2015年に購入してOM-Dなどのサブカメラとしてアウトドアで活躍してきた、タフネス仕様の防水コンパクトデジタルカメラ「OLYMPUS STYLUS TG-4 Tough」。大きな不満もなくとても気に入っていたコンデジだったのですが、今年発売された最新機種「OLYMPUS Tough TG-5」がかなり良さそうだったので、つい買い換えてしまいました…。
- 前機種から徹底的にブラッシュアップを図ったニューモデル
- 「OLYMPUS Tough TG-5」開封〜外観をチェック
- 試し撮り:顕微鏡モードとズームを確認
- これから紅葉〜雪山と積極的に使ってみます!
- 昭和記念公園にて紅葉を撮ってみました
- こんな記事もあります
前機種から徹底的にブラッシュアップを図ったニューモデル
今年6月、オリンパスから発売されたTG-5は、前モデルのTG-4から2年振りとなる後継機。センサーサイズやレンズスペックなどは据え置きつつも、数々のブラッシュアップを加えた意欲溢れる最新機種です。主なところでは
- 16M→12Mへと画素数を落としたイメージセンサー+画像処理エンジンの進化による画質向上(高感度性能を1段分向上)
- レンズ周りの耐結露性能
- コントロールダイヤルの搭載
- GPS LOGの専用スイッチ搭載
- デジタル水準器の搭載
- フィールドセンサーシステムの拡充
などが上げられるでしょうか。とかく高画素化が加速する現在のデジカメ界において(コンデジに20Mセンサーは過剰では?)、2年前のモデルよりも画素数を落とすことで、高画質化を狙うというのはかなり思い切った決断であり英断だと思います。
5万円前後という市場価格は高級コンデジの価格帯と並ぶものですが、1型以上のセンサーサイズが標準になりつつあるこの価格帯のコンデジではかなり異色の存在と言えるでしょう(11/17時点の価格.comランキングでは、各社の1型センサー勢を抑えて1位の人気です)。
1/2.3型という極小の撮像センサーはコンデジの弱点でありながら、タフさを追求したレンズ周りの設計や、TGシリーズの売りでもあるマクロ性能に大きく寄与している要素でもあります。極小センサーなりの利点を生かしつつも、高画質化、高感度性能の向上を考えたとき、あえて画素数を落とすいう判断は、個人的には大きく評価したい所です。
その反動か(?)TG-4に搭載されていたデジタルズーム機能が削られてしまったのは残念ですが(山でよく使っていたので)、基本的にはトリミングと画像処理の合わせ技ですし(Lightroom作業で頑張れば…)、その他の性能向上も考えたら我慢しましょう。
TG-4 →TG-5の主なスペック変化
スペックに変更がある主な項目のみ抜き出しています。
STYLUS TG-4 Tough Tough TG-5 有効画素数 1600万画素 1200万画素 画像処理エンジン TruePic VII TruePic VIII デジタルズーム 超解像ズーム2倍、デジタルズーム4倍 なし 撮像センサー 1/2.3型CMOSセンサー 1/2.33インチ フォーカス AF AF、MF 感度 ISO100〜6400 ISO100〜12800 アートフィルター 7種類 14種類 タフ性能 IPX8(防水)、IP6X(防塵) PX8(防水)、IP6X(防塵)、耐結露 内蔵センサー GPS、方位 GPS、方位、圧力、温度、加速度 USB端子 独自端子 USB microB 撮影可能枚数 約380枚 約340枚 重量 247g 250g 備考 プロキャプチャー、水準器
「OLYMPUS Tough TG-5」開封〜外観をチェック
前置き(?)はそこそこに、届いたばかりのTG-5をチェックしてきましょう。今回も恐らくネット最安値と思われるオリンパスオンラインショップ(のプレミア会員価格)にて購入、価格はポイント利用で¥44,477でした。
現在、かなり品薄になっているようで(TG-4だけでなく、TG-3以前からの買い換え需要もあるのでしょうか)、注文から発送まで丁度1ヶ月かかりました。
選んだ色は今回もレッド。ブラックも格好いいのですが、赤の方がアウトドアでも目立つので置き忘れ対策も考えて(笑) 充電池はTG-4と同様のLI-92B、その他に充電用のACアダプター、USBケーブル、ストラップが附属します。
外観デザインはTG-4と比べて黒成分が増えてゴテっとした印象。TG-4のままでも良かったのですが、そういう訳にはいかないのでしょうか?
ストラップは附属のものでなくPeakDesignのアンカーを付けてカフを装着。旧型のカフはTG-5に良くマッチしていると思います。
既にTG-4を手放してしまったため、両機を並べての比較ができませんが、TG-4でズームレバーがあった場所にコントロールダイヤルが搭載され、ズームレバーはシャッター周りにレイアウト変更されています。
相変わらずAモードにおける絞りは3段階(F2/F2.8/F8)しか選べませんが、露出補正は頻繁に行うのでダイヤルの搭載は非常に有り難いです。
GPSロガーのスイッチが独立して搭載。ロガー機能は写真へのジオタグ埋め込みとは別で、メニュー階層のやや深い場所にあり、電源OFF時にも維持されるものだったので(切り忘れると電源OFFでも電池を消費する)これも大変有り難い。
防水パッキンのある電池蓋はもちろん2重ロックになっています。
サイドにはHDMIとUSB端子。USBケーブルでの充電ができるのはTG-4もでしたが、評判の悪いオリンパス独自ケーブル&端子が遂に廃止され、USB microB端子となったことは大歓迎。これで旅行や登山の際にもモバイルバッテリーで気軽に充電を行えます。
OM-DやPENで見慣れた電子水準器を表示。
メニュー画面の構成はOM-Dなどに準拠したものになっています(TG-4のメニューを忘れてしまったのですが、ちょっと違ってたような?)。ただ、カスタムメニュー(歯車)内の項目、2段階も階層を下げさせて1〜2項目しかないというのは無駄なのでは?
別売りのLEDライトガイド「LG-1」を装着。レンズリングの取り外しは専用ボタン(本体正面の右下)が付いて、レンズ交換式カメラのような要領になりました。フラッシュディフューザーのFD-1も以前から気になっているのですよね。
試し撮り:顕微鏡モードとズームを確認
TG-4から引き継いだ充実したマクロ撮影機能に被写界深度合成、OM-D E-M1 Mark IIに搭載されたプロキャプチャーモード(プリキャプチャー撮影機能)を搭載するなど、撮影機能も充実したTG-5ですがそれらについてはこれからジックリと試していければと思います。
まずは開封の初日、買い物ついでの軽い試し撮りのみ貼っておきます。通常での最短撮影とレンズ先端から1cmの近接撮影が行える顕微鏡モードで、道端のドングリをパチリ。
広角25mmと4倍ズームの100mm相当。デジタルズームは省かれてしまいましたが、カメラの用途的にズーム側も積極的に使うことになりそうです。
これから紅葉〜雪山と積極的に使ってみます!
東京近郊の紅葉も既に本番を迎えていますし、アルプスや八ヶ岳方面の山域では既に積雪が始まっているようです。Tough TG-5にはこれからの秋冬のアウトドシーンで活躍して貰うつもりなので、その模様は引き続きこのブログにて報告して行く予定です。
昭和記念公園にて紅葉を撮ってみました