GoogleのスマートフォンPixel 9aを購入しました。3年弱使ったGoogle Pixel 6aからの乗り換えです。
- Google Pixel 6a、まだ使えるけどPixel 9aに買い替え
- Pixel 9a開封〜データ移行はスムーズ
- カメラバーが消えたカメラ周り、サイズ比較、インプレッション
- Google Pixel 9aとGoogle Pixel 6aのカメラ比較
Google Pixel 6a、まだ使えるけどPixel 9aに買い替え
2022年8月にGoogle Pixel 6aを購入して(iPhone SE2からの乗り換え)から2年8ヶ月使ってきました。Google Pixelシリーズで型番の最後に「a」が付くのはエントリーモデルですが、ゲームも動画撮影、編集もしない自分の使い方だと日常使いで全く不満はなく、買い替えるなら次もaシリーズで十分だと考えていました。
Pixel 6aを3年弱使った現在も動作でストレスを感じたこともなく、バッテリー持ちも問題なし。あと1年以上は余裕で使えるとは思っていましたが(アップデートサポートも2027年7月まであります)、先日発表されたPixel 9aがなかなか良さそうだったのと、Pixel 6aの下取りが最大25,100円(購入時53,900円)、Googleストアで使えるクレジット15,000円分(有効期限は1年)の還元もあるというこで、使いづらくなってから買い替えるよりは 悪くないタイミングかと買い替えることにしました。
Googleが公式にPixel 6aとの比較記事なども作ってるぐらいですし、タイミング的にPixel 6aから乗り換え需要を意識しているモデルなのかもしれませんね。
Pixel 9a開封〜データ移行はスムーズ
4月10日にGoogle Storeで予約注文、発売日の4月16日に届きました。裏面のシールを2箇所剥がす箱の開け方がやや初見殺しですが、なかなか面白いかも。付属品はUSBケーブルのみ。




色は白の他に薄紫(ラベンダー系)やピンクもありますが、ブラック(Obsidian)にしました。
背面パネルはつや消しの落ち着いた質感で見た目は金属のようにも見えるぐらいの硬質感ですが、爪を立てて叩いてみると明らかにプラスチックの質感なのが面白い。カメラ周辺は背面と完全にツライチになっている訳ではなく、1mm以下の軽い出っ張りはあります。
早速セットアップ。Android OS同士、PixelからPixelの乗り換えなので移行作業はとてもスムーズ。2台を近くに置いてステップ通りに作業を行えば数十分で完了しました。


SIMカードの移行ですが、取り敢えず物理SIMカードで差し替えようと思っていたのですが、SIMスロットを探した際に(サイドでなくUSB端子の隣にありました)うっかりディスプレイに触ってしまいeSIMに移行してしまいました(笑) 物理の方が何かあっても差し替えて使えて安心?ぐらいに思っていましたが、物理に戻すのもダルいし仕方ないか。海外旅行の際など、SIMカードとのデュアルSIMで使えたりするみたい?
各種パスワードはChrome管理なのでAndroidでの機種変更なら各種サービス、アプリの再ログインもスムーズです。後はSuica等電子マネー(KALDIのポイントとか)の移行、銀行系アプリの再認証など。
カメラバーが消えたカメラ周り、サイズ比較、インプレッション
Pixel 6aのグリーン(Sage)は結構気に入ってたんですけど、シンプルなブラックもまあ悪くない。ひところからスマホのカメラ性能の向上に伴いレンズ部分が飛び出すデザインが増え、Pixelシリーズもカメラバーと呼ばれる出っ張りがありましたが、Pixel 9aではほぼフラットなデザインとなりました。
カメラユニットの大きさ(厚み)はレンズやイメージセンサーのスペックとトレードオフですし、光学的なカメラ性能とAIを含めた画像処理のバランスで各メーカーが工夫している部分だと思われます。実際、Pixel 9aではメインカメラ(広角)のセンサーが1/2型と先行機よりも下がっていますが、それで実現できたデザインなのかも。かねてよりカメラ周りのAI処理に力を入れてるGoogle Pixelシリーズらしい思い切った改革です。
大きさはほぼ同じですがディスプレイが6.1→6.3インチと若干大きくなったのに伴って縦横それぞれに1.5mm程度大きくなっています。ディスプレイのサイズ差は使ってみて特に感じないレベル。あとディスプレイ、本体の四隅のRが大きくなりました。
厚みは8.9mmと同じですが、Pixel 6aはカメラバー部分の厚みだったので、本体全体が分厚いのはPixel 9a。バッテリー容量は5,100mAhで、これはProやXLを含む歴代Pixelシリーズの中で最大とのこと。自分の使い方だとPixel6a(4,410mAh)でもよほど動画でも撮らない限り、日常的にモバイルバッテリーに頼ることはなかったですが、多い分にはありがたいです。
重量は178gから186gと20g増。しばらくPixel 9aを使ってからPixel 6aに持ち替えるとやはり軽いとは思いますが、Pixel 9 / 9Proよりは10g以上軽いですし、それでバッテリー容量が最大なのは素晴らしいですね。
ケースとガラスフィルムは取り敢えずすぐ買えるものをAmazonで調達。Hy+のケースは6aで気に入って2回購入してる耐衝撃のもの(角が少し強化されてる)でストラップホール付き。ガラスフィルムも2枚入りの安いものですが、指紋認証やタッチパネル操作も全く問題ありませんでした。
カメラバーが消えてせっかくシンプルになった背面デザインですが、ケースに入れると台無しですね。まあ、これは本体色(とケース側デザイン)のせいもあるか…… Pixel 6aの明るい色は透明ケースとの相性が良かったと思います。15,000円分のストアクレジットの使い道として公式のケースも検討してみます。
Pixel 6aからはナンバリングで3世代分の進化があるので、チップが初代TensorからTensor G4になっていたり、ディスプレイのリフレッシュレートが上がってたり、あとはワイヤレス充電や顔認証などPixel 6aになかった機能も搭載されて(今更ですが顔認証って便利!)、自分には十分過ぎる性能ぽいです。
Pixel 6aの下取りキットが届いてから発送するまでもう少し時間差があるので、しばらくPixel 6aと併用しながら使い比べてみたいと思います(と言っても以下のカメラの比較でもう十分かな)。
Google Pixel 9aとGoogle Pixel 6aのカメラ比較
Pixel 9aのカメラはこれからじっくり使えますが、Pixel 6aが手元にあるうちにざっくりと比較しておきます。カメラの設定は揃えて交互に手持ちで撮影しているので構図は微妙にズレてます。以下、2枚並びになってる左側がPixel 9a、右側がPixel 6aの作例です。
本文中でも言及しますが、各カメラ、ポートレートモードの35mm版換算の画角はだいたいこんな感じ。
モデル | Google Pixel 9a | Google Pixel 6a |
ウルトラワイド | 13mm相当 | 14mm相当 |
広角 | 24mm相当 | 27mm相当 |
ポートレートモード | ×2:48mm(×1.5で36mm相当) | ×1:40mm相当(×2で80mm相当) |
まずはやや逆光気味で通常の広角から。Pixelシリーズらしいクッキリした画作りは共通ですが、Pixel 9aは画角が広くなりました。Pixel 6aの77度に対してPixel 9aは82度、35mm判換算で27mm相当と24mm相当の差。Pixel 6aの方は右上に逆光によるゴーストが入ってますが、Pixel 9aでは抑えられているようです。


等倍で描写を比較するとほぼ同じか若干Pixel 6aの方が良くも見えますが、シャープネスの傾向の違いなのか、やはりPixel 9aは薄型のカメラユニットで無理をしているのか(センサーサイズは6aの方が小さいですが、画素数が少ないのでピクセルピッチは上だと思います)。
超広角(ウルトラワイド カメラ)。Pixel 6aの0.6倍(114度)に対してPixel 9aは0.5倍(120度)なので、35mm換算で14mm相当と13mm相当ぐらいになります。
広角もでしたがPixel 9aの方がホワイトバランスが自然で、色味もあっさりしていますね。


これは広角の2倍デジタルズームですが、ここで見て欲しいのは色味。Pixel 6aの寒色に転びやすいクセはたまに気になってたので(屋外でもですが、光量の少ない屋内などでも起こりがちでした)、この傾向がなくなったとしたら嬉しいかも。


日陰からの順光で超広角と広角。Pixel 6aの空と緑の鮮やかさは使いにくいこともあると感じていたものですが(ブログ等で使う際は彩度を落としていた)、Pixel 9aでは少し落ち着きました。空のグラデーションも出ています。ただし拡大してネットや重機の描写を比較すると、Pixel 6aの方が若干ですが良好にも見えます。




次はデジタルズーム。Pixel 6a / 9a共に望遠レンズのない2カメラ仕様なので、1倍から先は全てデジタルズームとなります。奥に見えている工場や雑木林を拡大するとやはりPixel 6aの方が良好に見えますが、シャープネス処理の違いかも?程度ではあります。


最大倍率はPixel 9aが8倍、Pixel 6aが7倍です。35mm版の焦点距離だと200mm前後といった感じでしょうか。Pixel 6aの方はシャープにも見方によっては不自然なガビガビさに感じるかも。どちらにしても必要以上のデジタルズームはオマケと考えた方が良さそう。


ポートレートモード。Pixel 6aではポートレートモードに切り替えるとに画角が約1.5倍にクロップされて(表示は1倍)、さらにその2倍が選べましたが、Pixel 9aはポートレートモードにすると自動的に2倍が選ばれて、そこから1.5倍に切り替えることが可能(これはPixel 8でもそうなっています)。
少々ややこしいですが、35mm版換算にすると、Pixel 6aのポートレートモードは40mm(か2倍の80mm)だったのが、Pixel 9aは48mm(か1.5倍の36mm)になった感じ。Pixel 6aの40mm相当はテーブルフォトに丁度良かったですが、Pixel 9aだといきなり標準画角(48mm相当)になるので、狭いと感じたら1.5倍(36mm相当)に下げてあげる必要があります。




比較すると画角の違いもありますが、生成されるボケ量がかなり違うことが分かります。Pixel 6aはいかにも大口径単焦点レンズの背景ボケをシミュレートした感じでしたが、Pixel 9aではボケ量は控えめになっています。Pixel 6aだとボケが大きいだけけに被写界深度の検出に失敗しているとおかしな切り抜きにりますが、Pixel 9aではその辺りは進化して(よく見ると一部で失敗していますが)生成するボケも控えめになっています。


被写界深度の検出(ピント面以外の切り抜き)はPixel 9aの方が正確ですが、単純により大きくボケているのはPixel 6aなので、乗り換えた際はPixel 9aのポートレートモードに少し物足りなさを感じるかもしれません。


同じような写真ばかり何度もアレですが、せっかく撮ったので載せておきます。多摩川のちょっと気に入りな場所。で超広角から2倍ズーム。分かりやすいのはやはり空の色ですが、単純に描写だけを見ると3世代前のPixel 6aでも個人的には全然問題ありませんね。






細かいことはこれからじっくり使って見えてくると思いますが、個人的には一番使う広角が24mm相当に少し広くなったこと、派手目な色味がやや落ち着いて使いやすい画作りになったことは歓迎しています。