ちなみにAC電源使用時にもUSBポートから給電されるようですが、ネットのレビュー記事によってはAC/USBの同時使用は非推奨と書かれているものもあります。でも付属の説明書にも公式サイトの仕様にもそのような表記は見つからずで、何情報なのだろう……?

車中泊で使ってみたけど、とにかく頼もしい

先日、久々に車で出掛けて移動の合間に車中泊をしたのですが、案の定このRP-PB055が活躍してくれました。

移動中などエンジンを回している間は車常設のUSB端子が使えますが、夜間の駐車場などは基本的にエンジンを切るのがマナー。エンジンを切った後の電源はモバイルバッテリーや充電式の懐中電灯頼りになりますが、登山を控えている場合などはできれば携行するモバイルバッテリーは温存しておきたい……。

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そのような状況下でもRP-PB055が1台あれば、ほぼ全ての電源がまかなえます。スマートフォンの充電、給電しながらの使用、日中使ったカメラのバッテリー充電、スマートウォッチの充電、さらに今回はブログの更新用にMacBook Airを持って行ったのですが、当然そちらの急速充電にも対応。とまあ実際は一晩程度ならMacBook Airは給電も不要ですが、2〜3泊の車中泊程度ならばRP-PB055 1台で事足りてしまいそう。

RP-PB055の充電はPD充電器が必要なので注意

肝心のRP-PB055本体の充電ですが、入出力に対応しているUSB-C端子からの充電となります。PD 45W以上の充電器と付属USB C-Cケーブルの使用が推奨されていて(Amazon商品ページより)、約3時間で満充電になるとのこと(付属マニュアルでは30W PD 3.0のRAVPower製アダプターの使用が推奨されていますが……)。PD充電器は誰でも持っている訳ではないので、そのままでは充電できない人もいると思いますし(?)、この辺はもう少し分かりやすく製品ページ等に記載しておくべきかと思います。

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私は自宅ではAnkerの据え置き型充電器PowerPort+ 5(PD 45W/現行品はPD 30Wらしい?)を使って充電していますが、そういえば外出先でのRP-PB055への充電まではまだ考えていませんでした。
携帯用のPD充電器なんて持っていないよ…… と思ったのですが、MacBook Airに付属している30W ACアダプターでも充電できることを確認したので必要なときはこれを使えばいいのかな。

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まあ我が家の場合はよほどでもないと、一度の外出で30000mAhを使い切る可能性は少ない気がしますけど、何にせよ充電器は別途必要になるので注意してくださいませ。

今回私が買ったのは30000mAh(111Wh)のRP-PB055でしたが、この他同社製品には一回りコンパクトなRP-PB054 Pro(20000mAh)、倍以上の容量を持つRP-PB187(70200mAh / 252.7Wh)もラインナップされています。2.5kgの重量が許すならRP-PB187は防災用からキャンプまでかなり活躍してくれそうですね。

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まずはRP-PB055を色々なシーンで使ってみて、容量について余裕があるのか足りないケースも出てくるのかなど確認してみたいと思っています。もちろん防災用途に関しては、出番がないに越したことはないのですけども……。

ちなみにライバルブランド(?)のAnkerからほぼコンセプトが同じ(27,000mAh、AC、複数USBポート)大容量モバイルバッテリー:Anker PowerHouse 100が出ています。こちらはLEDライト付き。

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