SWFOTOのカメラクイックリリースクランプ CQC-01を買ってみました。
最初に結論から。本製品を単独で使うならアリ、ピークデザインのキャプチャーと混用を考えてるなら注意が必要かも……? みたいな感じの感想が書いてある記事になります。
- CAPTURE V3にそっくり!? SWFOTOのCQC-01
- SWFOTO CQC-01
- SWFOTO CQC-01単独での着脱はそれなりにスムーズ
- ピークデザイン製プレートとの互換性は△
- CQC-01にPD製プレートは引っかかりやすくストレス
- SWFOTO CQC-01を単独で使うなら全然アリ
- こんな記事もあります
CAPTURE V3にそっくり!? SWFOTOのCQC-01
いつの頃からか、Peak Design(ピークデザイン)の「CAPTURE(キャプチャー)」シリーズ をパクッた によく似ているカメラホルスター(バックパクホルスター)が。Amazonなどで売られているのを目にするようになりました。どれもピークデザイン製品に比べるとめちゃくちゃ安い(↓ こんなやつです)。
プレートに本家キャプチャーと互換があるものも多いようですが、その多くはV2世代の「キャプチャープロ」 をコピーして に似ているものが多い印象。気にはなりつつ、既にキャプチャープロ(V2)やキャプチャーV3を複数所有していることもあり、手を出すことはありませんでした。
しかしながらSWFOTOなる中国のブランドから(最初SWFOTOとSUNWAYFOTOの違いがよく分からなかったのですが、ロゴも同じですし同一メーカーのブランドのようですね?)V3世代のキャプチャーにそっくりな製品(型番:CQC-01)が発売されていて、どうやらかなり評判も良いらしい。
以前からSWFOTOのクイックリリースプレートを愛用していたこともあったので、試しに1つ購入してみました。CQC-01は本体とプレートがセットで2,900円とCAPTURE V3(定価9,900円)の1/3に近い価格です。ちなみに本家のピークデザインはプレートのみで2,500円ほどします。
さらに同じSWFOTOから7cm幅のベルトに対応したCQC-02なるモデルも出ています(こちらは3,500円)。本家のキャプチャーV3はネジ間が55mmで、60mm幅を越えるベルトは装着が難しいこともあり(ベルトの材質にもよります)幅広モデルの選択肢があるのはかなり魅力的です。
SWFOTO CQC-01
ということでSWFOTO CQC-01が届きました。シンプルなダンボール箱です。
CQC-01の本体にプレート、布製ポーチ、ロングボルトが2個とヘキサレンチが付属しています。
ブラックボディに対してロングボルトはなぜかシルバー。ヘキサレンチのサイズはPDとは異なりり少し細いもの。本体を手に取ると少しずっしりとしていて、質感は良好です。
それにしてもこれが2,900円とは中国恐るべし……。旧JISマークみたいなのはSWFOTOとSUNWAYFOTO共通のロゴです。
プレートを含む実測で98.7g、キャプチャーV3より10gほど重いことになります。
本家(?)のキャプチャーV3と並べてみました。確かによく似ていますね。ブラックの雰囲気が全く異なってCQC-01は漆黒、私のキャプチャーブラックは色あせてたりする?
本体の厚みがキャプチャーV3よりは若干厚いです。
サイドにある着脱ボタン(?)もキャプチャーと同じ仕組み。ボタンのバネはやや固めです。
ネジ間も55mm程度とキャプチャーV3と同じでした。バックプレートには滑り止めのゴムも貼られていますが、キャプチャーの方がゴミに溝が入っていて凝った作り(その割にはズレますが……)。
付属のプレートを早速カメラに取り付けてみましたが、付属ヘキサレンチの引っかかりがかなり甘いので、いきなり少し穴をナメてしまいました。これは常用するには結構恐いかも……。
PD製プレートと違ってマイナスの溝が切ってあるので、締め込みはコインを使うのがよいでしょう。10円硬貨だとやはり引っかかりがやや甘いので、500円硬貨だと安心。
付属ボルトの長さは2種類。写真左側の2本がCQC-01の付属ボルトで、右側2本がキャプチャーV3の付属ボルト。見てすぐに分かりますが、標準ボルトの長さが少し短いです。ということは、標準ボルトが対応するベルトの厚みはキャプチャーよりは薄いことになります。
あまり性能とは関係ありませんが、標準ボルトの頭が少し歪んで(曲がって)いるようです。シルバーのロングボルトの方は特に歪みは見られませんし、PD製のボルトでもこのような歪みはありません。
かといってボルトを締め込む際のトルクに影響している訳でもなく、単純にパーツの精度が少し気になっただけです。。
分かりにくいけど標準ボルトの頭が微妙に曲がってる?(シルバーのロングボルトは2本とも大丈夫でした) pic.twitter.com/pYvVw6euCV
— OKP (@iamadog_okp) 2021年5月12日
普段、キャプチャーV3を付けているパーゴワークスのバックパック(BUDDY 33)に装着してみました。コンパクトでなかなかカッコイイですね。バッグを背負った際に体への当たりもキャプチャーV3と変わらぬレベル(V2キャプチャープロのように幅が広いモデルほど体への食い込みを感じます)。
CQC-01本体の厚みと標準ボルトの短さもあり、ネジ先端がギリギリ届いた感じ。ボルトを締め込む際にややシャリシャリした摩擦感があり、キャプチャーのヌルっとした感触とはかなり異なります。だからダメって訳でもないですけど。
同じぐらいの締め込みでキャプチャー(下写真 上側)を取り付けた場合と見えてるネジの長さが違うのが分かります。これも特に問題という訳ではありませんけども。
ロングボルトの方がしっかりネジが噛むので安心ですが、黒にシルバーネジはどうなのだろう……?
それでは、手持ちのキャプチャーと比較したり混ぜながら、着脱の感触を確認して行きましょう。
SWFOTO CQC-01単独での着脱はそれなりにスムーズ
まずはSWFOTO CQC-01と付属プレートで実際にバックパックにカメラを着脱してみましたが、全く問題なく使えます。プレートの滑らかさもストレスなく使えて悪くないと思います。
普段キャプチャーを使い慣れていると、装着時にやや硬さを感じることもありますが、これは着脱ボタンのバネが強いことが原因だと思われます。
単純に着脱のスムーズさをキャプチャーと比較すると、
キャプチャーV3 > キャプチャープロ > CQC-01 の順ではあるものの、使いにくいと感じるレベルではなく、そこはやはりキャプチャーが良くできているのだと思います。
今まで、ピークデザイン製品を使ったことがなければ、特に気になることはないと思いますが、既にキャプチャーを使っている場合は全く同じレベルではないので気をつけましょう。
ピークデザイン製プレートとの互換性は△
さて、キャプチャーユーザー的に気になる、本体やプレートの互換性について。製品的には想定外の使い方になると思うので参考程度にどうぞ(……と遠慮気味に書いてましたが、AmazonのCQC-02製品ページに「PDと互換性があり」と書かれていました)。
組み合わせは「キャプチャーでSWFOTOのプレートを使う場合」と「CQC-01でPD製プレートを使う場合」になります。
キャプチャー&SWFOTOのプレートはロックができないけど使えます
まずはPDキャプチャーでSWFOTOプレートを使った場合ですが、これは結構いけます。なんならCQC-01本体とよりも相性が良いぐらい。やはりキャプチャー本体の工作精度が高いのでしょうね。
ただし、キャプチャーでSWFOTOプレートを使った場合、キャプチャーのロック機構(着脱ボタンを回すとボタンがロック)が効きません。PDのスタンダードプレートとSWFOTOプレートの裏側を見ると分かるのですが、4つの辺に作られた爪の形状(というか爪のない部分の隙間)が微妙に異なるため、キャプチャー側のロック機構が効かなくなってしまうようです。
私自身はキャプチャーのロック機構は滅多に使わないのでそれほど気になりませんでしたが、ロックを多様する人は注意した方が良いでしょう。
CQC-01にPD製プレートは引っかかりやすくストレス
そしてCQC-01本体にPD製のスタンダードプレートを着脱する場合。CQC-01は安価なので、複数個買って手持ちのバックパック全てに増殖させたいキャプチャーユーザーは結構多いはず!?
確かに互換性はあるらしく、着脱はできます。でもかなり引っかかる。びっくりするぐらいに引っかかります。念の為に手持ちのPDスタンダードプレート4枚で確認しましたが、すべて同様でした。
お互いを目視して真っ直ぐ差し込めば一発でハマることもありますが、ノールックでの着脱はまず不可能レベル。少なくとも私はこの組み合わせでは使いたくありません(うっかりおかしな刺さり方をして抜けなくなったら嫌ですし)。ちなみにこの組み合わせの場合、CQC-01のロック機構は使えます。
SWFOTO CQC-01を単独で使うなら全然アリ
本当は何度かフィールドで使ってからレビューを書こうと思っていたのですが、私的にファーストインプレッションである程度評価が決まってしまいました。
まず、SWFOTOをCQC-01単独で使うなら普通にアリだと思います。キャプチャーの着脱精度はありませんが(あとプレート側のネジがやや頼りないのは気になる)、これだけを単独で使う分にはそこまでストレスは感じないと思います。長期間使ってみるとまた違ってくるかもしれませんが、ひとまずファーストインプレッション的には。
また、CQC-01だけでなく幅広ベルトに対応するCQC-02の存在があるので、キャプチャーの使用を諦めていた人にも魅力的なアイテムだと思われます。CQCシリーズのみでカメラホルスターのシステムを構築するなら、コスパ的な部分も大きな魅力でしょう。
しかしながら、既にPD製キャプチャーを使っている人が、システムの拡張としてSWFOTO CQC-01を買い足す使い方については確実にオススメしません。理由は先程述べた通り、CQC-01本体とPD製プレートの相性が悪すぎるので。
一緒に使う場合にしても本体とプレートは純正同士の組み合わせでしか使わないか、キャプチャー本体&SWFOTOプレートの組み合わせまでに止めておくのが無難です。私自身が今後CQC-01を使うかについてはなんとも(PDと混ぜて使えないと却って使うタイミングが難しいので)。