6月後半から7月にかけて行ってきたスイス旅行の記録(写真日記)、前回の続きになります。ベルン滞在2日目、この日もベルン泊なので1日じっくりと観光に充てることができました。
ベルンはスイス連邦の首都であり旧市街が丸ごとユネスコ世界遺産に登録された美しい街です。台地を回り込むようにU字に湾曲して流れるアーレ川に3方を囲まれた旧市街は12〜16世紀の建築物を数多く残し、端から端まで20分もあれば歩けてしまうコンパクトな街。この日は旧市街を中心にのんびりと散策したり、街中をくまなく走るトラムに乗ってベルン郊外の展望スポット、グルテン山などに出掛けてみました。
ホテルで朝食
さて、改めてベルンで利用したホテル(B&B)ですが、こちらの「Am Pavillon Bed&Breakfast」です。
Am Pavillon, Bed&Kitchen(ベルン)– 2022年 最新料金
1800年代の建物を利用したホテルでバスルームは階ごとに共用(3部屋で)となっていますが、2泊程度の滞在では特に不便ということもありませんでした。
朝食は1階に用意されていて一番大きなテーブルがこちら。翌日はこちらで朝食を頂きました。
この日の朝食ですが、外に面したこちらの席で頂くことにしました。
パンとハム、チーズ、ヨーグルトがこの国の朝食の基本なのでしょうか。以後、どのホテルでもこの組み合わせが中心で、ホテルによってその他に卵料理や各種フルーツが用意されています。パンはこのB&Bのものが特に美味しかったですね。ハムやチーズは何を食べても美味しいので、つい全種類持ってきてしまいます(笑)
いざ、世界遺産の街ベルンへ!
ということで、お腹いっぱいになったら最高のお天気の中ベルン旧市街観光に出発です!
そうそう、スイスの都市で宿泊をするとホテルでその街の公共交通機関が無料で利用できるパスが貰えたりします(山岳エリアの観光地にはないシステムでしたが)。真ん中がベルンのチケット。左がモントルー、右がジュネーブのチケットです。
これ、日本でも採用されるといいですね。観光客には、先払いor後払いのシステムとか分かりにくいですし。
やってきたのはまたまたベルン中央駅。一度ホームを経由して地下街に下り、駅の中央部へと向かいます。駅に改札口がないので、このようなことができるのですよね。
以前の記事でも書きましたがスイスの鉄道はとてもホームが低い。そして意外に多いタバコの吸い殻。かなり喫煙率も高いようで、一昔前の日本を思わせるぐらい街の至る所でタバコを吸っている人を目にします。
駅地下にも自転車の乗り入れが可能。首都駅の地下ですから、新宿や八重洲の地下街に自転車で入れる感じでしょうか?
ベルン駅のトイレは有料でCHF1.5〜2という料金。もちろん町中には無料の公衆トイレもあるのですが、大きな駅の国鉄のトイレは有料だったりするようです。
ゴミ箱の分別は観光客にも分かりやすい写真付き。
ということで駅地下を抜けてエスカレーターで地上へ。ベルン駅前の「聖霊教会」の辺りに出ました。
ベルン旧市街の各所で見られるのがこのような泉。かつての街の人々が利用する水場だったとのこと。様々な装飾を施された像を至る処で楽しむことができます。また、この日は日曜ということもあって、ブランドショップなどのお店は殆ど閉まっていますし、人通りもまばらでとても開放的な雰囲気です。
旧市街の西の入口となる「牢獄塔」は、門の下をトラムが通り抜けられるようになっています。
ベルンのトラムについては、こちらの記事でも紹介しています。
入り乱れた架線。パンタグラフが絡んでしまいそう?なんて思ってしまいます。
こちらは「時計塔」。「牢獄塔」ができるまで街の西門だったそうです。ここから先はトラムのレールがなく、電動のバスのみが運行されています。
時計塔を過ぎると足下は石畳となり、旧市街の雰囲気もぐっと出てきます。
アインシュタインハウス
スイスの特許庁に勤めていたアルベルト・アインシュタインが3年間を過ごした部屋は「アインシュタインハウス」として公開されています。特殊相対性理論が書かれたのはこのベルン時代だとか。
朝一はまだ開いてなかったので後ほど見学に訪れました(CHF6)。
再びベルンの旧市街を歩く
カトリック教会と右手は市庁舎。
街の至るところの造形が素敵。
ヨーロッパの石畳にはコンパクトカーが似合いますね(?)。ベルンはドイツ語圏ですが、シトロエンやプジョーも頻繁に見かけました。フォルクスワーゲンとの比率は同程度な感じ?
途中で折り返して、路地を進んでいくとカテドラル(大聖堂)が見えてきました。
100mの高さを誇る尖塔はスイス随一の高さだとか。着工から完成までには400年以上も費やしたそうです。塔の上まで登れるそうですが、この時間はまだ開いてませんでした。
恐ろしく細かい「最後の審判」のレリーフ。
カセドラル横の公衆トイレ。これ、ちょっと分かりづらいですが一見すると男性用の小用の便器。そこに上から便座を下ろせる仕組み。そして石鹸、水道が全て便器に流れて行くという効率のみを追求したトイレです。他のエリアでは見なかったのでスイスの常識ではないっぽい?
カテドラルの裏手はアーレ川を望む高台になっています。左手奥に見える小山のグルテン山には、この日の午後に行くことになります。右手の橋はキルヒェンフルト橋。
この建物、中州のような凄い場所に建てられていますね。
台地の上にある旧市街から川にかけて美しい小庭や畑が段々に作られていました。なんというか…… ラピュタっぽい!?(笑)
台地の下まではこのエレベーターで下ります。エレベーターは有料ですが、ベルンチケットが使えます。
川の護岸ギリギリまでこれだけ水量のある川って、日本だと河口でもないとあまり見かけない気がします。
エレベーターで下りた分は、坂道で登っていきます。
石畳と坂道と路駐。
旧市街のU字の先端、アーレ川ベンド部分のニーデック橋までやってきました。橋の上からは先ほどまでいたカテドラルやキルヒェンフルト橋も見えますね。
橋の上より、なんて美しい街なのでしょう……。
ベルンのお約束?観光スポットである「熊公園」は残念ながら改装中でした。
日本語アナウンスが微妙に惜しい感じ。
小高い丘にあるバラ園からは旧市街が一望できます。左手側から右手にかけて川がUの字に街を取り囲んでいるのですが、ちょっと分かりづらいですかね……?
ベルンの街に張り巡らされたトラム&バス網。これらはベルンチケットを持っている観光客なら無料で乗り放題。ややこしく見えますが一度乗ってしまうと非常に分かりやすく、一通り旧市街を歩いた後は、トラムであちこち移動をしてみました。グーグルマップで目的の行き先を検索すれべ、どの番号のトラムに乗ればいいか、発車時刻まで教えてくれるのも便利ですね。
スイスの至る処にあるKioskで売っているPB商品(?)の「ok!」。これはok!のコーラ。なにせ、コカコーラは異常に高いのでok!コーラが嬉しい(適度に缶も小さいし)。
この日の昼食はKioskのサンドイッチで済ませました。旧市街の飲食店まで戻るのも面倒だったのと物価も高いので、毎回レストランやカフェに入っているとそれはそれで大変。
スイスの公共交通には犬が普通に乗ってます。街中に犬の落とし物用袋も設置されていたりと、なかなかの犬天国です。ちなみにベルンはジャックラッセルテリアが多い!?
犬のうんち処理袋もあります。
続いてトラムに乗って「ベルン歴史博物館」にやってきました。至る処で目にする「熊」はこの街の象徴だそうです。
キルヒェンフルト橋の上からカテドラル方面を。中央奥の盛り上がりが、恐らく先ほどまでいたバラ園の辺りでしょう。
一旦ベルン駅まで戻ってグルテン山に行きます。市内の移動はトラムを使うと本当に便利ですね。
ベルン市街を一望するグルテン山へ
さて、ベルン中央駅から20分程トラムに乗ってやってきたのが「グルテン山」へのケーブルカー乗り場。
グルテン山は街の中心からも近い、地元の人々の憩いの場ともなっている丘です。ケーブルカーでグングン登っていきます。
頂上付近はは広々とした公園になっていて、子供のためのミニ機関車やMTBのコースなどもあります。更にグルテン山山頂とされる場所には、このような展望台も作られています。
ベルンの街が一望! というか高すぎ遠すぎでもうよく分かりませんね(笑)
デジタルテレコンでズームアップ。中央左手の連邦議会議事堂からカテドラルにかけての辺りが旧市街ですね。
西に視点をずらすとベルン郊外の住宅地や広々とした畑が広がっています。更に南側に回るとベルナーアルプスの山々も見えました。
あまりの暑さにアイスを食べてひとやすみ。
北海道の美瑛を思わせる広大な風景の向こうにベルナーアルプスという絶景のインフレっぷり。
正面中央に見えるのがメンヒ、右側の山がユングフラウ、そして左の山がアイガー(雪が積もってない正面の壁が有名なアイガー北壁)。この3つの山は「ユングフラウ三山」と呼ばれるスイスアルプスの名峰です。翌日から我々はこのエリアまで足を伸ばす予定になっています。
望遠レンズ代わりに持ってきたNikon COOLPIX S9700でユングフラウ三山とこの尖った山は何?
イケメンっぽい牛。
それにしてもこの日は朝から素晴らしいお天気。紫外線も強くずっと日に当たりっぱなしだったので、一端ホテルに戻ることにします。日差しは真っ昼間にしか見えませんが、時間的にはもう17時過ぎなのですよね。
夕食がてらまたベルン市街へ
しばらくホテルで横になってから、今度は夕食がてら駅の北側へ。この辺り、若者やがたら多いなーと思ったらこちらはベルン大学。といっても、この日は日曜日なのですが……。
駅の北側は少し小高くなっているので、旧市街の向こうにベルナーアルプスを見ることができました。世界遺産の美しい街とアルプスを同時に見られてしまうなんて…… ちょっと頭がおかしくなりそうです(笑)
まだこんな明るいですがもう19時半、夕飯の時間です。ヨーロッパの人が夕食をのんびり時間を掛けて楽しむというのが、ちょっと分かる気がしますね。この日はこちらのイタリアンの店に入ってみました。
Luce (ベルン) の口コミ836件 - トリップアドバイザー
一見美味しそうに見えますが海のない国で生魚を頼むのはNGでした……。いえ、不味くはないのですが…… 冷凍っぽい味でそれほど美味しくもない(笑)
パスタやワインは普通に美味しかったです。
連邦議会議事堂の前のブンデス広場は噴水が出るようになっています。前日はもっと賑やかでしたが、やはり日曜日は人出も少ない感じでした。
スイス国立銀行は改装中?
パトカーはフォルクスワーゲンでした。
この日の最後に街の北のクアザールまでトラムで移動し、コルンハウス橋の上から夕日を眺めます。
そしてカセドラルと紅に染まるベルナーアルプスの山々。この月では、今回の旅行では星は厳しいかなぁ……と。
そうそう、こちらがベルン中央駅の表玄関です。時計がもう21:34位なのが分かるでしょうか? 本当に日が長いですね。
ようやく夕暮れらしくなってきました。
さて、ホテルに戻る前にベルン駅地下のCo-opに立ち寄ってお買い物。
水(エビアン)やビールなどを買っておきましょう。
さすがスイス、チーズの量と種類が普通のスーパーでも半端ない。しかも安い!(スイスの物価にしては)
スイス旅行2日目、首都で世界遺産の街ベルン観光でした。翌日から今回の旅のメインイベントであるスイスアルプスのお膝元、ベルナーオーバーラントへと向かいます。
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Switzerland, 2015 - OKP fotolife
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