I AM A DOG

途方に暮れる 犬とよばれる でも生きてゆく

2021年、聴いて、読んで、見て良かったコンテンツ

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“今年買って良かったもの”は既に書きましたが、せっかく最新のお題にもなっているので今年チェックした音楽、書籍、映像コンテンツからから良かった作品をまとめてみました。一部サブスクではありますが、ほぼ購入なり課金しているものなので“買って良かったもの”でもあるのかな。

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色々と忘れているものもありそうなので、思い出したら追記します。

音楽

相変わらず新しい音楽に対するアンテナは錆びついているものの、Spotifyで音楽を聴くようになってからはレコメンド機能のおかげで、一時期よりも新しい音楽との出合いが増えた気がします。

『Overloading』Anakdota

イスラエルのジャズというかプログレ系のバンド。丁度1年前の去年の12月に知って、今年は家でも車でもよく聴いてました(アルバムは2016年頃に出たものです)。かつてのProject RnLとか他にもPinhas & Sonsなどイスラエルのジャズ、プログレシーンには良いバンドがありますね。熱心に探す努力はしてませんが、Spotifyがまたレコメンドしてくれることに期待。

Overloading

Overloading

  • 1027515 Records DK
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Spotifyが教えてくれたバンドといえば、数年前ツボったThank You Scientistのミニアルバムも少し前に出ていました。少々落ち着いてしまった印象で、もう少し以前のようなスリリングさを期待したいところ。

Plague Accommodations

Plague Accommodations

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『Houses』Silje Nergaard

大好きなノルウェーの歌手セリア・ネルゴール。世界がコロナ禍に飲み込まれた昨年来、かなり頻繁に作品をリリースしています。新作『Houses』は世界中で多くの人達が「家」に閉じ込められて過ごすこととなった現状をテーマに作られた作品。最近はジャズ色やや薄めのセリアですが、とにかくこの人の歌声が好きなんです。

Houses

Houses

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『Heatwave』A.C.T

こちらも昔から好きなスウェーデンのプログレ風味なハードロックバンド。やはり最近の活動はかなり精力的で、今年2月にはミニアルバム『Heatwave』をリリース。リードトラックの「Checked Out」がなんともJPOP風味というか、そのまま日本語歌詞でB'zが歌ってそう(?)な曲。これも自宅と車でよく聴きました。

ヒートウェイヴ

ヒートウェイヴ

  • アーティスト:アクト
  • マーキー・インコーポレイティドビクター
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HR/HM系の作品だと30年間聴いてるDream Theaterが2019年に引き続いて今年も新譜をリリースしたのですが、悪くもないけど特別ピンとも来ない、みたいな印象で変わらず。リリースされると毎回在宅中にリピート再生してそれなりに回数は聴いているのですが……。

『Live at E.J's, Atlanta1981』Lyle Mays Trio

昨年この世を去ってしまったピアニスト、ライル・メイズ。1981年のトリオでの録音が彼の死後にリリースされました。1993年のアルバムのタイトルトラック「Fictionary」は既にこの頃から演奏されていたのですね。メンバーは『Fictionary』にも参加しているマーク・ジョンソンと、初代PMGドラマーのダン・ゴットリーブ。

今年はPat Methenyの新譜『Side-Eye NYC』も出て、やはり久々にCDで買いました。今やCDで購入するのは年間10枚にも届きません。

SIDE-EYE NYC (V1.IV) [JAPANESE VERSION]

SIDE-EYE NYC (V1.IV) [JAPANESE VERSION]

  • アーティスト:PAT METHENY
  • ADA/BMG/MODERN RECORDINGS
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音楽コンテンツといえば遂に今年は1本も生のライブを見なかった1年でした。以前の自分からは考えられない状況ですが、毎日都心に出掛けていた会社員時代から生活がガラリと変わり、日常の行動範囲の延長から自然にライブを見に行くことがなくなり、時間の余裕はできたのにライブに出掛ける心理的なハードルが徐々に上がってしまったのかもしれません。

書籍

音楽同様に読書量も減ってしまいましたが、写真集や気になった新書、実用書はたまに買って読んでます。相変わらずKindleでのデジタル積読が捗っているのですが、年末年始の間にいい加減『三体 II』に手を付けたいところ(上巻の1/3あたりで止まっているので頭から読みなおす)。

『アウトドアファブリック大全』長谷部 雅一

アウトドアで使われることの多い各種ファブリック(布素材)の特性が紹介された書籍。よく名前を聞くX-PAC、ダイニーマ、タイペックス、タイペックスは何が違って、何に弱く何に強いのか、等々。
最近流行りのMYOGを意識して書かれている書籍なので、一般に入手可能な素材が対象でお馴染みのゴアテックスを始めとする防水透湿素材、機能性素材がズラッと紹介されてる訳ではなく、その辺は注意した方が良いかも(詳細な目次は公開した方が良いと思う……)。机の傍らに置いてたまにパラパラ読むのが面白い。

『ウィ・アー・ザ・ワールドの呪い』西寺郷太

新しい本ではないのだけど、タイトル買いしてた積読の最新の消化。
「We Are the World」への参加を機に失速したアーティストたちという「呪い」についての見解はやや無理があるものの(絶頂期の人らを集めている訳ですし)、筆者の西寺郷太氏が自分と同世代ということもあり、あの時代のポップスムーブメントやBand AidやUSA For Africaを振り返る読み物として楽しめました。あと、この曲の陰の功労者としてスティーブ・ペリーの存在とダリル・ホールへのバトンリレーに言及してたことにも共感(その直前、ケニー・ロギンスからの流れは非R&B歌手の面目躍如なシーンで好きなパート)。

『国道16号線: 「日本」を創った道』柳瀬博一

首都圏の郊外をつなぐ環状線国道16号に着目し、その沿線で誕生した歴史、文化の共通点を拾い集める試み。個人的に馴染み深いエリアなので面白く読み進めました(全体的に横浜〜八王子寄りの話が多いのですが、私が知ってる16号もこちら側なので)。少々こじつけ的に感じられる論はあるものの、16号に対する沿線民の思いはそれこそ十人十色なのでそこはまあ。

『古地図と地形図で発見!江戸・東京 古道を歩く』荻窪圭

今年の前半は野川周辺を中心に地元をよく歩いていたこともあって、武蔵野台地や多摩丘陵に纏わる書籍をいくつか手にしました。私の住む府中周辺は地形的にも歴史的にも面白いスポットが多いので、この手の書籍には毎回登場します。ハケはいいぞ。

以前紹介したこれらの本も面白かったですが、一番最後に読んだのがデジカメ系の記事でもお馴染みな荻窪圭氏の新刊だったので代表して。

『図解でわかる野鳥撮影入門』菅原貴徳

1月から始めた野鳥観察と撮影。いくつかの野鳥入門書、撮影技術書に目を通してみましたが、一番ためになったのが菅原貴徳氏の『図解でわかる野鳥撮影入門』でした。野鳥の観察、撮影は野鳥たちを驚かせたり生活を邪魔することなく、遠くからそっと覗かせて貰う気持ちで。

撮影技術の本だと日本自然科学写真協会監修の『生き物の決定的瞬間を撮る』も実用的で良かったです。

『ゼロから始める情報発信: No Output, No Value』からあげ

はてなブロガーからからあげ(id:karaage)氏のKDP本。常日頃から情報発信についてふんわりと考えていたことが見事に言語化されていて、とても共感できる内容でした。
今、ブログ本を何か1冊オススメするならこれかなと。

北海道・ヒグマ・ゴイサギ・犬の写真集

野鳥の写真を撮るようになったから、という訳ではないですが野鳥や動物の写真集をいくつか買いました。半田菜摘さん『ピリカ(Pirka)』、友人二神慎之介氏の『ヒグマの旅〜森と川、山と海』、水中伸浩氏の『#ゴイサギはいいぞ』、そして先日買ったばかりの『MAGNUM DOGS マグナムが撮った犬』、どれも良かったです。

ピリカ

ピリカ

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MAGNUM DOGS マグナムが撮った犬

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マンガ

マンガは基本青年誌・少年誌のドメジャー作品ぐらいしか読まないのですが、最近はマンガアプリやネット連載を複数作品追いかけるようになって、毎週更新が楽しみな作品がいくつかあります。

今年読んだ(読み始めた)中では、ベタベタですがやはりこの2作(からあげさんと同じになってしまった)。どちらも連載スタート時にネットで話題になった際に読んでそれっきりだったのですが、そこそこ話が進んでいた所で一気読みしたら、どちらも面白くて夫婦揃ってハマりました。

『葬送のフリーレン』は初回2話の読み切りかと勘違いしてたのですが、その後も続いていたんですね……。熱くなりすぎないエモ度低めな温度感がとても心地良い作品。『推しの子』もまさか転生モノ喋る双子赤ちゃんから、こんなエンタメ業界メタ展開になっていたとは思いませんでした(2.5次元舞台編が最高)。

あと、今更書くのも恥ずかしいけど『ゴールデンカムイ』も先ごろの全話無料公開で改めてハマりました(アニメはアマプラで見てた)。今はヤンジャンアプリで毎週レンタル課金しながら読んでます(途中まで読んで単行本も買ってなかったマンガを、単品レンタルで読むようになったのは他にもいくつかあるかな。『マイホームヒーロー』の第二部はなかなか熱かった)。

映像作品、アニメ

『ザ・ビートルズ:Get Back』

Disny+で先日公開スタートした、The BeatlesのGet Backセッションからルーフトップコンサートまでのドキュメンタリー映像。2時間超の三部作で7時間48分の大作ですが、週末から1日1本ペースで見てしまいました。

熱心なBeatlesファンではないので初見映像も多くて、『Let It Be』と『Abbey Road』付近の曲が次々に生まれて行く過程はどれも興味深いものばかり。思っていたよりもバンドとしてまとまりのあるセッションが続けられていて(途中、ジョージの脱退宣言などはあったものの)、逆にホワイトアルバム時期にどこまでバラバラだったのか気になってしまう。
それにしても、この時期の4人のミュージシャンとしての力量やソングライターとしての実力の高さが垣間見られる一方で、特に楽器の演奏力とアレンジのアイデアにおけるポール・マッカートニーが図抜けた存在になっていて、バンドにおいてはその力量がリーダーシップとしてでなく温度差として作用してしまっていたように感じられました。楽器プレイヤーとしてポールの要求に完璧に応えられる力を持っていたのは、あの場ではビリー・プレストンだけだったように見えたりも。

この映像満たさにDisny+に入ったものの、せっかくなのでSW等のコンテンツも今のうちに見ておこう…… と思っのですが、結局面倒くさくて何も見てません。映像作品見るの気力が必用ですよね。

『閃光のハサウェイ』

それほどアニメを見ない人なりに、ツイッターで話題になってるアニメ作品をプライムビデオでチェックしたりするのですが、いつの頃からか子供が(強引な設定の元で)戦争させられたり大きな責任を負わされる話を、あまり楽しめなくなってきました(エヴァのことでなく最近作られた作品で。あと過剰なエモや泣かせ演出も年々響かなくなってきた……)。
単純に作品の対象から外れてるのもあるとは思うのだけど、子供が戦争に巻き込まれる話でお馴染みのガンダムシリーズの最新映画は、大人同士が戦争をしてる作品で、素直に「これは俺のためのガンダム」と映像のカッコよさを存分に楽しむことができました。今年映画館で見た映画はハサウェイ2回と『シン・エヴァ』だけ。

『オッドタクシー』

ツイッターで話題になってたアニメを追っかけて見た中では、『オッドタクシー』が一番面白かったかな。

その他

今年楽しんだコンテンツということで、他にも色々ありそうな気はするのですが、あとはパッと思い出したものだと、多摩動物公園の女王蟻が死んで徐々に滅んで行くハキリアリの巣の展示と、世田谷文学館の「描くひと 谷口ジロー展」(来年2月末まで)も良かったです。

今週のお題「買ってよかった2021」

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