奥多摩駅近くの荒澤屋旅館に泊まって奥多摩で過ごす一泊二日旅行。今まで登山では何度も訪れている奥多摩ですが、今回はいつもと少し違う方向から奥多摩を遊んでみました。
それにしても「日原鍾乳洞」、東京都内にこんな凄い洞窟があったなんて!!
- 登山も釣りも抜き、特に予定は決めずに奥多摩へ……
- VERTERE(バテレ)でランチビール
- ウッドチップの森林セラピーロード「登計トレイル」の小雨ウォーキング
- 2日目、バスに乗って日原鍾乳洞へ
- 首都圏最大級の鍾乳洞「日原鍾乳洞」に驚く!?
- 川井駅の人気店「釜めし なかい」
- 奥多摩とか立川あたりのおすすめ記事
登山も釣りも抜き、特に予定は決めずに奥多摩へ……
今回は温泉旅館でのんびり過ごすことが目的だったので元々登山を絡める予定はなかったのですが、台風10号の接近で前日から奥多摩エリアにはかなり雨が降っているらしく、当日の天気も断続的な雨模様。よって釣り(管理釣り場)も無理そう(公共交通移動なので道具を持って行くのも面倒でしたし)。
妻のリクエストもあって2日目に日原鍾乳洞(にっぱらしょうにゅうどう)に行くことだけは決めましたが、それ以外の予定は特に決めず奥多摩に向かうことにします。
山にも登らず釣りもしないなら、スタートもそこまで早くしなくて良いでしょう。天気も微妙なので駅前のバテレ(VERTERE)でビールでも飲みながら考えるかと、バテレの開店時間に間に合う程度にのんびりと出発。
行きがけに立川駅にある「武蔵野うどん こぶし」で朝食。以前も紹介しましたが、ここでは駅構内で本格的な武蔵野うどんが食べられます。おにぎりが付いた朝食セットなどもありますが、やはり「肉汁つけうどん」(730円)を選んでしまいますね。
久々に食べる武蔵野うどんに満足して、青梅線で立川駅を出発したのは10時過ぎ。雨の影響により青梅から先の奥多摩行きが、御岳止まりとなってしまったり、その後も断続T系に電車の遅れが発生し、奥多摩駅に到着したのは12時前のことでした。
少しは情報を入れおこうかと駅前の観光案内所に立ち寄ってみると、降水量が一定の数値を超えたことで奥多摩駅発の西東京バスは全て運休になっているとのこと(登山客が利用する、朝一番の鴨沢方面バスは出たみたい?)。
レンタルサイクルの「トレックリング」、翌日に空いてる自転車がないかと見に行ってみたら店が閉まってました。
ということで、そのままランチ&ビールでバテレに入ることにします。
VERTERE(バテレ)でランチビール
奥多摩駅前のブルーパブ(ビアカフェ)「バテレ」。いつもは下山後のお楽しみに立ち寄ってますが、今回は奥多摩に到着してすぐの入店。昼からビール。ランチビールというかビールでランチ。
現在は新型コロナの影響もあって、土日のみの営業になっているようです。
新しくできたブルワリーの方は工事により生ビール、グロウラー販売も休止中でした。平日のビール購入は奥多摩駅2階のカフェなどでできるそう(生ビールも飲めるっぽい?)。
12時の開店ですが少し駅前を少し歩いているうちに、店内は1/3ほど埋まってました。その後も次々に観光、ハイキング、トレラン帰り風の人たちが訪れて、あっという間に席が埋まって行き相変わらずの人気ぶり。店内レイアウトは以前と同じだと思いますが、アクリルボード等での感染予防対策が取られています(テラス席がやや密だったので屋内にしました)。
一杯目はIPAの「アルビジア」、ホップの香りが豊かで、アルコール度数8.5%となかなかに高め(写真左)。右は妻が頼んだ「マグノリア」。こちらもIPAでアルコール度数8%。
カリーブルスト(ソーセージ+カレーソース)は以前のメニューにはなかったと思います?
自家製ビールの唐揚げとフィッシュ&チップスの盛り合わせ(個別メニューもある)。
おつまみとして「とりあえずの2皿」のつもりでしたが、どちらもフレンチフライがどっさり付いていて、ビールと合わせて普通にお腹いっぱいになってしまいました。
次のビールはセッションIPAの「庵フラクタ」。一杯目が少しアルコール度数高めなのもありましたが、セッションIPAの軽さと香り、苦味のバランスが良いビール。バテレのビールは結構フレーバーにクセ強めなものが多い印象ですが、今回選んだビールはどれも程度な塩梅でした。
せっかく複数の種類があるからと色々な銘柄を飲んでみるのも良いですが、お気に入りのビールを見つけてLサイズをじっくり楽しむのも良いですよね……(と言うほど頻繁に来られてないのですが)。
13時頃からはかなり雨が強くなってきました。さすがに雨の中行きたい宛もないので、のんびりとビールを楽しみつつ、雨が収まるのを待ちます。とても幸せな時間。
ウッドチップの森林セラピーロード「登計トレイル」の小雨ウォーキング
14時近くになって雨が小ぶりになってきたので店を出ました。
目付きの鋭い(人懐っこい)ねこたちがいる路地を抜けて……
昭和橋から多摩川本流(左奥)と日原川(右奥)の合流点を見下ろすと、日原川の方がより濁りと流れが強いのがよく分かります。多摩川の方もかなり水量が増えているのですが(記事冒頭の写真は多摩川)日原川の濁流の方が勢いがあるように見えますね。
やってきたのは愛宕神社がある愛宕山公園。奥多摩登山をする人には大岳山に通じる鋸尾根への登山口としてもお馴染みでしょうか。愛宕山の頂上を抜けた少し先に、ウッドチップのハイキングコース「登計トレイル」があると駅前の観光案内所で聞いてやってきたのでした。
愛宕神社といえばこの187段の石段。最近全然山を歩いてなかったので結構キツイ…… というか山に行ってても石段歩きは決して楽ではない(笑)
愛宕神社に到着、奥多摩駅からは150m差ぐらいでしょうか。今日の登りはここまで。軒下を借りて少し雨宿りさせて貰います。
このY字の左側を進むと大岳山方面の鋸尾根。登計トレイルは右手側に進みます。
しばらく林道を下りると左手側に「登計トレイル」の入り口が登場。日本初の「森林セラピー専用ロード」として整備されたという、コース長約1.3km、高低差50mのハイキングコースです。
奥多摩駅から反時計回りに歩いてここで折り返すのが正コースのようですが(?)、観光案内で紹介されたのは愛宕山を登ってからエントリーする時計回りコースでした。確かにその方が飽きませんし、石段が嫌でなければあとは下るだけなので楽かも?
雨がまた少し強くなってきましたが、傘を差しながらでも安全に歩ける森林コースです。
登計トレイルはウッドチップが敷き詰められた歩きやすいハイキングコースで、途中には休憩施設やベンチも点在しています。濡れた緑を見ながらのんびり歩くのもいいものです。
途中コースを横切る沢から水が溢れている場所などもあったので、雨の日は靴にちょっと気を付けた方がいいかも。妻は山を舐めてスニーカーだったので一旦靴を脱いで突破……。
さすがに水がよく流れる場所はウッドチップも流されて?しまってます。
ベンチや休憩スペースが各所にあります。
途中まで車椅子用モノレールの線路が伸びている、バリアフリーなハイキングコース。
奥多摩総合運動公園のグラウンドが見えてきたら登計トレイルはおしまい。
登計トレイルを歩き終えて国道411号(青梅街道)に出たら、宿泊先である荒澤屋旅館に向かいます。バテレのランチビールでかなり満腹になってしまったのですが、ハイキングコースを歩いたおかげで荒澤屋の美味しい夕食を楽しむためのいい腹ごなしになりました。
雨降りでなくかつバスが動いていたら青梅街道の旧道である「奥多摩むかし道」を歩いて奥多摩湖に行くとか(帰りはバス)、レンタルサイクル(電動なら)というのも面白そうですが、このお天気ではビール&ショートハイクで正解だったかなと。
2日目、バスに乗って日原鍾乳洞へ
実は初日(日曜日)の時点で、雨の影響で翌日まで日原鍾乳洞は閉鎖になるという話だったのですが、朝食後に電話してみると営業しているそうなので慌てて準備します。といっても奥多摩駅発のバス(鍾乳洞行)が10時15分なので10時チェックアウトいっぱいまで宿に居ても間に合うのですが……。
日原地区行きのバスは土日祝日は少し手前の東日原行止まり(鍾乳洞まで徒歩25分)ですが、平日だと終点の鍾乳洞バス停まで行けます。東日原までは日原集落があるので、道路の混みがちな週末には生活必需な路線の影響を少しでも減らすためでしょうjかね?
奥多摩駅 時刻表 ( 奥21[西東京] 東日原行 ) | バスナビ.com |京王バス・西東京バス
日原方面行きのバスは少し小さいタイプ。27人の乗車で打ち切られてしまうそう。昨年の台風19号(10月)の被害を受けて東京都・奥多摩町からの支援で導入されたバスだそうです。
昨年の台風19合では日原街道の崩落があり、日原地区が2ヶ月近くも孤立してしまったのですよね……。この崩落に巻き込まれる形で、この地区の取水管がダメージを受けてしまったそうで、前日に泊まった荒澤屋旅館でもしばらく断水が続き、その間の予約を断るなどとてもご苦労されたそう(夕飯時にご主人夫婦から伺いました)。
バス路線の日原街道ですが始めのうちは片側1車線が確保されていますが、途中すれ違いが困難な狭い区間が何度もあります。今年の夏はコロナ禍による都内観光需要の増加で、日原鍾乳洞行きの車による渋滞が多く発生したようですが、運転慣れしてない人がレンタカーなどで行くのは個人的にはオススメしない道路です(週末など2km手前の東日原の臨時駐車場に停める場合もあるようです)。
30分弱で終点の「鍾乳洞」バス停に到着。そこから徒歩約5分で日原鍾乳洞です。
日原鍾乳洞の駐車場は売店の前後に30台程、平日でも駐車場は8割以上埋まっていたので、やはり週末はバスが無難だと思います。
トイレは売店とチケット売り場の手前にもあります。一度鍾乳洞に入ると当然トイレはありませんし、中は冷え込むので行っておきましょう。鍾乳洞内の所要時間ですが、普通に歩いて40分程度かかります。
ここから一度日原川まで下りた対岸に鍾乳洞があります。
チケットは大人800円。宿で割引券(100円分)を貰ったので使います。
日原川、ここまで来ると完全に渓流ですね。前日は右手のコンクリート土台のすぐ下まで水が上がっていたようです。
首都圏最大級の鍾乳洞「日原鍾乳洞」に驚く!?
いざ鍾乳洞内部へ。入った瞬間ひんやりと、一気に温度が下がります。洞窟内の温度は通年10度程度らしいので、この時期の外気とは、20度近い温度差があることになります。最初は気持ちいいですが、普通に歩いても40分近く洞窟内にいるので、半袖Tシャツや短パンだとかなり冷えると思います。
中は暗いながらもちゃんと歩ける照明はあります(最近のカメラやスマホなら、写真もなんとか撮れるはず)。足元の大半はコンクリート舗装など歩きやすくなっていますが、頭上はかなり低くなっている部分があるので注意。妻はガッツリ頭をぶつけていました……。
この日は前々日から雨が降り続いているせいか、洞窟の頭上から雨のように水が降ってくる場所も何箇所かあります。防寒も兼ねてレインウェア(ジャケットのみでOK)を羽織るのが丁度いいぐらい。
鍾乳洞内の岩や鍾乳石は見立てによる名前が付けられています。かつて山岳信仰の対象になってたそうなので、仏教の世界になぞらえた名前が多いでしょうか。
内部は行き止まりの枝道や立体交差もあり、横方向はもちろん上下にも広がっていて総延長は1270m、高低差は134mもあるそう。
「地獄谷」へと下りると「三途の川」と名付けられた小さな地下川が流れていました。入り口から少し標高を下げていると思いますが、日原川の水位とは同じぐらいになるのでしょうか? 日原川がかなり増水していた前日など、この地下川はどうなっていたのかな?
突然目の前に「死出の山」と名付けられた巨大な空間が広がります。「山」と名付けられるぐらいなので一度下ってから、左曲がりのカーブで奥まで斜面を登って行くことができます。
洞窟内は赤や青、緑のライトが切り替わりながらライトアップされています。
ライトアップ、いいような気もしますし、余計な気もしますし…… 本来は光が届かない暗闇だけに、どの程度のライトアップなら自然とも言いづらいですし、観光資源として成功しているのはこれもアリなのでしょうか……。
ライトアップの良し悪しはともかくとして自然が産んだ地下の大空間。しかも東京都の奥多摩にここまで大規模な鍾乳洞があったなんて……(実は青木ヶ原樹海の風穴みたいなのを想像していた)。
「死出の山」の一番奥には「賽の河原」と「縁結び観音」。
かつて鍾乳石がぶら下がっていたという(明治時代に探検者によって折られた)「十二薬師」の先には、立ち入り禁止の空間が口を開けています。この先はどんな空間が広がっているのでしょうか……(さすがに調査済みではあると思いますが?)。
人は何故岩と水があると硬貨を貼り付けたがるのか?
コースを半分ほど戻って、「新道」と呼ばれる昭和37年(1962年)に発見された縦方向に伸びる洞窟に入ります。高さは50m程あるようです。
よくこれだけの巨大な竪穴空間が発見されず残されていたとも、こんな場所に見学コースを作ろうと思ったことにも驚きます。
そういえばこの日は平日だというのに外国人観光客のグループが何組か遊びにきていました。Yナンバーの車が駐車場に何台か停まっていましたし、訪日観光客ではなく恐らく駐留米軍やその家族に人気の観光地になっているのでしょうね。
新洞を歩き終えたあとでもう一度「死出の山」に戻って、人の居ないタイミングで写真を撮り直したりして、だいたいコース一周半で約1時間。足早に中を見るだけなら30分ちょっとで回れますし、じっくりと楽しむなら1時間以上見ておくと良いでしょう。
この日原鍾乳洞の規模感ですが、なかなか写真だけでは伝わりにくいかと思います。
もし東京在住の方でまだ行ったことがなければ、ぜひ実際に体験して欲しい場所だなと。公共交通で十分に日帰り可能ですし(東京駅起点、朝7時半のスタートで現地まで片道3時間程度)、お盆から出ていた都外移動自粛の要請も解除されたようなので、今後は一時期よりは混雑も緩和されることでしょう(?)。
鍾乳洞を出ると激しい気温差でカメラのレンズが結露してしまいました。出目金レンズは特に結露しやすいのですが、洞窟内は広角レンズがあると何かと楽しいと思います。
川井駅の人気店「釜めし なかい」
さて、日原鍾乳洞後のランチ。鍾乳洞手前の休憩所で食事を取っている人も多いのですが、ここではビールとアイスでバス待ちの休憩だけして、以前から気になっていた川井駅近くの「釜めし なかい」に行ってみることにします。
「釜めし なかい」は奥多摩グルメとしてはかなりの有名店で、雑誌やテレビの奥多摩特集でも頻繁に取り上げられています。やはりお盆以降は週末になると、入店待ちの行列なども発生していたようです。さすがに雨の平日ならそうでもないかと、訪れてみることにしました。
最寄りの川井駅からはバスの他、徒歩だと30分近く掛かるようですが、平日なら車で送迎もして貰えます(時間帯によるかもしれないので、事前に確認した方がいいでしょう)。
お店は庭園のある古民家風、丁度ランチタイムの混雑が落ち着いたタイミングらしく、すぐに入ることができました。
ちなみに今年からテイクアウトを始めたそうで、それもあって休日のランチタイムはかなり混雑するそう。
まずは瓶ビール。車で来るとこれができないからなぁ……。
数量限定の「鶏ごぼう釜めし」は売り切れだったので、「きのこ釜めし」を注文(1650円)。釜めしと水炊き、刺身こんにゃくがセットになっています。
野菜たっぷりの水炊きにきのこの釜めし、そして刺身こんにゃく…… よく考えたら前日の旅館夕飯とかなり被っているのですが、それだけ奥多摩の名物の定番(?)ということなのでしょうし、何度食べても美味しいのでOKです。
デザート代わりな皮がムチムチのお饅頭がいい味出しています。
再び川井駅まで送迎して貰い、今回の一泊二日の奥多摩観光は終了。
今回は天気が悪かったこと、平日を絡めたこともあって結果的にのんびりと楽しめた奥多摩旅行でした。
先程も少し触れましたが東京都民への都外移動の自粛要請も解除されたことですし、夏頃のような観光客の集中も少しは落ち着くと思います。そして、これからの紅葉シーズンが奥多摩観光の本番です。
公共交通を使えば渋滞とは無縁ですし(タイミングが悪いと混雑などはありますが)、まだ知らぬ東京の魅力を探しにこの秋の奥多摩を訪れてみてはいかがでしょう。
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