I AM A DOG

途方に暮れる 犬とよばれる でも生きてゆく

天元台ロープウェイ運休からの米沢・日中ダム・喜多方・鶴ヶ城・郡山

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山形県の白布温泉に泊まった翌朝、楽しみにしていた西吾妻山の登山ができなくなってしまいました……。


天元台高原ロープウェイが強風で運休、転進プランは…

西吾妻山の登山口にアクセスするための天元台高原ロープウェイ、及びスキー場のリフトが強風で運休していることを知ったのは、西屋旅館チェックアウトのタイミング。前夜の時点で各種天気予報は確認していたのですが、基本天気はよく強風予報が出ていたのもヤマテン(飯豊山)のみで、登山天気やSCWの風予報はそこまで強くなかったこともあり、ロープウェイ運休は完全に頭から抜けていました。

天元台高原からの西吾妻山には昨年も行ってますが、時期的には4年前に近いこともあっていい感じに育った樹氷群を見られることをとても楽しみにしていたのですが…… 残念。

一度部屋に戻らせて貰って転進先を検討。時間は既に9時過ぎ、真っ先に思いついたのが蔵王ですが、平日だというのに蔵王ロープウェイは朝から2時間待ちのアナウンスがホームページで出ていました。
春節に入り樹氷目当ての訪日観光客が一気に増えてるみたい。現地到着が10時半頃になることを考えても、ちょっと現実的ではなさそう。蔵王ライザワールド側から刈田岳に行くとしてもスタートが遅すぎる…… 安達太良山や磐梯山にしても同様か(あと、やはり山は爆風らしいとの情報……)。

残念ながら雪山登山はすっぱり諦めて観光に切り替えるしかなさそう。といってもこのエリアの観光スポットもよく分からない。とりあえず道の駅米沢に行って検討することにします。
その前にせっかくここまできているので天元台ロープウェイ湯本駅の様子を見ておきましょうか。行ってみると谷間の麓だというのにこの強風…… そりゃロープウェイも止まるわ。

スキー客を乗せて上がっていくバスがなんとも物悲しい。

米沢へ。行きがけに気になっていた笹野一刀彫のモニュメントを見る。

その向かいに雪のちいかわがあったのも気になっていた。隣には竜、その奥には巨大な雪灯篭。



米沢市上杉博物館、&上杉神社(米沢城址)

こちらも行きがけに見かけた米沢市上杉博物館(伝国の杜)。昨年も前を通ったはずですが、覚えてなかった。数日前の連休前半(2/10-11)には上杉雪灯篭まつりが行われていたそうです。


博物館は休館でした。

せっかくなので上杉神社にお参りしますか。

なせばなる。

上杉神社は伊達・蒲生・上杉氏などが居城とした米沢城址に創建された神社。立派なお堀があります。

西吾妻山や蔵王目当てだとここに来ることもなかったでしょうし、こんなときぐらいは。

このお天気と陽気では雪灯篭も解けてしまいそう…… なんて思っていたら眼の前でショベルカーが雪灯篭をザクザクと壊し始めました。解けて崩れたりしたら危ないってことでしょうか。


道の駅米沢。もうすぐお昼ですが登山のつもりで旅館の朝食をたっぷり食べてしまったので、未だ腹は減らず。当初は下山後に米沢ラーメンのつもりでしたが、とてもそんな気分ではありません。

観光案内を見ていたら、米沢からそのまま南下するルートで喜多方、会津方面に抜けられることに気づきました。会津若松の鶴ヶ城(若松城)は一度行ってみたかったですし、喜多方で本場の喜多方ラーメンも食べられる。プランが決まったところで、道の駅でお土産(後述)など買って喜多方に向かって出発。

ところで前日の福島エリアから気になってましたが、福島山形エリアはセブン&アイ系のスーパー、ヨークベニマルだらけ。ドラレコに写っていただけでも、あと数軒ありました。

国道121号線から見かけた日中ひざわ湖〜日中ダム

米沢からは国道121号線で福島県の喜多方を目指します。白布温泉から裏磐梯に抜ける西吾妻スカイバレーは冬季閉鎖されますが、より内陸にある国道121号線は、磐梯朝日国立公園(吾妻連峰と吾妻連峰の間)の中を数本のトンネルと橋で繋ぎ、冬季でも通行可能となっています。

この区間は「大峠レインボーライン」と愛称が付けられていて、最長の大峠トンネル(3,940m)を始め7つのトンネルと橋が交互に続きます。秋の紅葉スポットでもあるそうです。

そんな橋のひとつ、石倉沢橋の手前が休憩所(石倉沢橋休憩所)になっていて、ダム湖らしい湖とかっこいい斜張橋橋(日中大橋)とが見えました。

ちょっと気になったので、大峠パーキングで121号から左折してやってきたのが「日中ダム」。日中ダムは堤高101mの中心コア型ロックフィルダムで、先ほど見えたダム湖は「日中ひざわ湖」と呼ばれているそう。


国道121号線の上にそびえる鉢伏山、飯森山への飯森山登山口もこの近く。手前側の鉢伏山まででも、まあまあロングルートなので、天元台からの転進先としては厳しそう。遅くても登山口を8時前にはスタートしたい。

それにしても2月の東北の山上湖にしては雪が少ないのでは……。既に残雪期のような光景です。

ダム直下に見えているのは観光施設か何かかと思ったら、日中温泉という一軒宿のみの温泉地のようです。

そんな日中温泉の横を抜けてダム左岸側にある洪水吐きの前までやってきました。

なかなか迫力がありますね。

予定外の寄り道でしたが、なかなか良かったです。日中ダム。

ここからはダムから流れる押切川(阿賀野川水系)沿いを下って行くと喜多方ですが(121号で山形との県境を越えたら既に喜多方市内)、このあたりには1984年に廃線となった「日中線」という鉄道が走っていたそう。日中線記念館の横も通り過ぎていたようで、気づいていれば立ち寄ったのに勿体ないことをしました。
日中線 - Wikipedia
日中線記念館|観光・体験|会津若松の公式観光情報サイト【会津若松観光ナビ】

押切川を渡る吉志田大橋からの景色。正面が猫魔や磐梯山方面?で、正面左が吾妻連峰でしょうか。


振り返って雪がたっぷりあるのが飯豊連峰。


喜多方ラーメン赤れんが

その後、喜多方ラーメンを食べようとやってきたのが喜多方の中心地からは少し離れた場所にある「喜多方ラーメン赤れんが」。連休明けの14時という時間帯ですが営業していてくれてありがたい。

喜多方といえば蔵の街ですが、この周辺はレンガ造りの蔵が集まった地区みたい。それで店名も赤れんが。

お冷と一緒にたくあんがでてきました。

メニュー。「喜多方ラーメン」と「ライス(おともつき)」を注文。

出てきました。近隣のラーメンは食べたことがありますが、初めての本場の喜多方ラーメン。

澄んだスープにチャーシューは豚バラでしょうかね。面は中太のちぢれ麺。透き通ったスープは一見するとあっさりしてそうですが、出汁も塩気もしっかり効いていて、熱々の油と合わせてなんともうまい。

そして大当たりだったのがライスのおとものネギチャーシュー。ラーメンのチャーシューがとても美味しいので、「肉ラーメン」を選ぶのもいいかもしれませんが、このごはんとネギチャーシュー、そしてラーメンを順番に食べるのが最高。次回行ったとしても、またこの組み合わせで頼んでしまいそう。

夫婦揃ってスープ飲み干しで大満足でした。本場の喜多方ラーメン、本当に美味しいですね。
ごはんが美味しかったので、レジ横で売っていたお米を買ってしまいました。ラーメン屋が作るお米というか、農家がやってるラーメン屋さんなのか。米沢でも米を買っているので、お米の在庫が充実しました。

さすがラーメンの街「こども麺道味隊」。

付近の赤れんがの蔵を改めて。


豪華な犬小屋(ではない)前のワンちゃんに吠えられてしまう。写真では少々分かりづらいけど耳が片折れで吠えるたびに、耳がピョコピョコしててかわいかった。


会津若松市へ、若松城(鶴ヶ城)見学

喜多方の中心地はスルーして121号を南下してやってきたのは「鶴ヶ城」です。「会津若松城」の名前で長らく認識していましたが、正しくは「若松城」で、地元で昔から呼ばれている別名が「鶴ヶ城」とのこと。

戊辰戦争における激戦地としてボロボロに損傷した天守閣の写真が有名ですが、現在の天守閣は1965年に再建された鉄筋コンクリート造のもの。

鶴ヶ城公園東口から天守に向かうとまずは瓢箪濠。これがかなり深く大きな堀。

さらに二の丸を超えるとまたしても深く広い内堀。石垣も高く確かに籠城戦に強そうな城。

柵がないまま砂利道からそのまま滑り落ちてしまいそうなワイルドなお堀。

二の丸に入ってもでしたが、再び石垣の囲まれたクランク。

そしてようやく見えてきた天守。もう太陽がかなり傾いています……。

先程まで見ていた切込接の石垣とは違い、野面積みっぽい石垣。

反対側には武者走りと呼ばれる石垣の両階段、石垣の作りが全く違いますね。

ぐるりと天守の回りを歩きます。


重機とあかべこモチーフのガードパイプ。

赤瓦はかつての姿を復元したものでこの姿に葺き替えられたのは2011年と比較的最近のこと。


鉄門(くろがねもん)。戊辰戦争の籠城戦では天守を目標としてひっきりなしに打ち込まれる砲弾を避けるため、この鉄門から指揮を取ったそう。


せっかくなので天守閣にも入っておきましょう。


天守土台の石垣を内側から見られるのはなかなか貴重かも。上に建てられているのはコンクリート造ですが、この石垣は古いままのもの。

途中は撮影禁止なども多かったので一気に5層の展望台へ。先程の鉄門。

飯豊連峰。屋内の案内に「いいで」と後からふりがなが振られていました。

磐梯山。

影天守。

鶴ヶ城、石垣や堀がかなり高さがある割に転落防止の柵などを付けてないのが、なかなか潔い。うっかり落ちたら打ちどころによっては死ぬなって場所がちょいちょいあります。




新島八重像。

立派な福島県立博物館。


郡山「松しま」でソースカツ丼

この後、市街のファーマーズマーケットで買い物をしてこの日の観光は終了です。あとは東京まで戻るだけですが、さて夕飯はどこで何を食べて行こう。ちなみにまだそこまで腹は減ってない……。
猪苗代湖の北を抜けて、郡山まで下道で1時間ほどかけて移動。やってきたのがこちらの「松しま」。郡山駅からはちょっと離れている開成山公園の近く。

メニューはこんな感じ。そばうどんに丼物、定食、ラーメンと何でも食べられるお店。

当初はそばにミニ丼ぐらいの軽めのセットでも…… と思っていたのですが、普通にお腹が減ったのでソースカツ丼。一応会津名物ではあるようですが、福島県内全般に食べられる場所は多い感じでしょうか?
注文したのはヒレカツ丼、明らかに丼がデカい……。

分厚い大きなヒレカツが3つ。なかなかのボリュームですが、柔らかくて美味しいヒレカツでした。

これで1050円とかかなりお安く感じます。

妻はざるそばにミニのソースカツ丼。こちらもヒレカツが1枚。まあ普通にお腹いっぱいになれますね。

当初の目的だった西吾妻山登山ができず、2日間ひたすら移動しては食べるだけを繰り返した福島・山形旅行。特に体を動かすことなく、ただ太って帰宅しました。

結果的に吾妻連峰を反時計回りに一周するようなコース取りで、移動距離は往復で918kmほどとなりました。
東北自動車道は中央、関越、上信越道に比べるとアップダウンも少なく燃費もそこそこ伸びるので、福島往復だけならガソリン満タンで行けますが、初日の福島で12Lほど(2000円分)給油しました。帰着時の残量を見ると満タンで本当にギリギリだったかなぐらい(63lタンク✕15.2km/l≒957.6km)。白布温泉のみの往復だったらノン給油でも行けそうですね。

帰りの国立府中ICで下りて給油直後

今週のお題「大移動」


米沢&会津土産ですき焼き

おまけ。翌日、米沢の道の駅で買った米沢牛の切り落とし肉を使ってすき焼きをやりました。

きのこや野菜、卵など割り下以外の材料は全て道の駅米沢と会津若松のファーマーズマーケットで買ったものです。しらたきに焼き豆腐は会津産。えのきとまいたけは新潟産。

それにしても1月の焼岳以来、全く雪山に行かないまま(相変わらずこちらの腰が重いのもありますが)厳冬期が終わってしまい、まだ2月だというのに既に残雪期のような陽気。蔵王の樹氷もごく短い期間で消えてしまったようですし、今年に限っての暖冬なのか、この先厳冬期らしい厳冬期はどんどん短くなっていくのか…… なんとも心配です。