I AM A DOG

途方に暮れる 犬とよばれる でも生きてゆく

サンライン (MSY) のおにやんま君、効果とは別の気になったこと…

DPZのおにやんま君の記事がはてなブックマークで話題になっていました。

自分がこのアイテムを知ったのは2年前にTogetterのまとめがホッテントリに入っていたとき。
天敵を模して害虫を避けるというコンセプトの面白さもありますが、釣り糸メーカーのサンラインが販売している点もちょっとした驚きでした(当初は釣り用のアイテムとして売られているのかと思った)。
fishing.sunline.co.jp

ツイッターのタイムラインでも定期的に話題になっていて、類似品を含めて実際に使っているという声、トラロープを切ったものでも同様の効果があるとかないとか、等の噂なども……。

その後、自分も実際に手に入れて使っているのですが、効果については正直よく分かりません。
夏山登山や虫が多い河川敷を歩く際に帽子やバックパックに付けているのですが、蚊やユスリカの類が目に見えて逃げていくこともありませんし、虫除けスプレーのような目に見える効果を感じることはありません。
「まあ、自分が気づかないところで、スズメバチが避けてくれていたらラッキー」ぐらいの気持ちで、お守り代わりに使っている感じでしょうか。

ザックに付けていたら引っ掛けて羽が折れてしまった……

あとは最近は減りましたが、このオニヤンマ君を付けてると山でも河原でも話しかけられがち。特におばちゃんの集団に「わ、びっくりした」「帽子にトンボとまってると思った」みたいにわざとらしく驚かれることも。効果も聞かれがちですが「どうなんでしょうね」「お守りです」と適当にごまかしてます。

さて、ここで改めてサンラインの製品ページを確認すると、効果を匂わせているのはあくまでアブやハチ。

おにやんま君 | サンライン
おにやんまは飛んでいる様々な小型の虫を捕食します。
アブや蜂にとって天敵の姿をした「おにやんま君」を帽子やウェアに付けることで嫌がって逃げていくことでしょう!

アブやハチの多い環境でそこまで使ってないので、効果を感じないのは仕方ないことなのかも?
冒頭に貼った記事ではかなり蚊への効果を話題にしてますが、そもそも蚊に効果があるとは書いてないのですよね……。蚊に関しては人間の呼気の二酸化炭素や汗の匂い、体温などを頼りに吸血してると言いますし、大きなオニヤンマが小さな蚊をそこまで好んで捕食するの?とも思ったりします。
と自分なりに納得していたのですが、色々ググっていると「おにやんま君」の公式っぽい別のサイトでは、めちゃめちゃ蚊への効果をアピールしていました。一体どっちなんだ!?

【公式】おにやんま君 | 殺虫剤・忌避剤未使用な身につける新感覚虫除けグッズ
オニヤンマは日本「最大」「最強」の肉食トンボ。
蚊やアブなどほかの昆虫にとっては、その姿があるだけで近寄ってこないほどの天敵です。
「おにやんま君®」は蚊やハエ・蜂・アブ・ブヨに効果抜群です!

おにやんま君効果?!蚊の虫除け対策には実際効果あるの?│【公式】おにやんま君

さらに、おにやんま君ってサンラインの商品じゃないの? 同名の別製品? ……と一瞬混乱したのですが、どうやらおにやんま君は「アクト合同会社」と「株式会社Eikyu」という2社が共同で開発、製造を行っている製品のようです。上記リンクはEikyuのサイトにあるページですね。
そして、釣り具方面への販路として株式会社サンラインが参加する「MSY」ブランド(「M&M」「SUNLINE」「YOU SHI」という釣具三社の頭文字を取った共同ブランド)でも売られているということみたい。最初にサンラインの製品だと認識してしまった私が、ちょっとした勘違いをしていたようでした。

【公式】おにやんま君 | 殺虫剤・忌避剤未使用な身につける新感覚虫除けグッズ
このアイデアはアクト合同会社 代表によるもの。
各種印刷を手掛けるEikyuの技術力を生かし共同で開発を進め、商標・意匠を登録し販売
を開始。
釣り具やキャンプ業界の店に置いた所、SNSで話題が沸騰。

ということで市場にあるおにやんま君には、開発製造元の「アクト版」と「MSY版」のパッケージがあるみたい。バリエーションとしてアクト版には「ストラプ取付タイプ」と「安全ピン取付タイプ」の2種類があり、MSY版は安全ピンタイプのみ。私が買ったのもMSY版のものです。

製品自体は同じもののはずですが、「蚊・ハエ・蜂・アブ・ブヨなどに効果抜群!」とアピールしているアクト版に対して、「アブや蜂」以外の虫の名前はパッケージに記載してないMSY版。このあたりは現場での効果(釣果)を重視する釣具メーカーらしいかも?と面白く感じています。

ちなみに「それではアブや蜂に関してはちゃんと効果があるのか?」というところも気になって来ますが、YouTube等で検証動画を見る限りではこちらもなんとも…… といった感じ。もちろん無視の反応には個体差がある可能性もありますし、全く効果がないと決めつけるのも早計でしょう。

写真に映り込む虫を遠ざけてくれるグッズがあれば……

登山者的には山で遭遇するスズメバチも怖いですが、厄介さでは最上位なのがブヨ。そう、なによりブヨへの効果が気になるのですが、現実にブヨがいる山に入る際は入念に虫除けスプレーを塗りますし、検証目的のためにオニヤンマ君のみを頼りにブヨ地帯に入るのはそれなりの勇気が必要です(ダメージが大きいので……)。

個人的にはオニヤンマ君はお守りとして頑張って貰うとして、やはりここぞというときには虫除けスプレーの効果に身を預けたい。市販のディート虫除けではマックスである濃度30%の「サラテクト リッチリッチ30」は数年前から使っていて明らかに効果を感じますが、イカリジンを使った「スキンベープミスト イカリジンプレミアム」の評価もなかなか高いようなので、この夏は両方揃えて交互に使ってみようかなと。

期限切れ写ルンです使い切り、ラスト1本

4月頃から使い切りを進めていた2018年期限の写ルンです。ようやく最後の1本が使い終わりました。


この写ルンですは妻に預けて使って貰っていたものなので、珍しく自分の姿が結構写ってます。ただの家族スナップ(?)でお見せするようなものではないですが、現像代等掛かってますし、プリントする訳でもないので、とりあえずブログネタにしてしまう。


写ルンですで立山のライチョウ。真ん中の少し右ぐらいにいるのが分かるかな……。

写ルンですの画角が32mmなので、スマホ等の広角レンズでライチョウを撮るのは難しいことが分かると思います。立山などではスマホを構えたままライチョウに急接近する観光客をたまに見かけますが、あちらから登山道や眼の前に出てきたとかでない限り、観察距離には注意したいものです。

指入ってる……。

相変わらず褪色が激しいですが、なんだかピントもあまりよろしくないような……?


これもライチョウがいます。

これは尾瀬の至仏山。


先日の北八ヶ岳。これでようやく使い終わったようです。


それにしても保存状態が悪かったのか、4月から使い切った写ルンですの中でも群を抜いてピントも色味も微妙だったラスト1本でした。新しい写ルンですだとさすがにもう少しまともに写ると思いますが、ただでさえ高くなっているフィルム価格よりも高い(「レンズ付きフィルム」なので仕方ないとはいえ)1本1,980円はなぁ…… さすがに躊躇してしまいます。

ゴアテックスからストレッチ素材まで、今まで使ってきたレインウェアについてまとめてみる

もうしばらく関東甲信の梅雨は続きそうですが、現在使っているレインウェアやこれまで使ってきた透湿防水素材のレインウェア各モデルについてまとめてみました。

防水透湿素材レインウェア遍歴

雨の日の釣りや登山、写真撮影などの野外活動では、傘ではなく上下セパレートのレインウェア(カッパ)を着用します。ある程度動きを伴う活動の場合、雨は通さない(防水)けど水蒸気は通す(透湿)、「防水透湿素材」を使ったレインウェアを使うことになります。代表的なものがゴアテックス(GORE-TEX)ですが、今回はそんな機能性素材のレインウェアについて今まで使ってきた各モデルの感想などをまとめてみます。

雨の日アジサイ散歩おじさん

元々は雨の日に釣りをするのが目的で、石井スポーツのオリジナルモデルで上下1万円弱のレインウェアを購入したのがスタート。その後、本格的に釣りにハマったことで、ゴアテックス製のレインウェアが欲しくなりました。当時、釣り界隈ではモンベルのストームクルーザーやレインダンサーが定番でしたが、派手目の1色のレインウェアでなく、差し色が入ってるようなデザインに惹かれて買ったのがこちら。

THE NORTH FACE「レインテックス」

現在もモデルチェンジを重ねてラインナップされてる、ノースフェイスのゴアテックス(3レイヤー)採用レインウェア「レインテックス」。当時は上下セット販売で4万円ぐらいだったかな?
これはとても優秀で、釣り程度の運動量なら汗蒸れを感じることもなく真夏の台風の中でもよく着ていました。襟に収納できるフード、ポケットの形状も使いやすく、ロングセラーになっているのも納得のモデル。

若者

破れた箇所はリペアキットで修復しながら、かれこれ10年近く使ってました。ゴアテックスの耐久性なのかノースフェイスの作りが良いのか、シームテープが剥がれることもなく(他メーカーの防水ウェアは数年使っているとシームテープが剥がれたりする)使い続けることができました。
後半はパンツのお尻がすり減って、さすがに浸水するようになっていましたが……。

登山で使うにはちょっと重くて嵩張りますが(現行のマウンテンレインテックスジャケットでもジャケットのみ500gあります)、定番のデザインには安心感があっていつかまた使いたいレインウェア。

ところで、ノースフェイスのゴアテックス製レインウェアといえば、C-KNITを採用した「クライムベリーライト ジャケット」は既にラインナップから消えてるのですね。妻はずっとこれを使っていますし、マウンテンレインテックスだとちょっと重すぎるので残して欲しかったモデルかも。

モンベル「トレントフライヤージャケット」「ストームクルーザーパンツ」

登山をするようになり旧型のレインテックスは重くて嵩張るからと買ったのが、モンベルの「トレントフライヤージャケット」と「ストームクルーザーパンツ」でした。

どちらもゴアテックスのレインウェアですが、「トレントフライヤージャケット」は2レイヤーのゴアテックス パックライトを使った薄くて軽量なモデル(現行モデルはパックライトプラス)。ただしパンツは薮や岩で擦れることもも考えて、3レイヤー ゴアテックスが使われている「ストームクルーザー」にしました。

トレントフライヤージャケットは軽くて当初は問題なく結構使えていましたが、透湿性に関しては数値が上がったからといっても体感での劇的な変化はなし。
釣りとは違って登山レベルの運動量になると、素材の透湿性だけでは汗蒸れが解消されることはなく(防水透湿素材全般に言えますが、ウェア内の湿度が100%を越えてから透湿が始まるのと、内側が完全に濡れてしまうと透湿性は落ちてしまう)、ジッパーを開けるなど力技で対処する必要があります。

軽いのでウインドブレーカー的用途でも使っていましたが、ゴア バックライト特有の素肌にペタペタとくっつく着心地がイマイチだったり、軽量モデル故にカッティングもシンプルでフードも簡易的、撥水性の著しい低下、強い雨天での登山で夫婦揃ってかなり濡れたこともあって買い替えることに(結露による濡れもあったと思いますが、シームテープが細く縫い目周辺の浸水が怪しかった)。
それでも4年ぐらいは使っていたと思います。

撥水性が完全に死んでいた頃。この後に買い替えを決意……

finetrack「エバーブレスフォトン ジャケット」

ゴアテックス以外のレインウェアに興味があったので、国産ブランドのファイントラックが開発した防水透湿素材「エバーブレス」のレインウェアを使ってみることにしました。

レインウェアとしての性能は特に問題なかったのですが、当時のモデルはポケットが内側に1個のみだったり(現行モデルは外に1つ増えた)、夏山レイヤリングに丁度ぐらいのサイズを選んだこともあって、防寒着を着る秋や残雪期の使用も考えると、もう少しサイズに余裕のあるものが欲しくなり、2年ほどで買い替えを検討することになりました。使用回数はかなり少なかったと思うのですが、内ポケット上部に破れなどが出ていて(メルカリで売る際に気づいた)、素材の強度には少し疑問を持ったモデルかも。

付き合いは短かったものの、このエバーブレスファブリクスを使ったことで「別にゴアテックスでなくても大丈夫そう」なことも分かりました。耐水圧20,000mmはゴアテックスに比べると低い数値ですが、大雨レベルにも耐えられるとされる耐水圧ですし、なによりストレッチ素材は体が動かしやすくニット風(C-KNITにも似てる)の裏地の着心地も良かったです。

MILLET「ティフォン 50000 ストレッチ ジャケット」

2019年、当時ネット広告にも力が入っていたミレーの「ティフォン 50000 ストレッチジャケット」を試着したところ、いい感じだったので購入。これまで使ったレインウェアの中では最も柔らかな生地で、当初は耐水性能などやや不安になりましたが、今現在まで縫い目を含めて浸水などはありません。

すでに3年ぐらい使ってますが、個人的はかなり気に入ってるレインウェアです。
ポケット内がメッシュになっていて、ベンチレーションの役割も果たしてくれます(開けっ放しの行動は、当然中身を落とすリスクが高まりますが)。透湿性の数値はかなり高いですが、ゴアテックスより優れてるという感覚はなし。発汗量の多い活動を続けていれば、中に着てるシャツは普通に汗で濡れてしまいます。

重量はMサイズ(ユーロS)で実測288gなので、現行トレントフライヤージャケットなど200gを切る軽量レインウェアほどではありません。スタッフサックは付属しませんがフード部分のゴムとフックでジャケットをロールさせた状態で固定することができます。スタッフサックをなくす心配がないのでむしろ安心かも!?

防寒着の上にも着られるサイズを選んだので、残雪期のハードシェル代わりにも使おうと思っていたのですが(残雪期は雨が降るし、重量もハードシェルの半分以下)、GWの立山で使った際には予定していた縦走を諦めるぐらいの爆風に吹かれたこともあって少々頼りなかったです(笑)

買い替える予定はないのですが、山で目立つことを考えて選んだオレンジ系が市街地では少々派手に感じていて、ホワイト系やグリーン系などもう少し地味な色も欲しくなってます。とはいえ登山以外でレインウェアを着るシーンもかなり限定されるので、さすがに勿体ない気もしますが……。

ずっと使っているストームクルーザーパンツ

トレントフライヤー ジャケットと同じタイミングで買ったストームクルーザーパンツですが、実は未だに使っています。撥水性が落ちている以外は防水性能に問題はありませんし、買い替えるほどでもないかなと。シルエットはややダボッとしてますが、Sサイズ/ロングというサイズも丁度良い感じ。

パンツのみの実測207g、ジャケットとセットで500gを少し切るぐらい。現行モデルのストームクルーザー(C-KNITの3レイヤーゴアテックスになってます)だと上下セットで450gになるようです。

サイドのジッパーが膝ぐらいまでしかないので、登山靴を履いたままの着脱では靴によって引っかかるので、買い替えることがあるならジッパーがベンチレーション一体でかなり上まで上がって、素材にストレッチ性のあるファイントラックの「エバーブレスフォトンパンツ」が気になっています。

防水透湿素材についてはそこまで詳しく載っている訳ではありませんが(単独で入手できない素材はテストの対象にもなってない)、アウトドア系の生地については以前買ったこの本が面白いです。

北八ヶ岳ハイキング、白駒池〜にゅう〜高見石小屋揚げパン

北八ヶ岳の白駒池からにゅう、中山展望台、高見石を周回ハイキングしてきました。

梅雨の晴れ間(高曇り)に北八ヶ岳、白駒の池へ

相変わらず出かけたい気持ちと。週末になると面倒で何もしたくない気持ちがせめぎ合う日々……。梅雨の合間の最高に晴れた土曜日、ツイッターのタイムラインに流れてくる山々を見て、そろそろ出かけてみるか……と。霧ヶ峰的あたりでゆるハイクが希望でしたが、天気予報は高曇りのやや晴れな感じなので、それなら森歩きも楽しめそうな北八ヶ岳の白駒池(白駒の池)にでも行ってみるかと。

白駒池、超有名スポットだというのに、実はまだ一度も行ったことがなかったのです。
白駒の池・苔と原生林 | 長野県佐久穂町観光協会公式ホームページ 旅行・観光情報

白駒池があるのは茅野と佐久穂を結び、北八ヶ岳を東西に抜ける国道299号(メルヘン街道)の麦草峠から少し八千穂寄りの森の中。先に通りかかった麦草峠の無料駐車場にもまだギリギリ空きがありそうでしたが、今回は「白駒の池入り口有料駐車場」まで行って車を停めました。

有料トイレは協力金50円なので、小銭を事前に用意しておくといいかも。ちなみに青苔荘(白駒の池キャンプ場)は200円、白駒荘は朝方は宿泊者以外のトイレ利用はできません。

駐車料金は当日600円と観光地にしては格安です。朝方など管理者が不在のうちは、ナンバーを記入した封筒に駐車料金を入れてポストへ投入しておきます。
白駒の池入り口有料駐車場 | 南佐久北部森林組合


白駒の森から白駒池へ

それでは朝5時過ぎのスタート。苔むした原生林、白駒の森を10分ほど歩きます。

山に登らなくても周辺の森ハイキングだけでも十分に楽しめる白駒池周辺です。

綺麗に整備された遊歩道。白駒の森は苔ファンにも人気のスポットみたい。


青苔荘と白駒の池キャンプ場。なかなか気持ちの良さそうな湖畔&森の中のテント場ですね。


初めて来ました白駒池(白駒の池)。標高2,115m、周囲1.35km、こぢんまりとはしてますが池というよりは立派な自然湖(火山活動による堰止湖)ですね。


初めて来た気がしないぐらい有名な白駒荘。日中は飲食営業なども行っているようですが、この時間帯は宿泊客以外は立ち入ることができません(トイレ利用も不可)。

白駒池の周回は週末などは反時計回りの一方通行になってるみたい。周遊コースの半分ぐらいが木道ですが、上高地や尾瀬と違って1本道ですからね。確かにすれ違いはちょっと難しい木道。とはいえ最初から青苔荘方面に向かった場合は、この注意書きには遭遇しないのであくまでゆるいお願いですかね。


朝の白駒池湖畔、立ち枯れの木や苔が多く雰囲気ありますね。


それではこの分岐からにゅうに向かいます。


白駒湿原、にゅうの森を抜けて

雨が降ったら川になりそうな沢がありますね。湖の南側は水が流れ込んできそうな地形ですし。

この登山道も普通に川になりそう。というか足元がまあまあぬかるんでます。靴やトレッキングパンツを汚したくないならゲイターがあると良いかも。私は忘れました。

小さな湿原がありました。白駒湿原。

シャクナゲ、もう花は後半戦で少しは見られるかと思ったら、まだつぼみ? すでに終わった?

苔と水と泥と石。にゅうの森。


稲子湯方面との分岐に出ました。ただの三叉なのに標識がやたら多い……。


今回もにゅうの表記ゆれを集めた

そうそう、にゅうといえば「にゅう」の表記ゆれ。以前、稲子湯からにゅう経由で稲子岳を歩いた際にも集めましたが、今回拾ったにゅう看板。面倒なのでまとめて貼っておきます。多分「にぅ」は初かと。

さて、先程の分岐まではほぼ平坦なゆるゆる登りで、ここからようやく登り始めますが1時間弱ですぐ山頂です。2100mからスタートしてにゅうが2352mなので、高低差のあるハイキングコースって感じ。

登り切ると視界が開けます。薄く高曇りの空ですが硫黄岳の向こうに富士山も見えてます。

少し左手に進んだあたりが最高地点。

白駒池からは1時間ほどで、7時過ぎ。高見石小屋には軽食の始まる10時頃に着きたいので、各所でのんびり休憩を挟んだり、無駄に写真を撮りつつ進むことにします。

にゅう山頂

三角点のあるにゅう山頂。正面に白駒の池が見えています。平坦な横移動がそこそこあって、最後に一気に登ってるのが分かりやすい。

稲子岳、天狗岳、硫黄岳、富士山。

北アルプス。よく見ると手前に丸山と高見石、高見石小屋も見えてます。右奥は縞枯れしてる縞枯山、北横岳、蓼科山の山頂部分かな。

高曇りの八ヶ岳といえばハロ。


中山展望台

かわいらしいイワカガミや足元の苔や花をのんびり見ながら中山へ。標高差150m弱を1時間弱掛けてゆるゆるっと登って行きます。


中山峠方面との分岐を過ぎると、縞枯れ現象ぽい立ち枯れエリアに突入。名前にもなってる縞枯山が有名ですが、稲子岳など北八ヶ岳の各所で見られ見られる光景です。

登りつつ……

振り返ると縞枯れの模様がよく見えます。真ん中のとんがりは高見石でいいのかな? にゅうから見えたのとちょっと違う気もするけど……

本日の最高地点、中山山頂(2.496m)は森の中。

しばらく進むとめちゃ開けた中山展望台に出ます。

南西方面を中心に大きく展望が開けています。御岳、乗鞍、北アルプス。雲が高いので遠くはそれなりに見えてるんですよね。ここはもう少し青空の日に来たかったかな。


天狗岳。この手前の森の向こうに黒百合ヒュッテがあるのですね。

では高見石に向けて下ります。

お天気が少々悪くてもこのエリアの森は雰囲気があるので森ハイクが捗ります。

高見石小屋で揚げパンとホットドッグ、高見石の展望

高見石小屋。5時過ぎのスタートからゆっくり時間調整しつつ、10時丁度の到着。いいペース配分でした。

こちらもお初の高見石小屋。


10時開店のあげパン行列。全種類セットと気まぐれホットドッグを注文。

ホットドッグから来ました。美味しそう(美味しい)。

そしてあげパン5個セット。ホットドッグがなければ、1人5個行けるかも。結構手がベタベタになるので、食後のお手拭きとしてウェットティッシュなど用意しておくといいかも。どれも美味しいですが、やはりごまときなこあたりのスタンダードなのがハマりますね。

アイスコーヒーは普通ですが、ホットコーヒーは焦げ焦げ味で(入れてから時間が経っていたのかも)かなり微妙な気がしました。人気のコケモモジュースが正解かもしれません。
ホットドッグがとても美味しかったので。1人1個頼んでも良かったぐらい。かなりオススメです。

高見石にも登っておきますか。にゅうから見るより白駒池が近い。




再び白駒池を歩いて帰宅

下ります。最近、パーゴのBUDDYを使ってる人、ほんと増えましたね(この日も他に2人見ました)。

20分ほどで白駒の池の湖畔に出るので、先程歩いてない周遊コースの続きを歩きます。


もののけの森。なるほど、それっぽい。


このあたりは湖がしばらく見えない森の中。

白駒の池キャンプ場に戻ってきました。

青苔荘のメニュー。かなり充実した定食が食べられるのですね。

テレホンカードの落とし物というか使い終わってますね。20年ぶりぐらいに見たかも……。

12時過ぎに帰着。

白駒の池入り口有料駐車場は満車でした。

駐車券がワイパーに挟んでありました。ご苦労さまです。

メルヘン街道を下りつつヤマツツジを見たりなど。この感じだと群落地はいまが見頃でしょうか。

たてしな自由農園で野菜をたっぷり買って帰ります。



中央道、対面通行規制からの渋滞、相模湖・津久井湖に抜けるものの…

温泉には立ち寄らず、この時間なら中央道の渋滞もなく帰れるだろう…… なんて甘い考えでした。
現在、韮崎~須玉区間で昼夜連続の対面通行規制が行われていて、ここで確実に渋滞に引っ掛かり、そうこう時間をロスしてる間にちゃっかり小仏渋滞が始まっている地獄のような中央道。
E20 中央道(韮崎IC~須玉IC)で昼夜連続・対面通行規制を実施します 2023年5月8日(月)9時から8月5日(土)15時まで | ニュースリリース | プレスルーム | 企業情報 | 高速道路・高速情報はNEXCO 中日本

もう12時頃までに諏訪南ICから乗ってないとアウトなのでは?

いつもなら諦めて双葉あたりで寝てしまうのですが(にしてもこの時間はそれはそれでキツい)、この日は戻りたい事情があったので都留ICで下りて県道35号からの相模湖抜け。相模湖ICからの中央道合流は終わっていたので(なんなら八王子から国立府中まで混んでた)、昔よく使ってた県道517号へ…… がこのスマホ時代には裏道なんて存在しないも同然で、プレジャーフォレスト前1.5kmぐらいで結構酷いすれ違い渋滞。

413号の裏道は健在で、津久井湖左岸からそのままこちらの洋食レストラン「ハックルベリー」へ。

シチュー系が人気とのことで、ビーフシチューとハンバーグシシチュー。美味しかった!

まだ明るい時間ですがしっかり夕飯まで済ませてそのまま下道帰宅しました。

山やハイキングは行けば楽しいですが、高速道路(特に中央道)の慢性的な週末渋滞はなんとも気が滅入ります。関越方面にしても週末はそれなりに混みますし……。以前と比べても年々移動がだるくなっているので(早起きや早朝の運転も正直ダルいですし)次の山行も今はあまり考えたくなりません。

登山ルートとGPSログ

さて、前回からログ記録はヤマレコを使うようになってますが、ブログ貼り付け機能はYAMAPの方がレスポンシブ対応で見やすい気もするので、どちらで記録を公開するか相変わらず迷っています……。




白駒池・にゅう・中山 / OKPさんの中山(長野県南佐久郡小海町)ニュウの活動データ | YAMAP / ヤマップ

あと、WSD-F30でのヤマレコはたまにウォッチ側の表示がおかしくなってしまうのだけど、原因がウォッチなのかアプリなのかよく分かりません。今にして思えばWSD&YAMAPは安定してましたね……。

地図の表示を諦めて、ブログカードを貼るならどちらでもいいかも……。

無印良品の吊るして使える小物ポケットケース、旅行の小物整理にとても便利だけど…

旅行や出張の際、小物の整理に便利な無印良品の「吊して使えるケース」シリーズ。

小物の整理に便利な「吊して使えるケース」

自分が持ってる「吊るして使える洗面用具ケース」はかなり前のモデルですが、旅行用の小物ポーチとして長年使っています。旅行に携行する歯磨きセットやコンタクト用品、ウェットティッシュ、ソーイングセット、染み抜き、耳栓、アイマスク、常備薬…… などをまとめています。

現行モデルはしっかりした素材で自立する作りになっていることもあり、カメラ用品やガジェット系の整理ケースとして使っている人も多いみたい。
ポリエステル 吊るして使える洗面用具ケース | 無印良品

そして現行アイテムである「ポリエステル 吊るして使える小物ポケットケース」。こちらはモバイルバッテリーやUSB充電器、ケーブル類、カメラ小物等を整理するのにとても重宝してます。
ポリエステル 吊るして使える小物ポケットケース | 無印良品

Twitterか何かで見て使うようになったのだけど、ネタ元を忘れてしまいました。からあげさんだったかな?

ジッパーの付いた仕切りが3箇所あって、かつ一番小さい部分は1:3位で区切りの縫い目が入ってて、SDカードやケーブルの変換アダプターなどの収納に丁度いいスペースになってます。

収納時の厚みをベルトで調整できるので、少し厚みのあるもの(カメラ機材の埃を飛ばす小さいブロワなども入れてます)を詰め込んでもバックルを緩めればしっかり固定できます。


便利だけど少々重くて嵩張る……

ただ、この「吊るして使える小物ポケットケース」、収納力があるので油断するとあれもこれもと詰め込んでしまいがち。本体重量も約80gあり、型崩れしにくい厚めのナイロン生地が使われていて多少嵩張ります。
当初は登山で使うことはなかったのでうが、泊まりだとバッテリー関連の荷物が増えるので何度か使ってみたところ、やっぱり重いしザック内で嵩張る印象がありました。

最近は色々あってカメラ機材をシンプルにしたり、余計な荷物を減らしギア類も入れ替える際には少しでも軽いものを選ぶようにしています。UL志向になってる訳ではないけど、あれもこれもと荷物を増やしてバックパックを重くするのは止めておきたい。

たった50gでも20アイテムならばトータルで1kgになります。やはり「吊るして使える小物ポケットケース」を使うのは山には登らない旅行だけにして、登山の際のガジェットポーチはやっぱり軽くしておこう。


登山の際はやっぱり軽いポーチを使う

無印良品「ポリエステルダブルファスナーケース」は以前から数種類を使っていたもの。Mサイズが約30gなので「吊るして使える小物ポケットケース」に対して50gの軽量化になります。
ポリエステルダブルファスナーケース | 無印良品

ダブルファスナー(2気室)なので収納は減りますが、中身も少し見直した結果トータルでまあまあの軽量化になります。

単純に軽量化するならジップロック最強ですが(防水だし)、さすがに味気ないし使いづらい。


ここまで書いて思い出したのが、パーゴワークスの「W-FACE」シリーズの存在。そういえば以前はこれの「POACH」をカメラ小物ケースに使ってました。一時期カメラ小物を減らして使わなくなり、最近は雪崩ビーコンを入れたりしてましたが、2ポケットの軽量ポーチならこれもありました。我ながら同じようなところをグルグル回ってるな…… と思ってしまいました。

色々と試すのが好きなんです

ちなみに、新旧の「吊して使えるケース」ですが、今まで実際に吊るして使った記憶ほぼありません……。
ホテルの洗面所とかベッドの周辺に吊るすことを想定してると思うのですが、1泊程度の宿泊で吊るす必要を感じたことが特にないんですよね(吊るした場所まで取りに行く手間とかあるし)。

本来はドア上部とかに掛けるものではない(掛かりが甘く使いづらい)

そして吊るす習慣がないのに、なぜか持ってる「トラベルS字フック」。これがあれば「ダブルファスナーケース」も吊るすこともできます。一度も使ったことないけど、なぜか3個ぐらい家にある不思議アイテム。
トラベルS字フック | 無印良品

こういう無駄な買い物をしてるからどんどん荷物が嵩むのよね……
ということでたまには携行品を見直しつつ、徐々に荷物を軽量化して行きたいものです(そして油断すると減らした分、カメラやレンズを増やしがち→終わらない繰り返し)。

* *

ポーチといえば、最近買ったばかりのアイテム(また増えてる)。
以前、ブログでアイカップ紛失防止ASカバーを紹介したMIYAGEN Trail Engineeringのアイテムです。しばらく使ってみて、そのうち取り上げるかもしれませんがまずは関連ツイートのまとめ。

条件別、登山や旅行に携行するモバイルバッテリーの容量、組合せについて【2023年5月】

この手の記事は何度か書いてる気がするけど、その時々によって最適解は変化するので現在の自分の登山・旅行時のモバイルバッテリー運用をまとめておきます。半分は自分のための覚え書きのようなもの。

人によってスマートフォンの使い方や充電するガジェットは異なるので、必要となるバッテリー容量は変わってくると思いますが、基本となる考え方は同じはずなので何かしらの参考になれば幸いです。

途中で充電ができるかどうかは大きい

よくあるのが日帰りか泊まりかでのモバイルバッテリーの使い分けですが、実際はもう少し条件は細かくなります。特に条件として重要なのが宿泊地で電源(コンセント)が使えるかどうか。
当たり前っちゃ当たり前ですが、先日久々にテント泊と山小屋泊をして、同じ山旅でもテントと小屋泊は完全に別だよねと。もちろん電源が取れない山小屋もあるけど、それは事前に確認しておきましょう。

ということで具体的には以下の4パターンで自分は考えます。これ以上の日数の場合も考え方は同じ。

  • 日帰り
  • 電源が取れる泊まり(ホテル、旅館、山小屋)
  • 電源が取れない1泊(主にテント泊)
  • 電源が取れない2泊(主にテント泊)

参考までに今どきのスマートフォンのバッテリー容量は3000mAh〜4000mAhぐらい。モバイルバッテリーからの充電時に数割のロスが発生するとして、5000mAhのモバイルバッテリーがあれば最低1回はスマホのバッテリーが空の状態からフル充電できる目安にしています。

その他、自分の場合はデジタルカメラやスマートウォッチの充電にもモバイルバッテリーを使います。カメラは交換電池を最低1個は携行するようにしてますが、今のカメラは充電器を使わずにカメラ本体でのUSB充電が可能なので何本も交換電池を持つよりは、モバイルバッテリーから充電した方が荷物も減らせます。

日帰り【5000mAh】

  • Anker PowerCore III Fusion 5000など

日常的な外出や日帰り登山なら、5000mAhクラスのモバイルバッテリー1個だけです。
主にスマホの充電用ですが、USB-CとMicro-Bにも給電できるケーブルを携行しておけば、スマホ以外にもカメラ(OM-1、GF10)への給電にも対応。ちょっとした外出の際にカメラの交換電池を持っていかない(忘れる)こともあり、予想外にカメラを使いすぎた際のバックアップとして重宝します。

Anker PowerCore III Fusion 5000とお出かけセット

ちなみにスマホをGoogle Pixel 6aにしてから、日帰り外出での継ぎ足し充電は殆どななくなりました。最近出たばかりのPixel 7aがさらにバッテリー容量が増えて、性能的にも良さげで気になってます。

Anker PowerCore III Fusion 5000は充電器一体型なのでやや嵩張るものの、2系統の給電ができ、電源が取れる場所ならばそのまま本体の充電もできるので重宝しています(ただし最大で1系統18Wの出力)。



電源が取れる泊まり旅行・登山【5000mAh+充電器】

  • Anker PowerCore III Fusion 5000
  • Anker PowerCore III 5000+Anker Nano II 30W

ホテルや旅館で電源が取れるなら条件は日帰りと変わらないので、敢えて大きなモバイルバッテリーを持つ必要はありません。5000mAhクラスのバッテリーにコンパクトなUSB充電器を加えるか、充電器一体型のモバイルバッテリーで十分でしょう。携行するガジェット類によってもう少し容量が欲しいなら、コンパクトな10000mAhクラスに変更してもいいかも(自分が使っているのはAUKEY Basix Pro Mini)。

右はAUKEY Basix Pro Mini(10000mAh)+Anker Nano II 30W

USB充電器はAnkerのNano II 30W、発売当時に最軽量でMacBook Airにも充電できる30W充電器として購入したもの。今はさらに10g強軽量化されたモデルもあるようです。

電源が取れないテント1泊【合計15000mAh】

  • Anker PowerCore III (Fusion) 5000+AUKEY Basix Pro Mini

スマートフォンのみなら1日5000mAh×2日分で10000mAhクラスのモバイルバッテリーで十分な計算。
自分の場合はカメラやスマートウォッチを充電することもありますし、1つのモバイルバッテリーが壊れた際の予備も考慮して10000mAhと5000mAhのモバイルバッテリー2台の組み合わせで準備しています。

夜にテント内でスマホとスマートウォッチ、カメラ(電池1本使い切ってた場合は充電しておく)の充電をして10000mAhを使い切るぐらい。5000mAh側はほぼ丸々温存して2日目に下山するイメージです。

電源が取れないテント2泊【合計25000mAh】

  • AUKEY Basix Pro Mini+Anker PowerCore 15000 Redux

2泊のテント泊だと1泊から1日増えるのでプラス5000mAh、トータル20000mAh程度あると安心です。ということで10000mAhクラスを2個ですが、自分の手持ちのモバイルバッテリーの都合もあって10000mAhと15000mAhの組み合わせで25000mAhになります。
これだけあればスマホ以外の機器も充電しつつ3日目の下山時にもそれなりの残量は確保できます。宿で電源が取れる旅行ならばモバイルバッテリーを使い切ってもOKだけど、登山の場合は最悪のケースを想定して下山時までモバイルバッテリーを使い切らない運用を考えます。

ちなみに少し前にこの「Anker PowerCore 15000 Redux」の発火がTwitterで話題になっていて、自分のも購入してからそろそろ3年半なので引退させるタイミングを検討中。このクラスのモバイルバッテリーって日々使ってる訳でもないので、劣化状態とかよく分からない(感じない)んですよね。

次に、モバイルバッテリーを買い換えるとしたら最近名前をよく聞くようになったCIOのバッテリーを検討中。充電器一体型タイプも次はCIOを試してみようかな……?

ケーブルも減らしたいけどできれば予備まで

相変わらずガジェット側の充電端子が統一されてないので、複数の充電ケーブルを持ち歩くことになります。

ケーブルの不良まで考えるとバックアップが欲しいところですが、自分の場合は妻との行動が多いので最悪2人で融通しあえるのもひとつのバックアップ。変換アダプターなども用意してバックアップを撮っています。

あとはスマートフォンをiPhoneからPixelに変えてLightningケーブル(端子部分が折れやすい形状なので予備が必須)を断捨離できたのが助かってます。登山では予備スマホにiPhoneを持っていくこともありますが、予備なので電源は切ってますしAUKEY Basix Pro Miniからワイヤレス給電できるのでケーブルは不要。

公共交通移動登山の場合はプラスα

ちなみに今回まとめたパターンは(特に登山に関して)車移動を前提にしてます。移動中のスマホ消費は車内のUSB端子で充電が可能なので、登山開始時にはバッテリーが100%になっている想定です。

公共交通で移動する場合、移動時間が長くなるほどにスマホを使いがちなので、その分少し多めのモバイルバッテリー容量を準備すると良いかも。日帰りでも10000mAhあると緊急時も安心だと思います。

今回のモバイルバッテリー運用は、登山の際にスマートフォンでヤマレコ、YAMAP等のログ記録をしてない使い方なので(今はスマートウォッチを使っている)、スマートウォッチ周辺で変更が発生しそうな今後はまた少し条件が変わるかもしれません。

モバイルバッテリーでの充電時に発生するロス(実効容量)の件などについては、以前読んだ松本圭司さん(登山地図アプリ「ジオグラフィカ」の開発者)の記事を参考にしています。

GWの尾瀬で残雪の至仏山に登る:山の鼻から鳩待峠

2023年のゴールデンウィーク、5月3日(祝・憲法記念日)に尾瀬の至仏山に登ってきました。

GW期間のみ入山できる残雪期の至仏山

冬の間は雪に閉ざされる尾瀬ですが、4月後半に鳩待峠までの道路の冬季閉鎖が解除されると一時的に鳩待峠〜至仏山〜山の鼻の登山道も開通します。そして、GWが終わるまでの一定期間を過ぎると、至仏山の植生保護のため登山道は7月の夏山開きまで閉鎖されます。

稜線を避けるよう植生保護のロープが貼られた至仏山山頂付近

今年2023年は残雪期の至仏山登山ができるのは4/23から5/6の期間のみでのみで、5/7から6/30の間、つまり現在は既に登山道は閉鎖となっています(もちろん鳩待峠から尾瀬ヶ原には普通に入れます)。

ちなみにこのGW期間のみ、夏山シーズンは山の鼻から至仏山山頂まで登り方向のみという一方通行ルールがなくなり下山方向でも歩くことが可能です(混雑もありませんしシングルトラックではない雪山ですし)。
私たちもそんな鳩待峠からスタートして山の鼻に下りるルートを考えていたのですが、天候不良により計画を変更して、至仏山荘に泊まった翌日、山の鼻から(通常ルートで)至仏山に登ることになりました。

初日の尾瀬ヶ原の様子は前回更新した通り。

山の鼻から至仏山へ

前日の朝は雪と強風が吹き荒れていた至仏山ですが、天候はすっかり好転しています。至仏山荘でしっかり朝食を食べて、7時過ぎにチェックアウトしました。

朝の時点でかなり気温の上がりそうな陽気だったので、足元はトレッキングパンツのみ、上はベースレイヤーに当初フリースを羽織ってましたが、スタートしてすぐに脱ぐこととなりました。


雪が少なかった今シーズン、至仏山も既にかなり雪が溶けて緑が見えています。

登山道入口の階段のあたりは既に雪がありません……。

……といっても少し登るとすぐに残雪が登場。

この先は樹林帯の急登が続くのでチェーンスパイクを装着。

至仏山は森林限界が1700m程と低いのでしばらく樹林帯を歩くと、徐々に周囲の木々が開けて行きます。



森林限界を越えて

森林限界を抜けると後方に尾瀬ヶ原や燧ヶ岳が一望。山の鼻や至仏山荘も足元に見えています。本当はこの景色を正面に眺めながらの(この時期限定の)下山がしたかったのですが、こればかりは仕方ない。

お天気は晴れてるもののやや霞がかったというか薄い雲が広がっておます。見ている角度のせいもあるかもしれませんが、前日に比べても燧ヶ岳の雪が減っているように見えます。

2021年の秋に至仏山に登った際の写真と比べてみると、やはり雪解けのこの時期は尾瀬ヶ原に全体的に水が多いことが分かります。

斜面がかなり急になってくるのでトラバース気味に登っていきます。私達はチェーンスパイクでしたが、下山だったり不安な人はツメのしっかりあるアイゼンを使ってもいいかも。昔使ってたラチェットタイプの軽アイゼンってこういうときに欲しくなります。そういえば夏道だと森林限界あたりから急登&よく滑る蛇紋岩ゾーンが続くので、雪に覆われた残雪期の方が登りがスムーズです

徐々に鳩待峠から山頂経由の早い登山者の下山とすれ違い始めます。この雪面をヒップソリで下りる人の姿も。方向を間違えて谷側に滑ったりスピードが出過ぎると軌道修正が大変そう。

この先で下山の登山者がアイゼンを装着しています。つまりこの先は雪がない。

ここからの木道はチェーンスパイクを外して軽快に登っていけます。

この木道エリアだけ雪が完全に消えているのが面白いというか、雪解けの早い場所だから植生保護のために木道を設置しているのかな。

この辺りが高天ヶ原でしたっけね。天国への階段。

新潟方面はまだ雪山が多い。尾瀬の辺りは太平洋と日本海の分水嶺なので、東西でかなり気候も違うかも。

山頂直下で再び雪面になります。この先もアイゼンは履いた方が良いでしょう。ヒップソリやシリセードで止まれずに岩や人に突っ込みそうになってる人の姿も見られたので、アイゼン着脱の際は注意した方がいいかも。

雲と雲の間に青空。半分晴れ。

山頂方面はかなり雲になってしまった。

いきなり人がいっぱい! 9割以上が鳩待峠から登ってくる日帰り登山客だと思われます。


至仏山山頂

やっぱり人が多いGWの至仏山山頂です。

奈良俣ダムとか新潟方面の雪山とか。



人が多い場所を避けて雪の上にザックを置いてお昼休憩。至仏山荘のおにぎり弁当、おにぎり2個(梅干し、昆布)に唐揚げ2個。タルタルソースと瀬戸風味。尾瀬ヶ原方面の景色を眺めながらいただきます。


鳩待峠へ下山

それでは鳩待峠に下山します。夏道とは違い、小至仏山に掛けて植生保護のため稜線のハイマツ帯に入らないよう、尾瀬側の雪面をトラバース気味に下って行きます。

小至仏山の山頂部分もトラバースしていきます。夏道だとこの登り返しが地味にダルいので、残雪期の方が楽でいいですね(笑)

特に危ないとこはありませんが、たまに谷側に滑り落ちる人がいるそうなので、すれ違いの際にはしっかりアイゼンを効かせて止まりましょう。

山頂方面を振り返り。うーん、すっかり曇ってしまった。

たしかこの辺りは夏道では階段が続いていて、その先に高層湿原の「オヤマ沢田代」があったはず?


悪沢岳、笠ヶ岳方面の分岐があったりやや開けた場所なので、ガスっていたら迷いそうな場所。

赤い目印を頼りにしたり、GPSマップ等を上手く使いましょう。

あとはひたすら樹林帯の緩やかな下り。


ここに来て空が晴れてきました。前日もでしたが午後から晴れるな尾瀬。

鳩待峠の手前まで雪は残っていたので、チェーンスパイクはずっと履いたままでした。

この辺りで鳩待峠から登ってきた2人組に「この先も雪が続きますか?」と聞かれました。どうやら尾瀬ヶ原に行くのにアイゼンも持たずに至仏山回りを選んでしまったらしく、諦めて引き返すことを強くすすめておきました。平面の観光地図などを見ると行けると思ってしまうのかな…… 危ないっす。

お昼ちょっと過ぎに鳩待峠に到着。

何この晴れっぷり……。

至仏山山頂あたりまですっかり青空になってます。気温も上がって完全に夏のような陽気。

殆ど雪だったので最後に少しだけ汚れた靴とチェーンスパイクを洗って……

下山花豆ソフトクリーム。


前日の雪が嘘のような駐車場に戻って今回の尾瀬旅はおしまい。バスやタクシーに乗らずに、いきなりマイカーなのが嬉しいかも。この後は「花の駅・片品 花咲の湯」に向かいます。



登山ルートとGPSログ

今回からYAMAPのWSD-F30地図が使えずにWear OS版ヤマレコを使っています。ただしGPSログの記録はヤマレコとYAMAPアプリの両方を起動して記録。下のリンクはYAMAPのログですが、毎度2つのアプリで記録をするのはバッテリー的にもエコでないはずなので、今後はヤマレコ一本化を検討しています。


GW至仏山 / OKPさんの尾瀬・至仏山の活動データ | YAMAP / ヤマップ

今週のお題「何して遊ぶ?」

GWの尾瀬で至仏山荘に泊まる:春の尾瀬ヶ原で咲き始めた水芭蕉と夜の星空

2023年のゴールデンウィーク中日、5月2日に尾瀬の山の鼻にある山小屋「至仏山荘」に泊まってきました。

GW中日に至仏山荘の個室が取れた

今年のGWは残雪期の尾瀬で至仏山登山をして、尾瀬ヶ原の山小屋に泊まる計画を立てました。
「GW前に立山に行けたらGWは尾瀬」と決めていたので、4月の立山の帰路に現地の宿探し、以前から月山ももさんのブログ記事を読んで気になっていた「至仏山荘」の個室に空きがあるのを発見し予約しました。

「至仏山荘」は尾瀬の山林や土地の管理を行っている東京電力系の子会社「東京パワーテクノロジー」が運営する山小屋(山荘)です。この他に「尾瀬沼山荘」「東電小屋」、営業休止中の「元湯山荘」「鳩待山荘」も東京パワーテクノロジーによる運営となっています。空室状況は公式サイトで確認ができ予約も行えます。

5/2はGW期間の平日中日なので(翌日から連休スタート)、なるべく空いてそうな初日のうちに至仏山を登りたかったのですが、初日の天気予報は生憎の雪と強風。どう考えても登山向きの天気ではないので、至仏山登山は晴れ予報が出ている2日目に行うことに計画を変更。2日目の至仏山登山は別記事にします。


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雪がちらつく鳩待峠駐車場へ

この時期、尾瀬戸倉から鳩待峠までのマイカー規制(5/19〜10/31)前ですが、どうやらGWの至仏山はBC目的も含めて人気の場所で、日付が変わる頃には鳩待峠の駐車場は埋まってしまうそうです。
天気も悪いし至仏山にも登らないので、のんびりめのスタートで良いだろうと高速道路の深夜割引にギリ掛かるスタートでしたが、道中で鳩待峠の現地ツイートを見ると天候のせいなのかまだ空きがあるみたい。せっかくだし行ってみるかと鳩待峠まで上がってみると、確かにガラガラ。というかまだ雪が降ってる!

気温は氷点下(表示より3度ぐらい低いはず)。

峠の駐車場なのに既に風もありますし、やっぱりとてもじゃないけど山に登れる天気ではなさそう。たまに尾瀬戸倉からの送迎タクシーが到着して、数名ずつの登山客が入山して行きますが、すごい気合入ってますよね(当日のレポートを見ると虚無&爆風)。

こんな天気の中急いで尾瀬ヶ原に行っても何もできませんし、至仏山荘のチェックインも13時以降なので、とりあえず車でダラダラと時間つぶし。
鳩待峠の駐車料金は1日2500円、2日分なので5000円。結構高いですが、尾瀬戸倉の駐車場は1日1000円、送迎バス/タクシーが片道1000円なので、2人で2日なら鳩待峠に駐めた方が少しだけお得なはず。

駐車場入口のスロープは夜からの雪で凍結。トイレに出た際に見ていたら、せっかくここまできたSUVがスロープを上れずに引き返して行きました。山に行くならGWまではスタッドレスタイヤを履いておくのが安心。


鳩待峠から山の鼻までまさかの新雪ハイク

8時半過ぎ、雪も止んだのでとりあえず荷物を準備して山の鼻まで行ってみることにします。格好は秋山登山ぐらいのウェア(ベースレイヤー、フリース、ソフトシェル、アルパインライトパンツ)にレインウェア。

鳩待峠からの尾瀬ヶ原入口はいきなり雪解けのビシャビシャ道からスタート。

すぐに残雪にうっすら新雪が乗った雪道に。

チェーンスパイクを履くか少し迷いましたが、木道も多いのでストックを1本だけ出して滑らないようにしつつ進みます。雪は数センチから吹き溜まりで10センチ程度積もっている感じ。

完全に冬景色に戻ってます。至仏山方面は真っ白の虚無。

川には落ちないように……。

湿原に薄く氷が貼ってますが、よく見ると水芭蕉の花がチラホラ。

もう既に咲いているんですね。今シーズンはは雪が少なかったですし春の訪れも早いのか。


山の鼻で時間つぶし&ランチ休憩

山の鼻に到着。GW期間だというのに(この天気に中日の平日なこともあってか)テントも少なめ。

この日お世話になる至仏山荘。時間は10時前なので、チェックインまであと3時間以上。10時になれば食堂(レストラン)が営業するようですが……。

植物研究見本園のあたりを歩いてみます。ここでも水の流れの中に水芭蕉が咲いてます。

雪解けが進みつつ突然雪が降った尾瀬ヶ原。

池塘は半分ぐらい凍ってるところも。

燧ヶ岳方面も完全に雲の中。

少し散歩して時間つぶしをして11時にやってきたのがこちらの「山の鼻小屋」。至仏山荘も軽食メニューが充実してますが、こちらの軽食メニューが美味しそうだったので、11時の開店まで待っていたのでした。

メニューはこんな感じ。群馬といえば豚肉ということで、「上州麦豚丼」「カツ丼」「カツカレー」などのメニューがあります。

「上州麦豚丼」と「生ビール(小)」。

「上州麦豚丼」甘じょっぱい系の味付けの豚焼き肉丼で、なかなかに美味です。夕飯は至仏山荘の食事になりますし、この日のランチに山の鼻小屋を選んで大正解でした。

外はまだ寒いのですが軽めにビールが飲みたくなったので。

お茶が入ってるこのワンカップの空き瓶、水芭蕉の絵柄がかわいい!

このワンカップ買えるのかな?と思って聞いてみたら、現在はアルミ缶になってしまったお酒(永井酒造 水芭蕉)の古い容器とのことで、今は瓶のワンカップは売ってないそうです。残念。

外に出たらまだ結構冷えるので、今度は至仏山荘の食堂に移動してコーヒー休憩。ずっと休憩してる。

そんなこんなでお昼を過ぎた頃に徐々に青空が見えてきたので、バックパックを至仏山荘に預かって貰って尾瀬ヶ原に繰り出します。至仏山もようやく高天ヶ原あたりまでは見えました。山頂はまだ雲の中。


春の尾瀬ヶ原を散歩

燧ヶ岳はまだ厚い雲の中。川の流れの中に見えている白い影は水芭蕉。

完全に水中花だけど、ここはちゃんと水が引くのか?

水芭蕉、結構あちこちに咲いてます。

向こうにもめっちゃたくさん咲いてる。やはり今年は早いのかな?

しかし今回は望遠寄りのレンズを持ってないので木道から離れた群落を撮ることができず……。やはりM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROを持ってくるべきだったか、ライチョウはいないけど予備でLUMIX G VARIO 45-150mmを持ってきておけば良かったか。

木道の間に水芭蕉が沢山咲いているので、それを眺めつつお散歩。

こんな感じ。そうそう、尾瀬の木道は「右側通行」、たまにしか来ないと最初ちょっと迷う。

至仏山の雲がかなり晴れて、池塘に逆さ至仏山が映るようになりました。

ところで尾瀬ヶ原の池塘って、こんな境目がないぐらいびちゃびちゃだったかな?と思いましたが、秋頃の写真と比べてみるとかなり水が多いようです。この時期は雪解けの水がかなり流れ込んでいるのでしょうね。

燧ヶ岳もかなり見えてきた。さて、逆さ燧ヶ岳は見られるか?

牛首あたりでまたまた水芭蕉の群落エリア。

やっぱりもうちょっと長めのレンズが欲しくなる。

牛首分岐までやってきました。

燧ヶ岳方面はかなり雲が晴れました。しかし風が強いのでリフレクションはちょっと厳しいかも。そろそろ引き返すことにします。

至仏山方面も相変わらず雲は多いものの、山頂まで見えました。

「逆さ燧の池塘」ポイントで風が止むのをしばらく待ってみましたが、これが限界ぽい。

まあこれでよしとします。

それにしても午前中の天気が嘘のように晴れました。

やっぱり尾瀬ヶ原は気持ちがいいですね。

雪が残っている池塘は水深が浅いのか地下の水の流れが少ないのか……。

明日の至仏山登山、晴れるといいですね。


至仏山荘で過ごす

至仏山荘にチェックインします。宿泊料金は先払い。基本的には山荘(山小屋)だけど有名観光地ということもあって設備は充実。立山(室堂)や上高地の山荘と同じようなイメージで良いでしょう。
ホテルや温泉旅館ではないので必要以上のサービスは期待しないこと。アメニティ類ないので寝間着(必要なら)、洗面具等は準備して、山荘で買ったもの以外のゴミは持ち帰りましょう。

宿泊料金は個室を2名利用の場合、1泊2食付きで大人13,000円×2でした。宿泊料金はキャッシュレス決済OK。その他の飲食はお土産は現金決済とのこと。

この時期のチェックインは13時から、チェックアウトは翌日8時まで。夕飯は17時から18時、朝食は6時から7時。15時半から19時の間はなんと入浴も可能です。売店の営業は19時まで、翌朝のチェックアウト時には開いてないので飲み物やお土産を買う際は、前日の夕飯後1時間のうちにどうぞ。

チェックアウト後に登山や尾瀬ヶ原のハイキングをする場合、おにぎり弁当を注文することも可能。6時前にスタートしたい場合は朝食をお弁当に切り替えることもできるそうですが、我々はしっかり朝食を食べたいので、今回このおにぎり弁当を利用することにしました。

立派で綺麗な建物内。「山小屋」と言ってしまうとちょっとピンとこないので「山荘」がいい表現かも。

個室は6畳間。2人だと広すぎるぐらいですね。個室の他に個人のスペースが区分けされた男女別の相部屋もあります。寝具は一通り揃っています。

部屋の窓からはテント場や至仏山も見えます。翌日から祝日ですしテントも結構増えました。

個室内には石油ファンヒーター。朝夕はまだ冷える時期ですし、これは嬉しいですね。

電源は2口。ファンヒーターを使う場合残り1口なので、うまくマネジメントしましょう。

談話スペース。

廊下にポットが置かれているので、お湯は自由に使えます。カップや水筒は持参しましょう。

トイレはウォシュレット付き、男女別で広い洗面所もあります。

そして至仏山荘ではお風呂に入れます。さすが東京パワーテクノロジー。電気で沸かしているかは知らないが。

3人ぐらいは入れそうな浴槽。ボディーソープとリンスインシャンプーも設置されてます。

浴槽は最後に出る人は銀マットの蓋を忘れないように(銀色が下向き)。

お風呂に入ってサッパリして部屋でダラダラしていたらすぐに夕飯の時間です。17時スタートと早めですが、まあ山小屋時間ですね。受付で生ビール(800円)を買って……。

部屋ごとに指定されたテーブルには、ザ・山小屋メシという感じの夕飯が並んでいます。ご飯とみそ汁(具は玉ねぎ)はセルフサービス。ももさんの記事で見た陶板焼きのハンバーグが気になっていたけど今回はありませんでした。片品村の名産である花豆に、デザートのミニケーキなども。

メインは豚肉と玉ねぎの炒め煮的なもの。ランチと少し被ったけど普通に美味しい。

ちくわ揚げにシウマイとか……。事前に見てた情報と比べると食事は少しシンプルになったのかな? でもご飯のおかずとしては十分、ご飯はしっかりおかわりまでいただきました。

夕飯後、至仏山に太陽が沈みます。これも部屋から。

ちょっと外に出てみます。

満月直前の月。この月が沈むまで星空はあまり期待できないかも。

改めてこうして見ると立派な山荘ですね。

少しビールを追加して、消灯の21時前には寝てしまいました。


夜の尾瀬ヶ原で星空を見る

月がそろそろ沈む2時過ぎに目覚ましを掛けて外を見たら、結構山荘の照明のせいであまり星は見えなかったのですが、せっかくなので外に出て植物研究見本園あたりまで行ってみます。しばらく暗闇にいると徐々に星が見えてきました。写真を撮ると天の川も薄っすらですが映ってます。

至仏山。空が明るいのは少し前まで出ていた月のせいもありますね。沈んだというのに月暈が存在をアピールしています。ちなみに至仏山の高天ヶ原あたりにヘッドライトの光が見えます(少し前はもっと下にいたので山の鼻側から登ってるようです)。登山というよりは写真撮影でしょうかね。

そして燧ヶ岳方面。こちら側の空が一番暗いかな。

今回もM.ZUIKO DIGITAL ED F4.0 PROで星を撮ってみました。Lightroom ClassicのAIノイズ除去を前提で最初からISO6400で撮っているので、レンズの暗さもなんとかなります。ガチで星空を撮る訳でなければ、このレンズでも十分かなと感じます。この日は明るいレンズを使っても光害でどうにもならなかったでしょう。

朝食、チェックアウト

部屋に戻りファンヒーターで冷えた体を温めて(助かる)、朝まで寝て朝食タイム。

おにぎり弁当も朝食テーブルに用意されていました。

朝食。これまた正しい山小屋朝食。カロリー補給が何より大事です。

ご飯のお供は色々選べます。個包装ののり佃煮なんてあるんですね。

そうそう、山の鼻では結構ツキノワグマが目撃されてるんですよね。数年前はテン場が閉鎖されたこともありましたっけ。館内のマスク着用などは個人の判断。共用スペースなどでは付けてる人が殆どでしたね。

尾瀬の水芭蕉が本気を出すとこうなるらしい。カレンダーの写真は5月下旬となっていましたが、今年はもう少し早いのかな? こんな尾瀬ヶ原も見てみたい……。

それではパッキングして出発。快適に過ごすことができました。

至仏山登山。GWなので混むかな…… と思ったら、山の鼻から登る人は殆どいなくて、前半はとても静かな山行でした。この写真のあたりから山頂回りで下りてくる人が増えるのですが、それはまた山行レポにて。


至仏山登山や尾瀬ヶ原だけなら鳩待峠から日帰りで行ける尾瀬ですが、1泊すると湿原と山の両方をじっくり楽しめます。今回は至仏山荘に泊まりましたが、同じ山の鼻エリアの「山の鼻小屋」や「国民宿舎 尾瀬ロッジ」、見晴エリア、尾瀬沼エリアの山荘にも泊まってみるのも良さそうです(テント泊もいいけど尾瀬では小屋泊でお気軽ハイキングに振り切ってもいいかも)。

今週のお題「何して遊ぶ?」

CASIO WSDシリーズのYAMAPサポートが終了したので乗換先を検討、まずはWear OS版ヤマレコから


CASIO WSDシリーズのYAMAP Wearアプリサポートが終了

2017年頃から登山中の地図表示とGPSログ(軌跡データ)取得用途で愛用しているカシオのスマートウォッチWSDシリーズ(PRO TREK Smart)ですが、ついにYAMAPが使えなくなってしまいました(正確にはサポート終了により、現状新たな地図のウォッチ転送ができない状態)。

今年2023年の3月末の時点でYAMAPによるWSDシリーズのサポートは終了していた模様。

実は3月末でサポート終了していたことを知らずに最近まで使っていたのですが(先日も立山の地図を転送して使ったばかりだった)、どうやら私がスマホのYAMAPアプリを最新版に更新したことにより、ウォッチへの地図転送機能が閉じられてしまったようです。

GW中の登山前日に気づいたことだったので、かなり焦ったのですが時既に遅し……。
もう少し早く気づいていれば、アプリが使えるうちに行きそうな山域の地図を可能な限り転送して、しばらく延命できたかもしれないのですが、昨年スマホをiPhoneからPixel 6aに乗り換えて更に最近は山行回数もかなり減っていたので、手元のWSD-F30には殆ど地図が入ってない状態です。大変残念。

昨年から今年に掛けて使った8エリアのみ……

WSDシリーズの開発を止めてしまったのはカシオ側の問題ではありますが、そもそもYAMAPを使い始めたのはWSDシリーズを使うためでした。
初代のWSD-F10から3世代、GPSを内蔵したF20からはメインの登山地図として、道迷いを未然に防ぐツールとしても大いに活躍してくれました。海外地図にも対応していたので、エベレスト街道でも頼りになりました。

今となってはスマートウォッチの地図を見ない登山は考えられません。いちいち都度スマートフォンを取り出して、ルートや現在位置の確認とかもう無理だと思います。WSD-F30でYAMAPが使えなくなった以上、新たにスマートウォッチの登山地図を見つけなくては!

WSD-F30+YAMAPからの乗換先を探せ

ということでスマートウォッチでの地図表示ですが、Garminのような独自OSタイプで地図の表示機能を持つものか、Apple WatchやGoogle Android系のWear OSウォッチに地図アプリ(YAMAPやヤマレコ)をインストールして使うという選択肢があります。

YAMAP(Apple Watch)

まずはWSDシリーズとの蜜月が終了したYAMAP。2022年から新たにApple Watch(watchOS)には対応しているようですが、現在Wear OSへの対応はありません。さらに地図データをウォッチ側にダウンロードしてウォッチ単独で使う方式でなく、スマホアプリ側の記録のモニターとしてApple Watchを使う感じぽい。

今更、YAMAPのためにスマホをiPhoneに戻すのも違う気がしますし、YAMAPは一旦保留します。

既に、WSD-F30に入れてる8エリアのYAMAP地図については機会があれば使います。

使い慣れたWSDシリーズのYAMAP地図……

Garminの地図対応スマートウォッチ

fenix、epix、Forerunner 965など地図表示に対応したGarmin製のGPSスマートウォッチ。過去のfenixシリーズからとても魅力的なシリーズですが、やはり少々高価過ぎる。そして国内地図といっても一般登山ルートが表示される登山地図とは違うもので、YAMAPに慣れきった自分の乗換先としてはちょっと違うかも。

ヤマレコ(Wear OS)

WSDシリーズを使い始めてからしばらく離れていたヤマレコ。
ヤマレコは数年前からスマートウォッチに対応しています。アプリもApple Watch(iOS系)、Wear OS(Android系)の両方が用意されているようです。
ヤマレコアプリが新Wear OSに対応しました! - ヤマレコ/YamaRecoさんの日記-ヤマレコ
Wear OS ウォッチ版 | ヤマレコ使い方ガイド

さらにウォッチ側に地図データを転送する方式で、ウォッチ単独での地図確認が可能みたい。
Wear OSなら手持ちのWSDシリーズを引き続き使えるはずですし(Wear OS版ヤマレコ解説ページのサンプル写真はWSD-F30でした)、早速Wear OS版ヤマレコを試してみることにしました。感触が良さそうなら今度WSDシリーズからの買い替えなども検討しても良いでしょう。

地図も複数ダウンロードして試す必要がありそうなので、プレミアムプランに加入してみました。
ヤマレコのプレミアムプラン


WSD-F30でWear OS版ヤマレコを使ったファーストインプレッション

GWの尾瀬に出発する前日、Wear OS版のヤマレコをインストール。

ヤマレコのアカウントは昔からありますし、スマホにもヤマレコアプリはインストール済だっったので、公式の解説を見ながらスマホ経由で当該エリアの地図をウォッチ側にも転送します。YAMAPに比べると転送に少々時間がかかる感じですが、これは地図エリアのカバー範囲の違いもありそう。

早速、尾瀬の鳩待峠に付いてウォッチのヤマレコを起動しましたが、現在位置が表示されるまで少し時間が掛かる感じ……。歩きながら時計を見た際にパッと現在位置が表示される感じでもない。どうやらウォッチの内蔵GPSを使わずに、Bluetoothでスマホから位置情報を拾ってるのかな?(スマホのBluetoothをオフにすると現在位置を拾えなくなるので恐らくそう)。方位表示はウォッチ側にコンパスが内蔵されてる場合のみ、表示されるようです。ちなみに国土地理院地図をベースにした地図表示はとても見やすいです。

そしてヤマレコのWear OS版にはGPSログの記録機能はないようです。行動ログを記録する場合はスマートフォンでの記録が必要(そうするとウォッチ側の表示が連動する)。

スマホアプリ側で記録をしつつ、Bluetoothでスマホとウォッチが接続されていれば、現在位置や行動中の記録(地図上の軌跡)は比較的スムーズに表示されます。ただし、[YAMAP-WSD]のようにウォッチ画面を見た瞬間に即表示されるのでなく、スマホから引っ張っていているせいかワンテンポ遅れる感じはあります。

行動中ウォッチ画面の軌跡表示の画面は写真を撮り忘れた……

地図上の一般登山道の表示は(山と高原地図やYAMAPのような)クッキリしたした線でなく、過去のユーザーのログの蓄積が透過表示されていて、コースタイムの表示もありません。
コースタイムはヤマレコのスマホアプリ側だと表示/非表示が選べるので、ここはウォッチ側の対応にも期待したいところ。自分の山行スタイルだと等高線の入った地図と一般ルート、CT情報を同時に確認できるのが好ましい(コースタイムに対してどれぐらいのペースで歩けているかの目安になるので)。

ヤマレコとYAMAP地図の違い

2日使った程度ですが、Wear OS版ヤマレコのファーストインプレッションをまとめると

  • 良い
    • 地図表示が見やすい。コース表示が透過色で、ベース地図の等高線等を潰してないので視認性が良い
    • 対応エリアの広さ、多さ
  • いまいち
    • ウォッチのみでのGPSログ記録、軌跡表示ができない
    • スマホと繋いでないと現在位置を取れない(ウォッチ内蔵GPSは使わない?)、現在位置の表示までタイムラグがある
    • ウォッチ地図にコースタイム表示がない

といった感じ。
スマホ版とウォッチ版の関係については、あくまでスマホ版の機能拡張として誕生した背景がありそうですが、今まで[YAMAP-WSD]のような行動中はウォッチのみで完結している登山スマートウォッチを長年使っていたので、慣れるまで少し時間が掛かりそうです。
今まで機内モードで温存していた、スマホ側のバッテリーマネジメントも再考の必要ありそうですし、引き続きWear OS版ヤマレコを使うことになるならば、新しいWear OSウォッチの導入なども考えることになるかもしれません(TicWatchは画面が大きく価格も手頃で気になってます)。

残雪の立山・雄山から龍王岳、浄土山を歩いてライチョウを探す

4月22日〜24日の立山滞在中日(23日)に、立山登山を楽しんだ記録です。


2023年の春立山は雄山と龍王岳・浄土山へ

昨年のゴールデンウィークは別山からの立山縦走(周回コース)の予定が、強風により雷鳥沢から別山のみのピストンとなってしまいました。今年こそ周回…… という気持ちもありましたが、昨年からあまりしっかり山を歩けてなかったので、以前の記録を見返してみても今はちょっと体力的に厳しいかも。

ということで、しばらく春には登ってなかった雄山と、いつもライチョウに出会わせてくれるお気に入りの浄土山・龍王岳の2箇所(3座)だけ回ることにしました。

この中に2羽のライチョウが写っています……

雷鳥沢キャンプ場から一ノ越経由で雄山に登って、再び一ノ越から龍王岳、浄土山から室堂平に下りるコースです。結果的には今の私達には丁度いいボリュームでした。それなりに疲れましたし、稜線上のライチョウも見られて、もちろん雪の立山の景色も堪能しました。

一ノ越から立ち上る天の川の両側の山に登ります……

雷鳥沢キャンプ場から一ノ越へ

登山計画よりも少し早く起きて行動するつもりが、結局いつも通り起きられず。朝4時とか5時とかまだ冷え込む日の出前からシュラフから出て行動できる人、本当に凄い……。
ほぼ計画通りの朝7時過ぎ、稜線から太陽がすっかり顔を出してからのスタートです

しばらくブルドーザー道を歩いて一ノ越方面を目指します。

振り返って別山方面。日曜日ですが、登山者の姿は殆どありません(スキーはチラホラ)。周回コースだったらなかなかに静かな山歩きを楽しめたかもしれません。

ブルドーザー道が立山室堂山荘方面にカーブするあたりから一ノ越方面に登って行きます。トレースは踏み抜いてるものが多いので、前日の名残でしょうか。この日は比較的気温が低いままだったので、午後まで雪は締まっていて歩く分には快適でした(スキーは大変そう)。

しばらく登って振り返る。まだようやく雷鳥荘あたりの高さまで登り返した感じ。

締まった雪面をまっすぐ登って行くだけ。別山ほど傾斜はキツくないのでスムーズ。

ようやく室堂平を少し見下ろすぐらいの標高に。日本海の水平線も綺麗に見えています。

ハイマツ帯やライチョウの足跡があると寄り道。今回はコースタイムに余裕を見て、ゆっくりライチョウを探しながら歩こうと考えていました。でも居ないんだなこれが。既に何処かに出掛けてしまったのか……?

雄山山頂を見上げて。結構大きな落石が落ちてきてるんですね……。

一ノ越到着。朝はよく晴れてましたが結構雲が出てきましたね。

一ノ越から御山谷方面。

あまり遠くまでは見えないけど北アルプス一帯はよく見えています。


雪の少ない登山道から雄山山頂へ

それでは雄山山頂へ。雪が残ってるのはコースの半分ぐらい。チェーンスパイクでも行けなくないけど一部は結構カチカチに凍ってるのでしっかり爪のあるアイゼンの方が安心でしょう。

登れる雪面もありますがこちらは普通にコース通り。雄山は赤いマーキングが登り道、黄色いマーキングが下り道として指定されています。かなり雪も消えて登山者も増えてくるので、夏道に沿うのがスムーズ。

急登なのでそれなりに高度感あるんですよね。

先程(御山谷より)はLUMIX G VARIO 45-150mmの45mm、こちらはM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PROの25mm、やはりOM-1とPROレンズの方が解像感はありますかね。

富山市内まで見えてます。前日は晴れながら結構空気が霞んでいましたが、この日は雲はあるけど空気は澄んでいる感じ。

雪がない部分は本当にない。今回は昨シーズンまで使ってた古いアイゼンを持って行きました。ツメの減りを気にせずガシガシ使えます。雄山山頂から立ち上ってるような雲がカッコいい!?

早いスタートの人たちはもう下りて行きます。黄色いペイントが下山路。

時間は9時半頃、よく見ると突然室堂からの登山客が増えています。アルペンルート始発組(富山側)もスタートしたようです。

結構すごい!

凍ってる場所はこんな感じ。

三ノ越まで来たらあとひと息。


久々の春の雄山

雄山山頂に付きました。11月には何度か登ってますが、春に登ったのは別山から縦走してきたとき以来。

せっかく雄山に来たらやはりあそこには登っておきます。

尾山神社、峰本社神殿。大汝山にも人の姿が見えますね。

別山までの稜線、剣岳。次回、縦走するなら反時計回りでこちら側から歩いてみるのがよいかも。

東尾根から黒部ダム方面。

富士山までは見えないけど八ヶ岳は見えてます。

今回は諦めた縦走路。かなり雪が少ない。

室堂平。真ん中奥の雷鳥沢から歩いてきたと思うと意外と横移動もしてますね。

次は向こうの龍王岳へ向かいます。

ライチョウ用?のLUMIX G VARIO 45-150mmで色々ズームしてみます。




白山。手前は有峰ダム(有峰湖)かな。

アルペンルート(雪の大谷)。


雄山を下りて行くと一ノ越にはかなりの人の姿。

まだまだたくさん登ってきます。やはりこの時期は登山者よりもバックカントリーの人が多いのかな。


ライチョウを探しに浄土山&龍王岳へ

続いて浄土山へ。

こちらも結構雪が消えて土が出ています。

ハイマツ帯の周辺をライチョウを探しつつ登って行きますが、なかなか見つかりません。

龍王岳山頂、あそこから滑る人いるんだ……。

こんなとこ絶対ライチョウいそうなのに(いない)。

浄土山側から見る雄山は結構好き。

浄土山南峰に来ました。

ザックを置いて龍王岳へ。

ここからスキーで滑るのすごいなぁ……。


いつも展望最高な龍王岳

さて、龍王岳山頂。さっき登った雄山をバックに。

構えてるカメラが……。

龍王岳から見る立山の稜線が好き。剣岳も立山連峰の一部というのがよく分かるし。

東尾根から御山谷、黒部ダム方面。こちらもカッコいい。

五色ヶ原から南。

称名滝の侵食の谷。雪崩の巣だけあって跡が凄まじい。

LUMIX G VARIO 45-150mmのワイド端とテレ端で雄山山頂。


剣岳。

気がついたら一気にガスが西の方角から上がってきました。そろそろ戻りましょう。


ようやく浄土山のライチョウに出会う

上がってきたガスが青空を埋め尽くして行きます。

完全にガスに飲まれた浄土山南峰。行動食を食べて休憩していると、ライチョウの声が聞こえてきたのでしばらく探してみましたが、思ったよりも遠くにいたみたいで諦め。今回は思いの外会えないぞライチョウ。

そしてすっかりガスに飲まれた浄土山稜線を北峰へ。

ガスの中、ハイマツ帯から体を出してるオスライチョウを発見しました!

横に回り込んでまずは広めに。

そしてLUMIX G VARIO 45-150mmの300mm相当がようやく火を吹く(そうでもない)。

……と思ったら向こうから別のオスの鳴き声が聞こえて、飛んで行ってしまいました。ギリ目視できる距離で2羽のライチョウが縄張り争いをしているようです。

その後、姿を見失ってしばらく歩いていたら、いきなり岩陰にいました。多分、さっきのオスと同じ。

かなりアクティブななオスであちこち歩き回っては周囲を監視?してるようです。



あら、カップルだったのね…… と思ったけど、よく見たら手前もオスですね。

にらみ合う訳でもなくじっとしてるオス2羽。翌日も室堂でこれに近い光景がありましたが、縄張り争いをしてたかと思ったら近くで静かにしていたり、ライチョウさんの考えてることはなかなか分からないものです。

この足跡もカップルの足跡かと思ってたけど、オス同士だったりするのかな。


浄土山から下山

先程の活動的なオスライチョウを見ているうちに、浄土山の北峰を少し通り過ぎていました。

浄土山は下山ポイントを間違うとちょっと面倒なので、ここを見逃さないよう。

このちょっとした岩場の隙間を斜めトラバース気味に下りて行くのが一番安全。他の場所を下りよう(登ろう)とすると行けないことはないのですが、ハイマツ帯だったり浮石のガレ場だったり(以前ハマった)、斜度的にも雪の緩む時間には歩きたくない感じです。

ここまで出たらもう好きに下りて行くだけ。


向こう側は斜度的にもちょっと嫌な感じなんですよね、特にこの時期、雪が緩む午後になると。

積雪期の浄土山。写真正面を真っ直ぐに登れる(下れる)ように見えるけど、上の方のガレ場やハイマツ帯が歩きにくいのと、小規模ながらやはり雪崩れているようですし、写真の右側を回り込むほぼ夏道に沿って行くのが安全そう。右中央あたりの大きな岩がいい目印になります。これよりもっと大外を右回り。

そして浄土山を登って行くライチョウの足跡。飛べるけど滑空からの上昇はできても、いきなり上に飛ぶのは苦手なのでしょうか。

室堂平に下りてきました。雲の中にうっすら見えているのは雄山です。

登山はここまで。みくりが池温泉にて軽いランチ、ビールがうまい!


以上、立山滞在中日の登山の様子でした。

とりあえずGW前に立山には行けたことでGWの予定は丸々開いていたのですが、以前から気になっていたエリアの宿が取れたので、お天気はやや微妙そうながら1泊だけそこに行く予定。あとは極力混み合う場所は避けて、自宅周辺でのんびり過ごすことになりそうです。


登山ルートとGPSログ



立山(雄山・龍王岳・浄土山) / OKPさんの龍王岳(富山県)立山(雄山)浄土山(富山県)の活動データ | YAMAP / ヤマップ

カメラはライチョウ&望遠用の「LUMIX DC-GF10+LUMIX G VARIO 45-150mm / F4.0-5.6 ASPH. / MEGA O.I.S.」と他全部が「OM SYSTEM OM-1+M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO」。


今週のお題「何して遊ぶ?」

ゴールデンウィークにぶらっと、春のお出かけ先まとめ【2023年版】

長く続いたコロナ禍から徐々にかつての日常が戻りつつある2023年の春。今週末(15日)にはいよいよ立山黒部アルペンルートが開通、月末からのゴールデンウィークまでも残り半月となりました。

そんなお楽しみの春の旅行シーズンを前に、これまでこのブログで紹介してきた過去のゴールデンウィークやその前後、これからの春の旅行に良さそうな外出記事をまとめてみました。

夫婦2人で出掛けることの多い我が家。公共交通機関よりも車での移動が中心で、山が絡むと天候次第になることも多く日帰りや宿の予約をしない、行きあたりばったりの旅が基本です。
今はスマートフォンもありますし、ざっくりと行き先だけ決めてから移動中に現地や周辺の情報収集をする感じ。あまり綿密な予定は立てず、ダメならプランBで…… と臨機応変に予定変更するぐらいが気楽です。

富山県:立山 室堂&富山グルメ

できることなら毎春行きたい立山 室堂。もちろん登山も良いですが(それは後述)、ただ室堂に泊まって雪山を眺めているだけでも幸せ。コロナ禍になってからの2年は緊急事態宣言で我慢してきましたが、昨年はようやく3年ぶりの春の立山を満喫することができました。2023年も4月のGW直前に立山で過ごしてきました。

山にも登りましたが、かわいいライチョウたちに出会ったり雪の大谷を歩いたり。

春の富山〜立山にはそれ以前にも同じような日程で行ってます。長野県扇沢経由の方が近いですが、春は富山県側まで少し運転を頑張って、富山グルメも楽しむことにしています。


長野県:上高地

GW前から本格的にシーズンインする上高地。残雪が美しい穂高連峰に囲まれ、美しい梓川の流れを眺めながら、平地よりも少し遅い春の訪れを楽しむことができる季節。2023年のシャトルバスは4/17から運行とのこと。

GW開けから少し経った5月の上高地も新緑が美しかったですね。

小梨平や徳沢のキャンプ場テントを張って過ごすのも良いですね。

この寄稿記事、夏の上高地ってことになってますが、取材はたしか6月頭に行っています。

岐阜県:平湯温泉、飛騨高山

4月の上旬ですが岐阜県の平湯温泉に泊まって飛騨高山の観光をした際の記録。このときは珍しく車ではなく、高速バスを利用しての旅行でした。また平湯温泉に泊まりに行きたいな。


静岡県:奥大井湖上駅

湖上の秘境駅として知られる大井川鐵道井川線の奥大井湖上駅。過去2回ほど行ってますが、どちらもGW前後のこの時期でした(2回目はブログ記事にはしてません)。

東京からは新幹線を併用しても4.5〜5.5時間程かかるようですが、車だと片道3時間半なので一応日帰りも可能です(2人以上ならコスパ的にも○)。車で奥大井湖上駅を望む展望台まで行って(近くに駐車場もあります)、奥大井湖上駅から井川線でアプトいちしろ駅まで行けば、スイスの登山鉄道ではお馴染みのラックレール区間を体験することもできます。

帰りに静岡グルメを楽しむのも良いでしょう。

静岡県:由比の桜えび、静岡グルメ

春の静岡グルメといえば3月末から6月まで駿河湾で行われる桜えび漁。中でも有名な由比の桜えびを一度食べてみたくて数年前のGW前に訪れました。下調べせずに週末に有名店を訪れてしまったので入店まで少々待ちましたが、由比周辺であれば桜えびを食べられる場所は他にも沢山あるはずです。
このときは昼に由比で桜えびを食べて、夜は「さわやか」でハンバーグ。

そのまま帰らずに健康ランドで宿泊して、翌朝沼津港で海の幸を食べたりと無計画な車旅も楽しいですね。

神奈川県:湘南の生しらす、釜揚げしらす、小田原早川のアジフライ

駿河湾が桜えびなら湘南にはしらすがある。やはり3月下旬に解禁となる湘南のしらす、以前は5月頃によく食べに行っていたようです。朝どれの生しらすは入荷が一定でないこと、近年はしらすの漁獲高が減っているよいうですが、有名店のTwitter情報を見る限りは今シーズンもそれなりに入荷しているようです。

休日はどうしても混雑する江ノ島、腰越周辺ですが、早めに行って開店前に並ぶか、人気店を外すと結構あっさり食べられる店が見つかったりします。生しらすより釜揚げしらすの方が美味しい、という声はよく耳にしますが、個人的にはどちらも好きですし、一頃から見るようになった生しらすの沖漬けも美味い! アクセスの良さから道や駐車場が混在しやすいこと、せっかくならビールも飲みたいので電車移動がいいかも。

その他にも三浦に葉山、小田原、湯河原など神奈川県の海沿いはどこも美味しい海鮮を楽しめます。特に小田原の早川港は今年に入ってから行くようになり、すっかり気に入ってしまいました。


栃木県:あしかがフラワーパークの大藤

栃木県足利市の「あしかがフラワーパーク」。GWに掛けて見頃を迎える大藤で有名なフラワーテーマパークです。2016年に一度行ったきりですが、機会があればまた訪れてみたいものです。すぐ近くまで佐野ラーメンは何度も食べに行ってるんですけども。



埼玉県:秩父 羊山公園の芝桜の丘

しばらく行けてませんが、東京から電車1本でアクセスできる秩父。東京よりも少し遅れて4月中旬まで楽しめる羊山公園の桜に、GWに掛けて見頃になる羊山公園の「芝桜の丘」など。

季節は違いますが秩父周辺のグルメネタも。久しぶりに珍達そばが食べたい。


北海道:知床半島(羅臼)

自然の宝庫、知床半島。5月に野生のシャチを見るためにクルーズ船に乗った体験記。

その取材時の食事、プライベートフォトなど。


東京都:鳩ノ巣渓谷、温泉旅館

2021年、コロナ禍のGWに訪れた鳩ノ巣渓谷と奥多摩駅からすぐのお食事とお酒が美味しい「荒澤屋旅館」。

東京都立川市:国営昭和記念公園

わざわざ遠くまで出掛けずにお手軽な多摩エリアで楽しむのもひとつ。つい先週も行ってきたばかりですが、この時期は菜の花にチューリップ、ネモフィラなど春の花が見頃を迎えます。


東京都府中市:浅間山公園のムサシノキスゲ

府中市の浅間山のみに自生するニッコウキスゲが見られるのもこの季節です。野川や武蔵野公園などと合わせてウォーキングを楽しんでみるのも良いかもしれません。

東京都府中市:大國魂神社 くらやみまつり

3年連続で開催中止なってしまった大國魂神社の例大祭「くらやみまつり」。2023年は4年ぶりに各神事が全て執り行われるようです。
令和5年 例大祭「くらやみ祭」についてのお知らせ|厄除け・厄払いは大國魂神社(東京・府中)


GW前後の登山

我が家のGW外出は登山絡みも多いのですが、この時期はまだ残雪期の雪山も多く誰でも気軽に、という訳じゃないので、別枠でまとめておきます。


富山県:立山登山

最初に立山観光は紹介しましたが、こちらは室堂の雷鳥沢キャンプ場に宿泊しての立山登山。恐らく今年も行くことになりそう(行きました)。


長野県:涸沢カール

残雪期の涸沢カール、以前は好きで3年連続で訪れていました。穂高に登る訳でもなくテント場や涸沢ヒュッテ・涸沢小屋のテラスでのんびりビールを飲んで過ごしたりと。

長野県:燕岳

残雪期から夏山シーズンまで人気の燕岳。4月22日正午から中房線の冬季通行規制も解除予定で燕山荘も営業をスタート。2023年のテント場は要予約で、既に埋まっている日程も出始めています。


長野県:蝶ヶ岳

涸沢や立山、燕岳同様にGWの残雪テント泊ではお馴染みの蝶ヶ岳。蝶ヶ岳ヒュッテは4/25から営業(テント泊は予約不要)、目の前に広がる穂高方面のパノラマが最高です。

長野県:八方尾根&唐松岳、遠見尾根、木曽駒ヶ岳

ロープウェイやリフトで標高を稼げるので積雪期から残雪期まで人気の北アルプス八方尾根からの唐松岳や遠見尾根。雪が緩みやすい時期でもあるので、雪崩警報や雪の状態にはくれぐれも注意して。

おまけとして4月中旬の中央アルプス木曽駒ヶ岳も載せておきます。

岐阜県:西穂独標

新穂高ロープウェイでアクセスする北アルプス。数年前の4月頭に登りましたがガスガスだったので晴れの日に行きたい!

岐阜県:乗鞍岳

長野県との県境ですが畳平があるのは岐阜県。岐阜県側の乗鞍スカイラインは例年GW開け翌週あたりからの開通ですが、2022年9月の道路崩落により未だ通行止め。2023年中の復旧は見通しが立たず、長野県側の乗鞍エコーラインの開通は7月なので、今年の春シーズンはちょっと難しそうかも……?

快晴の残雪蔵王山:熊野岳〜刈田岳を歩いて結氷した御釜を望む

山形県の白布温泉に泊まって西吾妻山の新雪ハイクを満喫した翌日、少し北上して蔵王山に行きました。


晴れた日に雪の蔵王山を歩きたい

前回蔵王にを訪れたのは2020年2月のこと。このときは生憎のお天気で、せっかくの霧氷・アイスモンスターのシーズンだというのに肝心の蔵王山は虚無(真っ白)でした。このときは翌日に福島の裏磐梯に移動して西吾妻山に登ったのですが、今回は逆順で西吾妻山の翌日に蔵王へと行くことになりました。

吾妻山同様に日本百名山に数えられる蔵王山ですが、こちらも吾妻山(吾妻連峰)と同じく「蔵王山」という名前の山がある訳ではありません。山形県と宮城県にまたがる「蔵王連峰」と呼ばれる山域の最高峰である熊野岳(1840m)や、刈田嶺神社のある刈田岳(1758m)などの山の総称となります。

白布温泉の西屋に泊まり(宿のレポートはまた改めて)朝食をたっぷり食べてから、東北中央自動車道で蔵王温泉に移動します。この蔵王温泉など山形県山形市には「蔵王」の付く地名が複数あって今回歩いたのも主に山形県側ですが、有名な火山湖の御釜(お釜)などは宮城県刈田郡の蔵王町にあります。

前回と同じく「蔵王ロープウェイ 蔵王山麓駅」からのスタート。駐車場は満車で向かいの横倉第三駐車場に車を停めましたが、シーズン終盤の平日ということもあってか駐車料金は無料になっていました。

準備をして蔵王山麓駅へ。チケットはカードやQR決済にも対応した自販機で購入できます。

2本のロープウェイを乗り継いで11時40分に標高1661mの「地蔵山頂駅」に到着。ロープウェイの待ち時間なども含めるとチケットの購入から50分掛かっていますが、樹氷観光シーズンだとさらに時間が掛かります(詳しくは2020年の記事でも書いてますが、1本目のロープウェイ待ちが長い)。

米沢からの移動もあって12時近いスタートですが、コースタイム的には熊野岳経由、刈田岳を往復しても、ロープウェイの最終には余裕を持って戻って来られるはず。遅くなるようなら途中で引き返せばいいでしょう。

地蔵山頂駅からスタート

まずは目の前の地蔵山を登ります。前回はこの木々がスノーモンスターでしたが、ほとんどホワイトアウト状態。今回はよく晴れていますが、見ての通り樹氷は完全に終了しています。

前日の西吾妻山の山頂付近はまだ木々にかなりの雪や氷がまとわりついていましたが、単純に緯度や標高だけでなく様々な条件が異なるのでしょうね。

前日からよく見えていた朝日連峰と、雪が多いのは月山ですね。

雪質はアイゼンのよく効くアイスバーンで、新雪がたっぷり積もっていた西吾妻山とは大きく異なります。森林限界(スタートしてすぐに抜けます)が低く風の影響を受けやすいことも影響しているのでしょう。

まずは地蔵山。

こうして見ると穏やかなお天気に見えますが、天気は良いもののバラクラバとフードを被ってないと歩けないぐらいの強風が吹き付けています。前日の新雪ハイクに続いてこの2日間、今シーズン完全にご無沙汰だった冬山感を3月末になってようやく味わうことができました。

伝わりにくいですが、風に煽られてストックが浮き上がるぐらい。

地蔵山を超えると蔵王山の最高峰、熊野岳が見えてきます。熊野岳は全体的に緩やかで山頂手前だけ少し登りがキツくなってます。

熊野岳の西側斜面。夏山シーズンは登山道が蔵王王翦や樹氷高原駅まで通じているようです。

雪に埋まったお地蔵さん?


蔵王最高峰 熊野岳へ

シュカブラとエビの尻尾の斜面になっている熊野岳の山頂直下。登りらしい登りは地蔵山とここぐらい。

直登すると疲れるので適当なとこをジグザグと登って行きます。それにしても周りに人がいない。


風が強く当たる斜面なので、シュカブラやエビの尻尾的雪の造形が色々と楽しめます。


爆風だけど景色が良いので許す。


↑ずっと見えている岩と氷が庇状に伸びた場所が徐々に近づいて、気がつくと見下ろすように……。

熊野岳山頂(1841m)に付きました。

山頂にある蔵王神社のお社。

何かから発生した巨大な氷のオブジェ。


貸し切りの馬の背を歩いて刈田岳へ

先に進みます。刈田岳へ向かって馬の背へ。熊野岳山頂では休憩している先行者の方を何人か見かけましたが、ここから先は登山者が他に1人もいない貸し切りの世界。まあ我々のスタートが遅かったのが大きいですが。


御釜(五色沼)が見えた。写真では何度も見たことがありましたが、これは迫力がありますね。

向こうは太平洋(仙台湾)でしょうか。蔵王から海までは結構離れてると思ったけど見えるんですね。

御釜を回り込むように刈田岳に向かいます。真ん中あたりに見える建物の少し先が刈田岳の山頂です。この熊野岳と刈田岳の間の緩やかな暗部、そして御釜の縁部分が「馬の背」です。

こっちの方が高低差が伝わるかな。緩やかな下り道ですね。

再び御釜がよく見えるポイント。夏は緑色の水を湛える美しい火山湖ですが、この時期はまだ結氷しています。

刈田岳の山頂レストハウスは冬季閉鎖中。5月以降は蔵王エコーライン経由で車で上がってくることができるそう。ちなみにこの辺りが山形県と宮城県の県境で、写真に写っている側は宮城県側になります。

刈田岳山頂へ。

もうすっかり午後の太陽ですが14時前なので15時半頃には戻れるでしょう(リフト最終は16時45分)。

刈田嶺神社もまだ半分ぐらい雪の中。

記念写真。奥は熊野岳方面、あちらの方が100m弱高いので戻りは緩やかな登り返しです。


御釜の展望ポイントはやはりこの刈田岳あたりになるのでしょうか。

グリーンシーズンにまた来たいものです。

このレストハウスの向こうが駐車場なのだとか。この時期はちょっと想像が付きませんね。

馬の背は強風が常に吹き付けているので、ガチガチに凍っていてアイゼンで乗ってもこの通り。

帰りはちょっと退屈かな……?


熊野岳避難小屋〜地蔵山頂駅

熊野岳山頂でなく熊野岳避難小屋方面に登り返し。ちなみに山頂との標高差は殆どないので、巻道って訳でもないかも。行きと帰りで好きな方を通れば良いでしょう。

熊野岳避難小屋。平行四辺形の面白い形をしてる……?

これは間違いないく手前側に傾いてる?

と思って奥に回り込んだらこんどは逆向きに傾いた平行四辺形???

いやいや、正面から見ると台形???

……と、なかなか錯覚しやすい形状ですが、実際は側面(短辺)が台形になっているのでした。正面から見るとほぼ長方形のようですが(上の写真は広角のパースもある)、少し角度を付けて見てしまうと、平行四辺形だったり台形に見えてしまう面白い形のようです。

ちなみに逆側は完全こんな感じ。全体像がハッキリするのはもう少し雪解けが進んでからになるようです。

なんだろうこれは? 石の鳥居か何かがあるのかと思いましたが、夏山シーズンの写真を見てもこれっぽいものが見当たらずよく分かりませんでした。

左側が熊野岳山頂方面。右側が山頂を回り込む下山道。ゆるく下るか山頂から急登を下るかの違いですね。

御釜方面はここで見納め。

平日の15時過ぎ、こんなに良いお天気なのに私達以外誰もいない蔵王山。

月山に葉山? そして右寄りの奥にうっすら見えてるのは鳥海山でしょうか。

さらに北を見ると東北の雪山がいっぱい(雑)。やはりAndroidでもPeakFinderを書い直しておくかな。

地蔵山の登り返しがちょっとだけありました。

地蔵山の山頂を巻くこともできるようですが、たいした登り返しでもなく巻いたほうが時間が掛かりそうな気がしたので、まっすぐに戻ります。

意外と高低差よりも水平移動が中心の蔵王山。地蔵山の山頂に観光客の姿が見えます。

地蔵山頂駅に戻ってきました。樹氷シーズンも終わり平日なことも合わせて閑散とした蔵王山でしたが、前日の西吾妻山に引き続きお天気にも恵まれた楽しい雪山歩きでした。

相変わらずがっつり登山をするモチベーションは低いままですが、やっぱり雪山は美しくて楽しい。しばらくはこんな感じでゆる山を中心にのんびりやって行きたいと思っています。

この2日間使っていたのはOM-1とM.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO。沈胴機構周りの不安はややあるものの、画角的にはやはり便利。7-14mm F2.8 PROではどうしても足りなく感じることがあった標準画角をカバーしてくれるので、あえてサブカメラを持つ動機がほぼなくなりました。

中望遠〜望遠が完全に不要になった訳ではないものの、鳥、動物など敢えて2台目や交換レンズを用意するほどの目的がない限り、カメラ1台で十分と割り切れることで気持ちも装備も余裕が生まれます。

蔵王温泉、蔵王ジンギスカン、米沢ラーメン

下山後の温泉は前回同様に蔵王温泉の「すのこの湯 かわらや」へ。湯船の底に敷き詰められた“すのこ”の下から滾滾と温泉が湧き出しているお風呂。あまり広くない施設ですが平日なので空いてましたし、2日間たっぷり遊んだ体に熱いお湯が気持ちいい。駐車場脇の排水溝にも湯の花だらけとお湯の豊富な蔵王温泉です。

お風呂後の食事は蔵王名物らしい(知らなかった)ジンギスカン。こちらの「かしぇる」はジンギスカンと手打ちそばが看板の店。そばは入店タイミングで完売してましたが、肉を食べに来たので問題ない。

ジンギスカンはモモと肩ロースのミックス、ノンアル、ライスと味噌汁を注文。

久々ジンギスカン。さっぱりしてクセのないラムで美味しかった。

あと、個人的にはご飯とみそ汁が良かった。前日の米沢もでしたが、やはり米どころなのでご飯が美味しくて、みそ汁(なめこ汁)の味噌がかなり麹の効いた主張強めな味で美味しかった!

さて、夕飯はしっかり食べたのですが、せっかくの東北滞在中に何気にラーメン激戦区らしい山形エリアのラーメンも食べておきたいかも? 以前行った坂田や鶴岡のラーメンも美味しかったですし、なにやら前日泊まった米沢には「米沢ラーメン」なるご当地ラーメンがあるらしい。
ということで下道で蔵王から米沢まで移動しつつ道の駅で休憩したりして、腹がこなれた0時近くになって米沢の繁華街にある「飯麺 富心」へ。ラーメンだけでなく居酒屋メニューもある店で、平日の遅い時間だというのに、翌日が祝日ということもあってかかなり賑わっていました。

油で蓋をされた熱々の醤油スープにちぢれ細麺、妻はシンプルな米沢ラーメンで私はワンタン麺(+味玉)を注文。やっぱり山形のラーメンは美味しいですね。

この後は東北中央自動車道の通行止めなどもあって福島JCTの手前まで下道で移動、のんびり東北道を戻りつつ那須高原SAで仮眠のつもりが朝まで寝てしまったりで、21日(祝)の午前中に自宅にたどり着きました。

ここの所、登山もロングドライブもかなりモチベーションが落ちてましたが、今回は土曜から月曜までの4連休(妻が月曜に有給取得)の真ん中に旅のメインである白布温泉の宿泊を予約して、その前後に天気が良ければするぐらいのつもりで軽めの登山をしてきました。後ろにも余裕のあるスケジュールだったので運転疲れもなく楽しい2日半を過ごせました。

天元台から雪の西吾妻山へ、3月後半の降雪翌日に新雪ハイクを満喫

3月19日(日)、3年ぶりに西吾妻山に行ってきました。この前日にかけて南岸低気圧の通過があり、本州の山間部を中心にこの時期にしてはまとまった降雪がありました。そんな翌日の雪山日記。

山形県の白布温泉に行くことになった

この日から一泊、山形県の米沢市・白布(しらぶ)温泉での宿泊を予定していました。天気が良ければ前後に軽く登山も楽しむつもりで、福島県の磐梯山など周辺の山域での登山計画をいくつか立てていました。
当日早朝の移動中に最新の天気予報を見ながら予定を調整。当初予定していた磐梯山から予定変更で2020年2月以来の吾妻連峰 西吾妻山に行くことにしました(当初は2日目に宿泊地から近い西吾妻山のつもりでしたが、翌日は天気の良さそうな蔵王まで足を伸ばしてみることにしました)。

西吾妻山(2035m)は山形県と福島県の県境に連なる広大な吾妻連峰の最高峰。日本百名山の「吾妻山」はこの西吾妻山を指すことが一般的なようです。前回は裏磐梯(福島県)のグランデコスノーリゾートから西大巓を経由する登山でしたが、今回は新潟県米沢市の白布温泉からロープウェイとリフトを乗り継いで、天元台から西吾妻山の山頂を目指します。

東北道の福島JCTから東北中央自動車道に入り米沢八幡原ICで高速を下りて白布温泉を目指します。米沢の市内は前日の降雪を受けて田畑を中心に雪景色となっていました。山間部に入る頃には道路も完全な雪道(というかアイスバーン)となり、3月末とは思えないドライブ(この雪は翌日にはすっかり消えていまいたが)。

白布温泉地区に入ると道路の雪は綺麗に除雪されていて、8時過ぎの到着で天元台ロープウェイより少し手前の無料駐車場に案内されました。それにしても素晴らしいお天気!


天元台ロープウェイで天元台高原へ

駐車場から数分歩いて天元台ロープウェイの「湯本駅」へ。ここからロープウェイに乗って上がる先が「天元台(天元台高原)」、さらにそこから先は「天元台スキー場」のリフトを利用します。

ロープウェイのみなら往復1700円ですが、スキー場のリフト3本も含めると往復4200円となかなかのお値段。JAF会員は10%OFF(会員含め5名まで)になるので、会員証の提示をお忘れなく。

山は完全に雪景色。ロープウェイはやや小さめのゴンドラで、この時期8時から20分間隔での運行でした。

ロープウェイからの景色も完全に雪山です。前日の降雪もあって多少は期待していましたが、東京ではもう桜が咲いてる時期にこれが見られるとは! 俄然テンションが上がり始めます。

「天元台高原駅」に到着。天元台高原の標高は1310m、ここからさらに天元台高原スキー場のリフトを3本乗り継いで、スキー場のゲレンデトップ(1810m)を目指します。

リフトは古めのペアリフト、登山客の乗降のタイミングで速度を落としたりするので、乗車時間はどれもそこそこに長め(寒い時期は防寒しっかり目がおすすめ)。リフト3本の乗り継ぎで30分ほど掛かります。

8時35分過ぎに湯本駅からロープウェイに乗って、ゲレンデトップに到着はしたのは9時20分、1時間弱とは結構掛かりますね。計画の際はこの移動時間をしっかり見ておきましょう。

スキー場トップから中大巓へ

中大巓西斜面の樹林帯からスタート。雪の状況を見て、アイゼンではなくワカンを履いて行くことにします。

西側にはリフトからも見えていた飯豊連峰がよく見えます。

木に積もっているのは前日の雪。残雪期とは思えないフカフカの新雪を踏んで行きます。


トレースの付いてない場所だとワカンでもこの通り。今年は全然雪山に行けてませんでしたが、まさかこの時期にフカフカの新雪を踏む登山ができるなんて!

すぐに樹林帯を抜けて視界が開けます。というか樹林帯だけど雪が深いので木の先端だけ出ている状態。もうひと月ほど前だとこの木々がスノーモンスター(巨大なエビの尻尾化した樹氷)だったのでしょうか。

西側に開けた展望。夏道だとこの辺りに「かもしか展望台」というのがあるみたい?

それにしても完全に雪山でテンション上がりまくり。風もバラクラバ必須な程度にしっかり。

場所によっては強風によってトレースも残らないようなガチガチの雪面だったりもしますが……。

すぐに西吾妻山が見えてきます(山頂はもっと奥)。中央奥は西大巓かな。この辺りで山形県から福島県に入ったようです(この先の天狗岩、西吾妻山山頂、西吾妻小舎などが県境になっています)。

まずは中大巓に寄り道して行きます。夏山シーズンには登山道のないピークですが冬はこの通り。


中大巓の山頂あたりから見る西吾妻山。


新雪たっぷりの雪原を歩いて梵天岩〜西吾妻山

新雪の中を緩やかに下って今度は西吾妻山へ。もう少し手前から直接西吾妻山に向かう人が大半なので、この広い雪原を貸し切り状態で歩けます。

広い凹地の雪原になっていて雪もフカフカなので、気持ちの良いスノーハイクです。この辺りはグリーンシーズンになると木道なども敷かれた、池塘が点在する高山植物の群生地になっているそうです。こんなに自由に歩き回れるのは雪の時期だけですね。

西吾妻山の斜面を登るようになって、徐々に先行トレースと合流。


行く先に面白い雪の造形が見えてきました。


「梵天岩」という岩がある、ちょっとした360度の展望ポイント。

岩の周囲が積雪とエビの尻尾によりオブジェ化しています。

ここまで来ると西吾妻山山頂はもう目と鼻の先。夏道は後で登場する「天狗岩」を回り込むルートのようですが、この時期はまっすぐ山頂を目指すトレースが多い感じ。

全体的になだらかな山容なこともあって、人気の雪山にしては決まったトレースを一列になって歩く感じでなく、思い思いのルート取りをしています(危険な場所はありませんがツリーホールには注意)。

山頂付近は結構高めの木に覆われた樹林帯なんですよね。


時期的にスノーモンスターはほぼ終わっていたと思われますが、前日の雪で少しだけ復活したのかも?


西吾妻山山頂

相変わらずどこだかよく分からない西吾妻山の山頂(2035m)に到着。山頂標識は恐らく雪の下。

恐らく人が集まってる辺りがそうなのでしょう!? 我々は冬の西吾妻山しか知らないのですが、夏山シーズンは樹林帯の中のかなり小さなスペースのようです(月山ももさんの夏山レポートより)。この人の背の高さと変わらない木々も実際は4〜5mぐらいの高さがあるようです。

開けた西吾妻山の山頂部ですが、特に見晴らしが良いのは山頂から少し南寄り。福島側を見下ろす斜面。

当初予定していた磐梯山の山頂付近には雲が掛かってました。西吾妻山にしておいて良かった!?

こちらも少し検討した安達太良山。

西大巓と飯豊連峰。前回はこの斜面が全て巨大なスノーモンスターでした。

でも完全に終わった訳でもなく、なにかけというかなれのはてのスノーモンスター。

木の根元に寄り過ぎるとツリーホールになっていることがあるので気をつけて。

西大巓方面からの登山者は殆ど見られず、このタイミングで朝イチのグランデコからトップで上がってきたというスキーの方と少し言葉を交わしました。我々はかなりゆっくり目のスタートだったというのに、やはり天元台側の方が山頂まで圧倒的に近くてお手軽感がありますね。

こうして引いてみるとまだそれっぽいかな?

西大巓山頂周辺も2月はスノーモンスターが見事でしたが、この時期はこちら側だけでも十分かな?


西吾妻小舎〜吾妻神社、天狗岩

西吾妻小舎へ。

中の様子。2階建てになっていて(積雪期は2階の入口から)広く使いやすそうな避難小屋。

でもせっかく天気が良いので小屋の屋根で風を避けつつ休憩。天気は良いですが気温はこの時間まで氷点下なので、ペットボトルのポカリスエットは1/4ぐらい凍ってしまいました。

帰りは吾妻神社、天狗岩を経由します。それにしても日曜日だというのに全然人の姿がありません。先行者は多少いたと思うのですが、実はロープウェイの始発を狙うよりも少し出遅れるぐらいの方が、人の多いタイミングとズレて静かに歩けたりするのでしょうか(中大巓への寄り道などもありましたし)。

雪に半分埋まった「吾妻神社」のお社。


お社の裏手からシュカブラ越しの絶景。右側は朝日連峰?

西吾妻山と西大巓。本当になだらかな山容です。

そんな吾妻連峰とは対照的に(?)険しい峰々が連なっている飯豊連峰のかっこよさ。そして、この日が登山デビューの「M.ZUIKO DIGITAL ED 8-25mm F4.0 PRO」、超広角ズームで50mm相当まで使えると(ライチョウがいない山は)もうこれ1本で良いと思ってしまう!?

トリミングで100mm相当ぐらい? ここまでズームできたらそれは嬉しいけど、やっぱり自分は広角側の広さを優先したいかな。必要なら12-40mmなり12-100mmを使えばいい訳ですし。

吾妻神社と並んで「天狗岩」。夏道だとここから西吾妻山の山頂まで登山道があるようです。

梵天岩同様に岩に霧氷というかエビの尻尾により巨大な雪のオブジェ化しています。


そこまで激しい起伏がある訳ではないのに、眺めが最高でいつまでも歩いていたい……。

午後になって吾妻連峰にも少し雲が流れてきました。見上げたら彩雲となっていました。

ほんの20秒ほどの間に太陽を隠して抜けていった彩雲を8-25mm F4.0 PROで撮る。西吾妻山と合わせて超広角16mm相当で撮った後に、一気に50mm相当までズーム、最後に26mm相当で彩雲の全体を収めて。カメラを持ち替えずにここのズームレンジを使えるのがやはり山向きというか私向きかもしれない。



西吾妻山山頂付近をぐるりと歩いて堪能したので、そろそろ戻ります。写真中央左手のトレースの向こうを100mちょっと下るともう天元台のゲレンデトップです。グランデコ経由も楽しかったですが、このお手軽さはちょっとクセになってしまいそう(笑)

樹林帯にはまだかなりの新雪が残っていました。

気温は手元の温度計でギリ0度を上回るぐらいまで上がり、樹林帯の雪は少し解け始めています。

戻ってきました。


リフトを乗り継いで白布温泉へ

時期的にもう不要かと思ってましたが、ワカンを持ってきて正解でした。グランデコ側に比べて急斜面もないので、スノーシューにもってこいのルートかも。ちなみにピッケルを使うような場所はない。

下りリフトから正面に朝日連峰。写真では見えてないけど右手には蔵王連峰(撮ろうと思ったらここでOM-1が電池切れになってしまった)。

足元に天元台高原のペンション村が見えてきました。白布温泉から道路が通じていますが、宿泊者は全シーズン通じて湯本駅からロープウェイを利用する必要があるそう。

なんとなくネパールトレッキングのロッジ村を彷彿とさせます。ここに泊まったら星が綺麗だろうなぁ。

かっこいい圧雪車。

朝は真っ白だった天元台ロープウェイ周辺の雪もすっかり解けてしまいました。

ということでこの日の宿は白布温泉の「湯滝の宿 西屋」。月山ももさんのブログを見て妻が気になっていたという温泉旅館。夕飯の米沢牛が楽しみです。そして翌日は朝食後に蔵王に移動します。前回の蔵王は虚無だったので、今回こそ青空の元で蔵王山やお釜を眺めたいものです。

追記:翌日の蔵王山の様子はこちら。

登山ルートとGPSログ



中大巓〜西吾妻山 / OKPさんの吾妻山の活動データ | YAMAP / ヤマップ

一般ハイカーが課金している登山系サブスクまとめ

最近、あまり登山に行けてないのですが、それでも最低限必要だと課金を続けている登山系のサブスクリプションサービスをまとめてみました。

……というのも最近、ココヘリの加入率って思いの外高くない?と感じる光景を目にしたので。どのようなサービスを利用するかはあくまで個人の判断ですが、特に私たちのような一般ハイカーは自分の判断や実力を過信しないことはもちろん、課金で得られる情報や安全があるなら積極的に利用すべきと考えています。

ココヘリ

  • 月額:約458円(年額5,500円)

まずはココヘリ。ココヘリはAUTHENTIC JAPAN株式会社が運営する「会員制捜索ヘリサービス」。利用者が会員証でもある電波発信機を携帯することで、遭難時の捜索にヘリコプター(提携の航空会社、消防、警察等)から会員証の電波を探索して救助活動に繋げるサービス。

契約は1年単位で年額5,500円、入会金が3,300円掛かりますが各所で入会金の割引や発信機のデザイン違いのコラボキャンペーンなどが行われています(2023年3月現在、jRO会員は入会金無料)。

発信機は20gと軽量コンパクトで、USB端子で充電しておけば2〜3ヶ月は電波を発信してくれます。
遭難時は本人か家族・友人からの捜索依頼が必要になるので、ココヘリの番号を登山計画に記入、家族等に伝えておく必要がありますが、本人が自力で連絡できない状況であっても(携帯電波が不通、或いは意識がない)、ココヘリにより発見される確率が高くなります。

年会費5500円とやや料金は高めですが、2022年からは捜索救助費用補填のjRO(ジロー:日本山岳救助機構合同会社)が子会社化されたことでjROが自動付帯(ちなみにjRO単体でも2,200円の年会費が掛かります)。
さらに三井住友海上の個人賠償保証(最大1億円)、アウトドア用品保証(3万円まで)など、ほぼ登山保険に近いものを含むサービスとなっています。月額換算だと460円程度と考えると、交通費やギア類と比較しても誤差みたいなものでしょう!?

川場スキー場や日光白根山ロープウェイなど、施設を利用して登山を行う場合にココヘリ携帯を義務化している山もあり、今後同様にココヘリが義務化される山域は増えるかもしれません。

山と高原地図ホーダイ

  • 月額:500円/年額:4800円

昭文社が発行する紙の登山地図の大定番「山と高原地図」のアプリ版のさらにサブスク版(アプリには単体地図の買い切り版もあります)。月額500円で全61エリアの最新版地図が見放題になります。登山計画の作成、スマホGPSと連動した公道中の現在位置確認、行動ログの記録ももちろんできます。

登山地図アプリには主な機能を無料で使える「ヤマレコ」「YAMAP」「ジオグラフィカ」などもありますが、一般登山道を歩くハイカー向け情報の充実、地図の見やすさは老舗の「山と高原地図」がリードしていると思います。この辺りは自分の登山スタイルに合わせて好きなものを選べばよいでしょう。

ちなみに山と高原地図は計画時と(山に行かなくても地図を見ているだけで結構楽しいです)登山中は休憩時などに確認する用で、登山中のルート確認はYAMAPのスマートウォッチ版を利用しています(先日までYAMAPにも課金していましたが現在は一旦停止)。しばらく使わないならばサブスクを解除すればいいだけ。

ヤマテン 山の天気予報

  • 月額:330円

株式会社ヤマテンが運営する山岳専門の気象予報サービス。専門の気象予報士によるコメント付きの予報60座と、アルゴリズムによる予報270座が2日先まで見られます。

山のお天気系サービスを何か課金するならひとまずこれかなと。
登山系の天気予報は無料で見られる「てんきとくらす」を参考にしている人も多いようですが、経験上かなりざっくりした予報のように感じています(ここ数年は見てないので最新の精度は知りません)。もちろん他の予報サービスや天気図などと併せて総合的に判断できるならば全然アリだと思います。

tenki.jp登山天気アプリ

  • 月額:240円

日本気象協会(tenki.jp)が運営する山岳天気予報アプリ。日本300名山の各山頂、登山口、麓の天気予報が、1週間先までの日毎の予報、当日と翌日は3時間ごとの予報を確認可能。

アプリのUIが分かりやすくサッと見られるので、ヤマテンと併用して契約しています。よく見る「マイ山」を20座まで登録できるので、週末どちら方面に行こうか…… みたいなプラン段階でもかなり重宝します。
恐らくコンピューターのアルゴリズムによる予報で、小外しはそこそこあるものの(リアルタイムの現地の天気が違うなども)、大外しはしない印象。やはり天気は1つのサービスを盲信せず、ヤマテンやSCWなどその他の予報サービスも組み合わせて複合的な情報から判断するのがよいでしょう。

モンベルクラブ

  • 年額:1500円

これも長く続けている登山関連の課金ですし、会費はサブスクの一種になるようなので入れておきます。国産アウトドアブランド「モンベル」の有料会員。買い物に応じたポイントの還元、オンラインショップの送料無料、会報誌やカタログの送付、アウトレット販売会場などもある会員限定イベントへの参加、JAF的な各種優待などが会員特典となっています。

我が家は登山を始めた直後に加入し、以後はずっと会員のまま。現在はプラチナ会員です。
オンラインショップでちょっとした小物(ジッパーのタイとか)を購入するだけでも送料無料なので、交通費と時間を掛けて最寄りのモンベルストアに出向く必要がなく、これだけで会費の元は取れています。
後は、地味に登山エリアのロープウェイチケットや温泉施設等の割引サービスも助かっています。

登山保険について

登山関連のサブスクといえば忘れちゃならない登山保険(山岳保険)。以前はモンベルの保険を利用していましたが、現在は単独の登山保険は契約していません。
遭難時の捜索費用等は昨年まではjROに加入していましたが、現在はココヘリに一本化。個人賠償保証もココヘリがカバーしてくれます。さらに自動車保険(ソニー損保)に「おりても特約」を付けることで、車移動での登山に限定されますが一般的なレジャー保険相当をカバーしています。

月額換算で1650円ぐらい?

もう少しあったかなと思いましたが(先々月まではYAMAPプレミアムも)、現在はこんな感じ。年会費払いのものもありますが、月額に換算するとだいたい月1650円くらいになるようです。
登山に関わる出費は道具や交通費、施設利用料など他にも色々とありますが、それらと比べても最低限の安全のための保険、必要な情報として考えれば、特別高いものではないでしょう。

サービス 月額(換算) 年額
ココヘリ 約458円相当 5500円
山と高原地図ホーダイ 500円 4800円
ヤマテン 330円 3960円
登山天気 240円 2880円
モンベルクラブ 125円相当 1500円
合計 1653円 18640円

山と高原地図ホーダイ 登山地図・GPSナビ

山と高原地図ホーダイ 登山地図・GPSナビ

  • Shobunsha Publications, Inc.
  • ナビゲーション
  • 無料
tenki.jp 登山天気|日本気象協会公式 山の天気予報

tenki.jp 登山天気|日本気象協会公式 山の天気予報

  • 一般財団法人 日本気象協会
  • 天気
  • 無料

ネパールでガイドを付けない個人トレッキングができなくなる?

Twitterを見ていたところ、非常に気になるニュースが飛び込んできました。

来月、4月1日からネパールでガイドを付けない個人トレッキングができなくなる?という話。
※ネパール観光局からのプレスリリースが出たので記事末に追記しました

2019年に行ったエベレスト街道、これはガイドを付けない個人トレッキングでした。再びネパールのトレッキングには行きたいと考えていたので、これはかなり気がかりなニュースです。
まだ、国内メディア等でこの件に関しての詳細は報じられてないようですが、確認できた範囲でいくつかの海外ニュースを(Google翻訳頼りに)チェックしてみました。
カトマンズ・ポストとニューヨーク・タイムズの記事が分かりやすくまとまっていると思います。

No more solo treks. Guides mandatory from April 1
Nepal Will Ban Solo Hiking in Its National Parks - The New York Times
Foreigners are no longer allowed to trek without a guide in Nepal - OnlineKhabar English News
Nepal bans solo trekking for foreigners, makes guides mandatory from April 1

概要をピックアップすると……

  • 3/3にネパール観光局が発表した新たな規制について
  • 4/1以降、ネパールの国立公園でガイドの同行しないソロトレッキング、個人トレッキング(FIT:Free Individual Trekker)は禁止になる
  • あらゆる経験レベルの外国人観光客に適用される
  • 目的はソロトレッカーの安全を高めること(ネパールでは年間数十人のトレッカーが行方不明になっていてその多くがFITである)、及び雇用の創出
  • 外国人トレッカーのTIMS(登山者情報管理システム)カードの料金をRs1000からRs2000に引き上げ(ただし現状FITのTIMSカードは既にRs2000)
  • この件は2012年から協議されていて、2014-15年にも持ち上がったが震災により白紙となっていた
  • ネパール人トレッカーはこの新しい規制から免除される
  • 最終決定は留保されている?

といった感じ。一方で別のニュース記事では、今回の規制はエベレスト街道などを含むサガルマータ国立公園では適用されないともあります。
Solo Trekking Banned In Nepal, Except Around Everest » Explorersweb

  • 4/1以降、ガイドが同行しない場合、ソロトレッカー向けのTIMSカードを発行しない
  • グループは引き続き許可される(追記:ネパール観光局に発表では「全てのトレッカー」が対象とのこと)
  • エベレスト地域(サガルマータ国立公園)は現状TIMSカードの対象でなく独自の入域料を取っていて、今回の規制は適用されない。サガルマータ国立公園が今後ソロトレッカーに制限を課すかは不明

確かに2019年にエベレスト街道に行った際も、TIMSカードの取得は求められず、クーンブ地方独自の入域料とサガルマータ国立公園のパスを購入しました。

ただし、ネパールの魅力的なトレッキングコースはサガルマータ国立公園以外にもアンナプルナやランタンなど数多くあり、それらのエリアでは今回の新ルールが適応される可能性が高そうです。
この規制が確定となった場合、本当にガイドの数は確保できるのか、交通及びロッジのキャパ問題、トレッキング費用負担の高騰、ガイドの質問題、規制の脱法化(手数料だけ払うゆるガイド的な)等々……  様々な懸念が考えられますが、何よりもいちトレッカーとして気がかりなのが「自由な判断でのトレッキングが難しくなる」ということ。

どんなスケジュールを立てて行動し、どこで足を止め、何を食べ、どの宿に泊まるか? ガイドが付いていれば全てお膳立てして貰うこともできるででしょう。これらを全て自分の判断で決める必要があるのが、個人トレッキングに求められることでありかつ最大の魅力です。
疲れたら自分の判断で休み、好きなものを食べ、進むことも留まることも、旅を止めることも、全てが自分自身の自由意志に委ねられています。これができるとできないでは、旅の形が根本から変わってしまいます。

もちろん世界にはガイドなしで入域できない観光地はたくさんありますし(北海道の知床五湖も時期によってそうだったような?)、自然保護や雇用創出の観点からそれが求められることも理解はします。しかし2019年にネパールで体験したトレッキングを思い返すと、あのような旅ができなくなるのは非常に寂しいことです。同様に世界中に自由な行動を求めるトレッカーはいますし、今後反対の声を含む多くの意見がネパール観光局にも届くことでしょう。
我が家も再びネパールトレッキングに行こうと常に話しているので、今後の動向には注視したいところ。コロナ禍以降、ネパールの観光産業や雇用状況が大きな打撃を受けていることは間違いないことですし、その他の効果的な対策が見つかると良いのですが……。

* *

3/10追記:ネパール観光局からの9日付のプレスリリースを含む続報記事が出ていました。
まず、今回の措置はソロに限らず全ての個人トレッカーに適応される、主にTIMS手続きの改定。認定業者がTIMSカードを含む全ての手続きを行う。追って観光局から詳細が発表される。そしてサガルマータ国立公公演は現状は例外。

こちらはネパール観光局のプレスリリース
Revised Provision for Trekking in Nepal | Nepal Tourism Board

Nepal Tourism Board
Press Release - March 9, 2023
Revised Provision for Trekking in Nepal
In order to ensure the safety and security of visitors trekking in protected areas in the mountains of Nepal, Nepal Tourism Board (NTB) has revised procedures of the Trekking Information Management System (TIMS). With the new provision, all trekkers are required to obtain services of licensed trekking guide and to obtain TIMS Card through authorized trekking agencies registered with the Government of Nepal. The new provision shall come into effect post March 31, 2023.
The decision has been taken subsequent to a series of discussions with the trekking and expedition stakeholders and relevant trade unions in Nepal, to help mitigate adverse incidents like getting lost en-route, health issues and/ or natural disasters etc. With this implementation, the trekkers will have immediate access to professional support system and will help in addressing the challenges of rescue operations in case of any unwarranted situation.
In addition to safety, the new provision will create employment for workers in the tourism sector of Nepal and discourage unauthorized trekking operations in the country.
The fees for the TIMS Card have been revised to NPR 1000.00 per person for SAARC citizens and NPR 2000.00 for the rest of the world. The provision for Diplomatic Missions in Nepal will remain as before, however, accompaniment by licensed guide shall be applicable.
Detailed guidelines for the same shall be published shortly. NTB is positive that this step paves way for sustainable, responsible and eco-friendly tourism in the Himalayan region of Nepal.
The Media Center Nepal Tourism Board

ネパール観光局
プレスリリース - 2023年3月9日
ネパールでのトレッキングに関する規定が改訂されました。
ネパール政府観光局(NTB)は、ネパール山岳部の保護区でトレッキングを行う旅行者の安全・安心を確保するため、トレッキング情報管理システム(TIMS)の手続きを改定しました。これにより、すべてのトレッカーは、ライセンスを持つトレッキングガイドのサービスを受け、ネパール政府に登録された公認トレッキングエージェンシーを通じてTIMSカードを取得することが義務づけられました。この新しい規定は、2023年3月31日以降に施行される予定です。
この決定は、ネパールのトレッキングや遠征の関係者、関連する労働組合との一連の話し合いを経て、ルート上の迷子、健康問題、自然災害などの不利な状況を軽減するために行われたものです。これにより、トレッカーは専門的なサポートシステムをすぐに利用できるようになり、不測の事態が発生した場合の救助活動の課題に対処することができるようになります。
また、安全面だけでなく、ネパールの観光産業における雇用の創出や、ネパール国内での無許可のトレッキング事業の抑制にもつながります。
TIMS カードの発行手数料は、SAARC 市民は一人当たり NPR 1000.00、その他の地域は NPR 2000.00に改定されました。ネパールの外交使節団に対する規定は従来通りですが、ライセンスガイドによる同行が適用されます。
詳細なガイドラインは近日中に発表される予定です。NTBは、今回の措置がネパールのヒマラヤ地域における持続可能で責任ある、環境に優しい観光への道を開くものであると確信しています。
メディアセンター ネパール政府観光局

3/13追記: