八ヶ岳にもかなり雪が積もってきたようなので、今シーズン最初の雪山ハイキングに行ってきました。場所は昨年も歩いた北八ヶ岳ロープウェイからの北横岳と縞枯山です。
25日の土曜日、お昼にかけて晴れる予報は出ていたものの、八ヶ岳の山の上には一日中雲がかかった状態…(お隣の蓼科山は昼ぐらいから晴れてたみたい) たまに青空が顔を見せるやや微妙なお天気の1日でした。
- 北八ヶ岳ロープウェイからのスノーハイクで雪山はじめ
- 冬靴の様子を試しながら、北横岳へのスノートレッキング
- お天気の回復を祈りつつ縞枯山の展望台へ
- 午後になってようやく少し青空が…
- おまけ:昼飯がとても辛かった話
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北八ヶ岳ロープウェイからのスノーハイクで雪山はじめ
長野県茅野市にある北八ヶ岳ロープウェイは、標高1,771mの山麓駅と標高2,237mの山頂駅を7分程で結ぶロープウェイ。同じロープウェイを利用するスキー場「ピラタス蓼科スノーリゾート」のオープンは来月頭(12/9予定)ということで、この時期はまだガラガラです。
ロープウェイ乗り口がある山麓駅目の前の駐車場まで車で行くことができ(茅野駅からの路線バスもあります)、山頂駅では坪庭と呼ばれる雪原で気軽にスノートレッキングを楽しむことができます。
今シーズンは冬用の登山靴やハードシェルパンツ、防水カメラTG-5などを新調したこともあり、それらのお試しと久々の雪山なのでウォーミングアップからということで、昨年も来たことがあるこの北八ヶ岳ロープウェイにやってきました。
山麓駅までの道はほぼ雪のない状況でしたが、朝夕は路面の凍結などもありますし、既にスタッドレスタイヤは必須です。
北八ヶ岳ロープウェイは往復チケットが大人1,900円。この時期は9時始発で山麓・山頂駅共に20分間隔(毎時 00/20/40分)で運行しています。冬期の最終便は16時。
始発のロープウェイでに乗り込んで上がっていくと、足下の茅野、諏訪方面は晴れているものの、上空や正面の中央アルプスにはまだ雲がかかっています。
天気予報では日中は晴れる予定ですが、どうなることでしょう…。そしてかなり風の強い1日になるようです(すぐお隣の蓼科山山頂で風速25m/sの予報)。
山頂駅の坪庭に着くとやはりこのお天気。雪は前夜から降っていたようですが、まだ多少ちらついています。そして案の定かなりの風が吹いています。
この日歩くのはロープウェイ山頂駅のある坪庭(2,237m)を起点にして、北横岳(2,480m)と縞枯山(2,403m)という2つの山を巡る7kmちょっとのコースになります。
冬靴の様子を試しながら、北横岳へのスノートレッキング
まずは北横岳に向けて出発します。せっかくふかふかの新雪が積もっているというのに、お天気と強い風のせいでイマイチテンションが上がりません。
北横岳は昨年も来ていますが、坪庭からは1時間ちょっと。標高差も250m程度で軽アイゼンがあれば比較的楽に登れてしまう山ですが(最低限の雪山装備は必要です)、買ったばかりの冬靴のお試しには丁度いいでしょう。
まずは多少弛めに履いてチェーンスパイクで歩いてみたり、靴紐をしっかりと固定して12本爪アイゼン(クランポン)を履いてみたり、久々の雪山歩きの感触を思い出しながら、足運びや足首の動きなどを確認していきます(オールレザーの冬靴は3シーズン用の登山靴に比べて全体的にゴツくて固いのです)。
ワンタッチアイゼン対応の靴ですが、春山などではセミワンタッチの靴でも使う予定なのでアイゼンはそのままセミワンタッチ用のものを使っています(フロントベイルを交換すればワンタッチのコパにも対応するものですが、いちいち交換するのも大変なので…)。
ペツル(PETZL) バサック T05AL LLU レバーロックユニバーサル
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昨年来た際は坪庭を出発した時点では曇っていた空が徐々に青空へと姿を変えていったのですが、この日は一向に晴れる気配はなし。気温は氷点下(昼過ぎでマイナス5度位でした)なので、雪化粧した木々は一日中この姿のまま。
この北横岳ヒュッテまで来たら北横岳山頂はもうすぐです。ちなみに、北横岳の正式名称は「横岳」ですが、南八ヶ岳主脈の横岳と同じ名前のため「北横岳」と呼ばれています。
ということで北横岳山頂(南峰)に着きました。バラクラバにハードシェルのフードまで被って大袈裟に見えるかもしれませんが、もの凄い突風が吹き付けているのです。
上空は一面の曇り空なのですが、雲の下の方は若干見えています。つまり標高3,000m前後からの山の上に雲が広がっている状態です。
続いて北峰へ背景は真っ白なので先ほどと同じ場所だと言われても分かりません。山頂標識の文字も読めませんし…(笑)
山頂に居ても寒いだけなのでお天気は諦めて戻ることにします。上さえ見なければたまに青空も覗いてくれるのですが…。色々と惜しいお天気です。
お天気の回復を祈りつつ縞枯山の展望台へ
坪庭まで戻ってきました。ロープウェイ駅には戻らず続いて縞枯山(正面に見えているなだらかな山)を目指します。上空には相変わらず灰色の雲。
この波打った広い雪原が「坪庭」と呼ばれる溶岩台地。周囲に木道の散策路が整備されていますが、既に木道も雪の下です。
縞枯山荘の横を抜けて雨池峠までは平地のスノーハイキング。トレースが付いてない箇所はふわふわの新雪です… が、つぼ足では深く踏み抜くだけなので普通にトレースの上を歩いていきます(笑)
青空具合がなんとも惜しい。そして周囲に遮るものがなくなると、相変わらず風が強い。縞枯山荘は今年から冬期のみの営業となったようです。北横岳ヒュッテ同様に要予約の小屋ですが(八ヶ岳エリアには多いですね)、ここに泊まったら星空が素晴らしそうですね。
雨池峠から縞枯山までは30分程の直登です。一部それなりの急登になってる斜面もありますし、吹きだまりは雪が深くなっているので軽アイゼンだと心許ないかもしれません。
縞枯山の山頂には全く展望がないのでそこから20分程の展望台まで行くのがお約束だと思います。この時期は16時がロープウェイの最終便なので、休憩時間などを入れたら、北横岳と縞枯山展望台を回る位が、丁度良い時間配分だと思います。
縞枯山展望台にやってきました。結局上空の雲が晴れることはありませんでしたが、地平線付近は一応360度の展望が見えました(笑)
午後になってようやく少し青空が…
縞枯山から下りてきて大分お天気が回復してきました。今更感はありますが、やはり晴れてくれると嬉しいものです。まあ雲は最後まで晴れないのですけども。
坪庭のロープウェイ山頂駅周辺も朝に比べたら見晴らしが良くなりました。これぐらい晴れてくれたら、散策路のハイキングも楽しいことでしょう。
この北八ヶ岳ロープウェイは登山が目的でなくても気軽に来ることができますが、風が吹くと本当に寒いので防寒だけはしっかりしてきましょう。
後はロープウェイで山麓駅まで戻るだけ。雪山登山としてはかなりライトなものでしたが、シーズン最初のウォーミングアップとしては丁度良かったかもしれません。
新しい靴の靴紐の絞め具合や歩き方の確認もできましたし、4時間程度の行動時間では足が痛くならなることもなく一安心。あとは倍の時間の行動や標高差が大きくなった際ですが、そこままあ少しずつ…。やはり足の寒さを感じないのは心強いものです。
あとは買い換えたばかりの防水コンデジTG-5に、雪山で使うのは初めてのLEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mmレンズ。パナソニックレンズの耐フィールド性能が分からないままに、いつものM.ZUIKO PROレンズと同じ用に扱ってしまいましたが、このレンズを付けたときだけ扱いを変えられる程器用でもありませんしね。
8-18mmのAF/MFスイッチ、グローブ装着時だとうっかり動かしてしまうのでテープ固定してもいいかも?という知見を得ることもできました。
OLYMPUS デジタルカメラ Tough TG-5 レッド 1200万画素CMOS F2.0 15m 防水 100kgf耐荷重 GPS+電子コンパス&内蔵Wi-Fi TG-5 RED
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パナソニック 超広角ズームレンズ マイクロフォーサーズ用 ライカ DG VARIO-ELMARIT 8-18mm F2.8-4.0 H-E08018
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おまけ:昼飯がとても辛かった話
この日の昼飯は登山の強い味方、日清カレーメシのバリエーション商品「ハヤシメシ」を用意していたのですが… 強風の中での湯沸かしをを面倒くさがって、山専ボトルのお湯をそのまま使ったことで大失敗してしまいました。
お湯を沸かしてから6時間以上経っていましたが、山専ボトルのお湯なら80度近い温度をキープしていたはず。カップヌードルならば十分に戻るのですが、そういえば山でのカレーメシは沸騰したお湯を使っても規定の時間で戻りが甘いことがあることを忘れていました(標高による沸点の低下と周囲の気温の影響によるものかと)。
周囲の気温はお昼での時点でマイナス5度。みるみるうちに冷えていくお湯ではハヤシメシの米は戻らず、ルーも溶けないという最悪の自体に…。お湯を注いでしまった以上、捨てる訳にもいかずお湯を足しながら涙目で食べ切りました。思い出すのもつらい。最後は冷たくなった薄いデミスープでシャリシャリの固形ルーを喉に流し込むという…(涙)
久々の雪山でうっかりしてしまいましたが、70度のお湯でも麺が戻るカップヌードルは偉大です(ただし氷点下ではお湯が冷めるのも早いので注意)。
…というか冬山日帰り登山なら、お湯を使わずにすむ行動食をこまめに食べながら、保温ボトルの温かい飲物で対応するのもアリかもしれませんね。
生モノの持ち運びが安心な季節だけに山での料理の幅も広がる冬山ですが、お天気次第では(雪や風)調理どころではなくなってしまうので、上手いい落とし所を探しながら冬山の食事についても経験を深めていきたい所です。
そんな食事の失敗談で記事を終えるのもなんですので、帰り道で見えた八ヶ岳主脈の勇姿です。こちら側で登れそうな山は… まだ冬も始まったばかりですしのんびり行きましょう。
追記:悲しい昼飯の記憶を払拭すべく帰りに立ち寄った洋食レストランについて書きました。
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去年の北横岳はめちゃくちゃいいお天気だったのですけどね…。