3月1日にOMデジタルソリューションズから発売された「M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8 II」を購入しました。
- M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8が防塵防滴になってリニューアル
- OM SYSTEM M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8 II
- 【作例】飲食店で使いやすい焦点距離
- 【作例】雨から雪の梅園にて
- M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8 IIの主な仕様
M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8が防塵防滴になってリニューアル
先月2025年2月6日、OMデジタルソリューションズは新型カメラ「OM-3」と合わせて、「M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8 II」「M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8 II」の2本の新型レンズ(リニューアル)を発表しました。
防塵・防滴性能を備えた高画質単焦点レンズ「M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8 II」ならびに、「M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8 II」を発売 | OMデジタルソリューションズ株式会社のプレスリリース
そのうちの1本、「M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8 II」を購入しました。このレンズは2012年に発売された「M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8」(当初はシルバーのみ、1年後にブラックが追加)の2型です。
レンズ構成は1型と同じですが、新たに防塵防滴(防滴はIPX1)に対応し、一方で1型に搭載されていた「スナップショットフォーカス機構」はなくなりました。それにより外装デザインもシンプルなものとなっています。
1型はかつて所有していたことがありますが、今回防塵防滴になったことで再購入を決めました。


1型は使っていた期間の割に、撮影枚数は4000枚弱と少なめでした。同じF1.8シリーズの25mm(こちらも2型に進化)では倍以上の枚数を撮っていますし、記憶を遡っても34mm相当の焦点距離をあまり上手く使えてなかった記憶があります。その後、35mm付近のレンズは何本が所有して比較的好きな焦点距離になっていますし、以前よりは活用できると思いますがどうでしょうか。
OM SYSTEM M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8 II
OM SYSTEM公式ストアで購入すると先着100名で付いてくるOM SYSTEMロゴ入りラインブロアーと一緒に届きました。発表から1週間以上経っての予約でしたが普通に付いてきました。段ボールの簡素な外箱、少し前からこれが標準のようですが、以前の化粧箱との落差が凄いですね……。
フード(LK-49B)が付属。1型はフードは別売りでした。そういえば完全なOM SYSTEMロゴのみアイテムは初購入かもしれません(OM-1はOLYMPUSロゴが付いていたので)。
フィルター径は46mm、本体重量は112gで1型(120g)より少し軽量化されています。マウント側は4個所のネジ固定、周囲には防滴のためのゴムが確認できます。
OM-1に装着。1型より約2mm短くなっていて、パンケーキレンズとはまでは言わないものの、かなり薄型でコンパクトなレンズ。できればフードも付けたくないぐらい。
LK-49Bを装着。フードはせっかくのレンズのコンパクトさが損なわれてしまうので使わないつもりでしたが、見た目のバランスはいい感じになりますね。あと雨の日はあって良かった。
小型の単焦点レンズにはレンズフィルターも付けないことにしているので、他のレンズ同様に多少の保護効果を期待して、ステップダウンリングを装着して使おうと思います。
現在、使っている近い焦点距離の小型単焦点レンズ。LUMIXのG 14mm/F2.5 IIやG 20mm/F1.7 IIと並べると流石に少し厚みはあります。LUMIXの2本はどちらも100gを切る超軽量レンズですが、17mm F1.8 IIは防塵防滴に対応したマイクロフォーサーズのレンズでは最軽量ではないでしょうか?
以前も似た並びがあったなぁ…… と思いましたがLEICA DG SUMMILUX 15mm/F1.7とはサイズ、焦点距離、開放F値などかなり近い。SUMMILUX 15mmは描写も良くスナップに最適なレンズでしたが、14mmと20mmがあると出番がないので手放してしまいました。今回はやはり防塵防滴が搭載されたことが決め手でした。
描写については1型で既に評価が出揃っていることもあるので省略しますが、開放F1.8からそれなりに安定はしてるものの、中央含めわずかに甘く、軽い周辺減光もあり。F4.0あたりで描写力は最高に、周辺減光が完全に消えるのはF5.6あたり。LUMIXの14mmや20mmと同じ条件で比較しても極端に良くも悪くもなかったです(自宅からの景色で確認していることもあり特に載せません)。
【作例】飲食店で使いやすい焦点距離
早速使ったのが飲食店でのテーブルフォト。35mmフィルム換算で34mm相当の画角は席を立ったり仰け反ることもなくテーブル上の料理を撮るのには最適な画角。開放でのボケ具合も大きすぎず使いやすい量です。
飲食店で大きなカメラを取り出すのは躊躇してしまうのですが、このレンズはズームレンズに比べたらコンパクトですし、ズーム操作がないので大げさ感は多少なり抑えることができます。
【作例】雨から雪の梅園にて
次の撮影機会は運が良いのか悪いのか、雨から雪というお天気の日になってしまいました。雨が降る中、府中市郷土の森博物館の梅園でスナップをしてみました。撮影写真は全て開放F1.8を使っています。
最短撮影距離は0.25m、広角レンズなのでそこまで大きく拡大できる訳ではありませんが(倍率0.16倍相当)寄りたいなら他に適したレンズがありますし、これはこれで十分でしょう。
標準よりは明らかに広角な34mm相当の焦点距離。スマートフォンの画角(28mm相当ぐらい?)に慣れているとやや狭く感じるかもしれませんが「引いて広角、寄れば標準」ぐらいの気持ちで使うと万能なスナップ画角だ感じられると思います。
同じ構図のままピント位置を手前と少し奥で。マイクロフォーサーズの広角レンズだと、F1.8でもそこま大きなボケが作れる訳ではありませんが、立体感の演出には十分なボケ量と言えるでしょう。
一時期、M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PROを使っていたこともありますが、重量は3倍以上、サイズもかなり大きくなります。「美しくにじむボケ」を売りにしたF1.2シリーズですが、確かに綺麗なボケを得られる一方で単純なボケ量だけならフルサイズ用のよりコンパクトなF1.8レンズに及ばないこともあり、個人的にはこのフォーマットに求めるのはそこではないと実感しました。
ズームレンズやF1.2シリーズにはないコンパクトさ、描写力、適度なボケ、そしてこのような天候でも安心して使える防塵防滴性能。自分の使い方にハマるマイクロフォーサーズの単焦点レンズはこちらかもしれません。
その後、雨は徐々に雪となりましたが、カメラもレンズもびしょ濡れになりがらも、いつも通り安心して使うことができました(さすがにこの日はフード装着で使いました)。
また傘差していると片手が埋まっているので、ズームリングを操作することなく、傘からもはみだしにくいコンパクトな単焦点レンズは、このようなお天気でのスナップには最適。登山やハイキングの際も、ズームが使えるとつい両手で操作をしてしまいますが、右手のみで軽快に撮影できるので機動力も上がりそうです。
これまでPROズームレンズをメインにして旅行や外出の際に、予備レンズとしてLUMIXの軽量レンズを携行していましたが(山は14mm、旅館や飲食店は20mm)今後はこの17mm F1.8 IIがメインになりそうです。
M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8 IIの主な仕様
主な仕様|M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8 II|M.ZUIKO|単焦点レンズ|交換レンズ|製品・オンラインストア
- マウント:マイクロフォーサーズ
- 焦点距離:17mm(35mm判換算 34mm相当)
- レンズ構成:6群9枚(DSAレンズ1枚、HRレンズ1枚、非球面レンズ2枚)
- ZEROコート:有り
- 開放絞り: F1.8
- 最小絞り:F22
- 最短撮影距離:0.25m
- 最大撮影倍率:0.16倍相当
- フィルター径:Ø46mm
- 絞り羽根:7枚(円形絞り)
- 最大径×全長:Ø57.6×37.6mm
- 重量:112g
- 希望小売価格:65,000円(税抜)