先月の初め頃、羽村取水堰や小作取水堰方面に行ってきたので、その際の多摩川周辺の記録など。

この夏、家の自転車を買い替えたのを切っ掛けに自分用に中古のクロスバイクも追加したのですが、そんな新しい自転車の試し乗りにがてら多摩川サイクリングロードを小作取水堰まで行ってみました。8月にも車&自転車で行ったばかりですが、今回は普通に多摩川サイクリングロードの自走。
府中から小作の往復で65kmとマークローザ7Sを買って以降では一番距離を走りましたが、この前日にも尾根幹線を往復して50kmぐらいならスムーズに走れることが分かっていたこともあり、気になるポイントポイントで足を止めながらの街歩き的なサイクリングで行ってきました。マークローザに比べると巡航速度も上がりますし、平坦中心ならもっと距離を走るのも平気そう(上り坂が入るとやっぱりキツいけど)。

日野用水堰と羽村取水堰間、羽用水などは8月に訪れた際にもレポートしてるので、今回はまだこのブログで取り上げてない多摩川左岸で見た河川構造物などをまとめておきます。
スタート地点は是政橋。

是政橋から日野用水に掛けてのランドマーク?は既に何度か記事にしているのでスルーして……
昭島市の信玄堤の信玄堤、そして昭和用水堰。ここも以前記事にしています。


睦橋から上流、羽村取水堰手前の多摩川沿いに来たのは初めて。
福生市に入って「熊川第二排水樋管」。昭島市から上流には下水処理場はないので、普通の雨水排水樋管です。


五日市の鉄橋を超えると、京浜河川事務所 多摩川上流出張所の電波塔。河川敷は多摩川中央公園。


多摩川中央公園の上流側に堤防の中を抜けた流れ込みがあります。

多摩川に流すだけでなく多摩川中央公園にも親水施設的に流しています。

玉川上水「田村分水」からの流れ込みだそうです。上流の羽村取水堰で取水した玉川上水ですが、このあたりまで比較的多摩川から近い武蔵野台地を段丘崖に沿って流れています。


多摩橋(五日市街道)を越えて雨水排水樋管の「福生排水樋管」。




羽村大橋の手前に多摩サイの盛り上がりと土管。

この光景、多摩川中流の砧浄水所、砧下浄水所付近にもありましたね。

上水道取水とありますが、川の中には取水口は見当たらないので伏流水の取水(井戸)だと思われます。

そして羽村大橋。

羽村大橋の右岸側は草花丘陵の中へと登って行きます。

羽村大橋から羽村取水堰にかけての連続床止め&魚道。


羽村大橋下の駐車場、無料で利用できるようです。

1ヶ月ぶりの羽村取水堰。この2日前には台風の接近があり、大丸用水堰付近では左岸側まで澪筋が拡大する程度の増水がありましたが、投渡堰は特に変化はなかったようです。

羽村市の水田。9月頭ですがすでに水田の一部では刈り入れが始まっていました。

まだ真夏のような暑い日でしたが、多摩川上流は徐々に秋の気配へと移行していました。


前回、羽村に来た際、今後自転車を増やすにしてもこのような道も普通に走れる自転車がいいなと思ったのですが(マークローザで普通に走れましたけど)、それもあってあまりタイヤが細すぎない(32c)クロスバイクを選びました。河川敷のダートコースも頻繁に走ってますが、特に問題ありません。

ナツアカネ。

そのまま小作取水堰まで行って…

JR小作駅にやってきました。

小作駅前の「懐古の井戸」。


小作駅前にある「金刀比羅神社」では秋季例大祭が行われていました。

小作駅前にある家系ラーメンの「おか家」にてランチ。帰りも自転車なので気兼ねなく食べられます。

サイクリングと家系ラーメン、なかなか相性いいですね。

さて、以前も紹介している場所ですが帰りがけに立ち寄った「多摩川緑地福生南公園」、段丘崖沿いを流れる「下の川」が開渠になる上流端。この川の上流には「下の川緑地せせらぎ遊歩道公園」になっていてもおそらくハケ(段丘崖)からの湧水を集めた川でしょうか。

多摩川緑地福生南公園内のじゃぶじゃぶ池に水を引かれている水は下の川かからなと思うと……


下の川の上を渡っている銀色のパイプにより右岸の段丘崖から引いているようです。じゃぶじゃぶ池の水は下の川に戻していますね(手前左)。

下の川を渡って段丘崖を少し上って行くと「どうどう橋」。

段丘崖の上から「どうどうの滝」という流れ込みがあります。この玉川上水の熊川分水からの水を多摩川に戻す流れ込みのようです。

「熊川分水に親しむ会」の看板に止まったナツアカネ。

その水の一部が、パイプを通じてじゃぶじゃぶ池の方に流れているように見えます。多摩川中央公園を流れていた田村分水と同じですね。

以前、多摩川緑地福生南公園に来た際にこの熊川分水の流れ込みをスルーしてしまったのでフォロー。
多摩サイを走っていると橋の前後で高水敷側に下りるスロープを何度か下りたり上ることになります。これらのスロープは全て橋の上も下も、下流の高水敷に向けて下る(上流の堤防の上に上がる)向きになっています(写真のアングルは全て左岸の上流側から見ています)。上流側に下る方向のスロープはありませんが、その理由は増水時の水の流れを考えると分かるかと思います。




さて、府中市に入って府中四谷橋が見えてきた多摩川左岸。実はここに少し気になる河川構造物の名残があるようなので自転車を止めました。

堤防の上から見るとよく分からないか……

堤防を下りて横から見ると、古い取水口の跡のようなものがあります。

「下堰圦桶」とあります。そう、かつての四谷用水下堰の取水口の遺構ですね。

現在は石田大橋のあたりにある四谷本宿堰(床止)で取水されている用水路ですが、かつては四谷本宿堰よりも下流の上堰(現在は跡も消失)と下堰からも取水していたそうです。先日、四谷本宿堰からの流れを少し辿ったこともあって、こちらの取水口跡も気になっていたのでした。

堤防の外を見ると、見るからに古い水路が通っていたと思われる緑道と「四谷下堰緑地」。

「府中市西府用水下堰水門之跡」の碑があります。西府用水なのか四谷用水なのか本宿用水なのかハッキリして欲しい(本来は本宿堰からが本宿用水で、四谷用水上堰・下堰からが四ツ谷用水かな?)。

取水口跡は完全に跡でしたが、四谷下堰緑地を辿って行くと暗渠っぽいんですよね。

四谷下堰緑地沿いの暗渠は四谷通りを超える頃に見失ってしまいましたが、しばらく日新町方面に進むと明らかな暗渠と交差。これは先日も辿った四谷本宿堰からの本宿用水のひとつでしょう。


分岐したりして住宅街の脇を流れて、野猿街道を渡って流れて行く本宿用水。



中央道沿いの田んぼも稲穂が実っていました。今頃はもう刈り取られているでしょうし、9月の初旬にはまだ水が流れていた本宿用水や府中用水の通水もそろそろ終わっているのでしょうか。


さて、この日はミラレースカメラを持って行ったので、荷物はショルダーバッグで携行しました。普通に漕いでる分にはいいのですが、前傾になったり立ち漕ぎをすると、ショルダーバッグが体の正面に落ちてきてしまって微妙。自転車に前カゴを付けるつもりでしたが、カゴの重さが影響しないハンドル(と前輪)の軽さが思いの外に快適で、どうしたものかと迷っています。


