こんな雲台を買ってみました。Leofotoの小型自由雲台「MTB-19」です。
- Leofoto MT-03にLH-25の代わりの新しい雲台を探してみる
- 選択肢の多いLeofotoの小型雲台、何を選ぶ?
- Leofoto MTB-19の外観、特徴など
- クランプネジの締め込み、プレートの取り付け向き
- こんな記事もあります
Leofoto MT-03にLH-25の代わりの新しい雲台を探してみる
3年程前から使っているLeofotoのミニ三脚「MT-03」。コンパクトで軽量ながら剛性もよく、折りたたみ式の脚を伸ばすことで、安定性を高めたり段差に対応させることもでき、自分にとってのミニ三脚の決定版です。
先日、ARTCISE CS20Cという小型三脚を追加しましたが、そもそも三脚が必要になるかすら微妙な外出や、ミニ三脚で十分そうな状況ならばやはり軽い三脚に越したことはありません。
このMT-03ですが購入時に「LH-25」というLeofotoの雲台がセットになったものを購入しました。LH-25はLeofotoの自由雲台の中ではそれなりにコンパクトなモデルで(重量172g)、MT-03の他にもLS-224C/225Cといった軽量クラスの三脚のセットにもなっているモデルです(購入した当時はLH型番では最小モデルでしたが、現在はLH-22という更に小型軽量(105g)のモデルが出ています)。
LH-25雲台はLS-224Cを買った際にもセットで付いてきたので手元に2個あるのですが、MT-03に付けてたLH-25はARTCISE CS20Cで使うことにしたので、MT-03にもう少しコンパクトな雲台を探すことにしました。
選択肢の多いLeofotoの小型雲台、何を選ぶ?
現在、Leofotoの小型雲台はかなり選択肢があって、本体重量100g前後のモデルがいくつかあります。その中で、アルカスイス互換のクランプになっているモデルは先程のLH-22の他に、MBC-18、MBC-20、そしてMTB-19の4モデルがあるようです。そこにLH-25を加えた5モデルの主なスペックを書き出してみました(型番リンクは国内代理店の製品ページへ)。
型番 | LH-22 | LH-25 | MBC-18 | MBC-20 | MTB-19 |
重量 | 105g | 172g | 83g | 104g | 106g* |
ボール径 | 22mm | 25mm | 18mm | 16mm | 19mm |
耐荷重 | 5kg | 6kg | 5kg | 8kg | 5kg |
パン | △ | △ | × | ○ | ○ |
90度 | ○ | ○ | × | ○ | ○ |
三脚ネジ | 1/4 | 3/8** | 1/4 | 3/8** | 1/4 |
*:実測 **:1/4インチ変換ネジ付属
圧倒的に軽量なのはMBC-18(83g)ですが、ボール雲台の可動域に90度の切り込みがありません。つまり極端な角度やカメラを縦位置に倒すことは無理そう。総合的に性能が高そうなのはMBC-20(最新のカーボンミニ三脚などにも付属するモデル)ですが、今回は最も価格が手頃だったMTB-19を買ってみました。
ということでLS-224CとARTCISE CS20CにはLH-25、MT-03にMTB-19を組み合わせました。いい感じの小型軽量三脚三兄弟ですね。CS20Cだけ三脚のメーカーが違うけど……。
先日の尾瀬テント泊の際にはMT-03+MTB-19を持って行きましたが、予想通り(?)使うことがなかったので軽量化しておいて大正解でした(笑)
Leofoto MTB-19の外観、特徴など
一応単体で買ったので箱付き。脱落防止ピンの付いたクイックリリースプレートが付属していますが、プレートはピークデザインのものを使うので今回も不使用です。
このMTB-19はMT-03の登場時には既に発売されていたモデルで、当時は頑丈そうなLH-25のセットを選んだのですが、こちらのMTB-19がセットになった形態もありました(現在もあります)。
LH-25と並べてみると一回りぐらいコンパクトでしょうか。外観、仕様の大きな違いとして自由雲台のボールがクランプ側ではななく、クランプを支える三脚側に付いています。よく見慣れた自由雲台の上下をひっくり返したような少々ユニークな形状となっています。
そしてボール側の脚に直接三脚に取り付けるためのネジ穴が開いています。三脚ネジは1/4インチです。
重量は実測で106g(上で比較したLeofoto製の小型雲台の重量は本体重量で統一されてるはずですが、MTB-19だけ公式の記載値が付属のプレート込になっていたので実測を入れてます)。
MT-03に装着して重量は269gになりました。LH-25使用時からは一応65g程度の軽量化となりました。
自由雲台のボールはLH-25の25mm径に対して19mmと小さくなっていて、雲台を固定するノブもふた周りほど小さくなっています。保持力はやはりLH-25の方が上で、ノブをキツく締め込んだ際にLH-25は完全に固定されるのに対して、MTB-19は強引に手で動かせました。ただし、ミラーレスカメラ等で使うならば、そこまで気にする程ではないかも。完全に締め込まずに緩くトルクを掛けた状態でのボールの動きもそれなりにスムーズです。
MTB-19雲台の特徴はパンニング(パノラマ)に対応していること。LH-25にもパン機能はありましたが、1つのノブでボールとパンの両方を固定する仕様なので、ボールの角度を固定したままパンだけを動かす使い方はできませんでした。MTB-19はボールの角度調整とパンニングは別のノブで調整します。
ただし、MTB-19のパン機能ですがボール雲台が通常の雲台を逆さにしたような形なので、パンの回転軸がボールの可動部より上にあります。よって、ボール雲台を斜めに固定した状態でパンを動かすと、斜めになっている軸上でカメラが弧を描くことになります(説明が下手ですね)。
つまり雲台を水平にセットしてない限り、綺麗なパンニングにならない訳で、この機能使うかなぁ……? なんて思ってしまいます。
ボールとパンニングの2つのノブはラチェット式になっているので、ボディ装着時に干渉するようならば邪魔なノブの位置を逃がすことができます。小さなノブですがよくできていますね。
90度倒しての縦位置撮影にも対応。ただし三脚側のバランスが悪くなるので、MT-03を使う場合は脚を伸ばして開脚も1段広げると良いでしょう(倒す角度も脚に重なるような場所が良さそう)。
クランプネジの締め込み、プレートの取り付け向き
そういえば、以前から雲台へのカメラ装着っていつもクランプを横向き(固定ネジが横)にしていたのですが、雲台を前後に傾けて使う場合、クランプのネジの締め込みが弱いと、落下防止のピンのないプレートだと滑ってしまうことがあるんですよね(冬場に手袋をしてネジを回す際など注意)。実際に外れたり落としたことはないのですが、動かそうとしたらズルっとなりややヒヤッとしたことがあります。
クランプのネジをしっかり閉めればいい訳ですが、傾ける方向に対して外れにくい向きでクランプにプレートを装着すればいいんですよね。常識なのかもしれませんが、ちょっと頭から抜けていたのでメモがてらに。
以上、ミニ三脚MT-03用に買ったLeofotoの雲台MTB-19の紹介でした。
本体のサイズ、重量だったりパンの仕組みを考えると、後発のMBC-20やLH-22の方が同クラス重量で使い勝手も良さそうではありますが、このMTB-19がお手頃価格だったのです。これからLeofotoの小型雲台を検討される方は、この辺りの各モデルの特徴を確認した上で検討してみると良いでしょう。