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鳥撮したりCP+動画を見ていたらやっぱり超望遠レンズが欲しくなったので何が必要か検討してみた

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35mm換算で800mm相当以上の望遠レンズが欲しい気がしてきたけど、本当に必要か考えてみました。

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CP+ 2021 ONLINEを見ていた

先週の木曜日から日曜にかけて開催されていたCP+ 2021。このご時世でのオンライン開催ということで、各メーカーはYouTubeでのオンライン配信を中心に、製品発表やセミナーを行いました。リアル開催に比べると正直盛り上がりには欠けるものの、昨年は中止になってしまったカメラファン待望のイベントですので、積極的に各社の配信コンテンツを追っかけて楽しませて貰いました。

サブブログの方で会期中にチェックした動画、セミナーの感想などもまとめています。

そんなCP+ 2021 ONLINEにて、オリンパス改めOMデジタルソリューションズが配信した、昆虫写真家 海野和男さんのこちらの動画を見ました。

同じくオリンパスライブから佐藤岳彦さんの動画。

そしてCP+のコンテンツではないものの、タイミングを同じくしてヨドシカメラのオンラインセミナーで配信された、野鳥写真家 菅原貴徳さんのこの動画などを見ました。

……これらの動画を見ていたら、まんまとオリンパスの超望遠レンズが気になってしまいました(笑)
今年に入って近所を散歩しながら楽しめる野鳥の撮影を始めた私。カメラ機材に関しては以前から持っているものでそれなりに楽しめてはいるものの、やはり気になるものは気になります。

今使っている望遠レンズは最大600mm相当

ということで現在使っている望遠レンズについて。
今更説明も不要(?)なオリンパスの「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO」です。F2.8通しでフルサイズ換算80mmmから300mm相当までの望遠ズーム、当初は1.4倍テレコンの(MC-14)を付けて420mm相当がマックスでしたが、現在は2倍テレコンのMC-20が登場したことで、600mm相当、F5.6通しの超望遠ズームとしても使えるようになりました。

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MC-20を装着した状態で重量1kgを切るので(910g)、散歩の際に持ち歩く超望遠ズームレンズとしてはかなり使い勝手が良い。テレコンによる画質劣化も殆ど気にならないレベルなので、F2.8から2段暗くなってしまったF5.6でも、安心して開放から使うことが可能です。というか開放しか使ってないぐらい。

600mm相当の焦点距離は野鳥撮影の世界では標準レンズの画角ではありますが、ファインダーへの被写体の捉えやすさや動きへの対応まで考えると、初心者にはそこそこ使いやすい焦点距離だと思います。
ただし、メジロやカワセミサイズの小鳥は、ある程度の距離でまで近寄らないと、それなりの大きさで被写体を写すことは難しくなります。あちらから飛んできてくれた場合は良いですが、やはり警戒されない距離で撮りたいと思うともう少し長いレンズが欲しいと感じることはあります。

マイクロフォーサーズで800mm相当が撮れるレンズ

ということで600mmからもう少し長さを求めるとその次は800mm相当がひとつの目安。マイクロフォーサーズの場合は400mm、APS-Cで600mmを使った画角です。
具体的にこのレンジを撮れるレンズとなるとズームレンズはオリンパスの「M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS」とパナソニック「LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.」がどちらもテレ端で800mm相当までカバーしています(F6.3)。
単焦点レンズではオリンパスの「M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO」に1.4倍テレコン装着で840mm相当(F5.6)、パナソニック「LEICA DG ELMARIT 200mm F2.8 POWER O.I.S.」に2倍テレコンの場合も800mm相当(F5.6)です。

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さらに最近オリンパスから「M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO」なんて強力なレンズが発売されましたが、お気楽鳥散歩で使うようなレンズではありません(笑)
現実的な範囲でマイクロフォーサーズで800mm相当に手が届くレンズについて少し比較してみましょう。

M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS

最もハードルが低いのはこのレンズ。そのままで800mm相当までのズームに、開放値の暗さを厭わなければMC-14/20のテレコン使用も可能。最大で1600mm相当の撮影も可能です(その場合F13になる?)。
価格も既に15万円を切っているので手も出しやすいでうが(使用頻度を考えると十分に高価ですが)、気になるのはテレ端でF6.3の明るさ(暗さ)。現在、300mm F5.6で日中の明るい時間を選んで撮影していても、シャッター速度を上げるとかなりISO感度を上げざるを得なくなります。F5.6からさらに1/3段暗いとなると、日中でもISO感度3200〜6400あたりを常用する必要がありそうです。これは現在のマイクロフォーサーズボディでは、かなり画質面で失うものが大きい。

レンズ内手ブレ補正は内蔵していますが(3段程度)、OM-Dの5軸シンクロ手ぶれ補正には非対応。公式アナウンスによると「超望遠撮影時はレンズ内手ぶれ補正の使用を推奨します」とのことです。E-M1系ボディでもそうなのでしょうかね?

LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.

後発のオリンパス100-400mmがそれなりに評判が良いとはいえ、やはりなんとなくパナライカの方が良い描写をするのでは?と思ってしまうのはブランドイメージなのか、これまで見てきたパナライカレンズへの信頼からか。開放F値はワイド端ではF4.0とオリンパスより少し明るいもののテレ端はF6.3で同じ。
こちらも手ブレ補正(POWER O.I.S.)内蔵で、ボディと同調するDual I.S.に対応していますが、オリンパスのボディでは使えないので、結局ボディかレンズの手ブレ補正を使うことになります。

価格はオリンパスの100-400mmよりやや高価ですが、重量は少しだけ軽量。そしてパナソニックの1.4/2倍テレコンには非対応なので400mmが最大です。せっかく新しいレンズを導入するのに、今より100mm焦点距離が伸びるのみ(しかも暗くなる)というのは少々寂しいです。

M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO

登場時には自分とは縁がないと思っていたオリンパスのサンヨンPRO。その後、何本もPROレンズを使い、150-400mm PROなんてバケモノレンズも登場し、自分が鳥撮を始めるようになると、なんとなくこれぐらいなら持っていても良い気がしてきてしまう不思議。多分それは勘違いだ、気をつけろ!

でもこのレンズなら600mm相当で今より1段明るいF4.0、1.4倍テレコンを装着して840mm相当でF5.6です。間違いなく800mm相当 F6.3よりも野鳥撮影には有利ですし、単焦点のPROレンズなら画質も期待できるでしょう。後は、5軸シンクロ手ぶれ補正があるので手持ち派の私的にもたいへん心強い。
ネックは価格のみなので、「迷う理由が値段なら買え、買う理由が値段ならやめとけ」の言葉に従うならば、本当に今よりも長いレンズが必要ならば、このレンズしかないのかもしれませんね……。

その他、パナのニーニッパですが、800mm相当にするには2倍テレコンも合わせて必要になりますし、手ブレ補正の相性を考えもあえてE-M1 MarkIIとの組み合わせでこちらを選ぶ理由はないでしょう。

実際800mmや1000mm相当ってどの程度の画角だろう?

漠然と600mmより長いレンズを考えみましたが、実際に800mmや1000mmってどの程度の画角になるのでしょう? E-M1 MarkIIのデジタルテレコン機能を使えば、簡単に2倍の焦点距離をファインダーや撮影結果(JPEG)に反映できるので、ちょっとシミュレーションしてみました。

まずは現在の最大焦点距離の300mm(600mm相当)のファインダーと撮影結果。遠くに見える煙突や、恐らくあまり警戒されてない距離のムクドリがこのサイズに見えています。

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300mm(35mmフィルム換算で600mm相当)の画角

続いて200mmをデジタルテレコンで倍にして400mm(800mm相当)をシミュレーションしてみます。ムクドリは個体が違いますが、足元の草を見て貰えれば被写体との距離がほぼ同じなのは分かると思います。600mm相当からかなり寄れている印象があります。

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400mm(35mmフィルム換算で800mm相当)の画角

さらに250mmのデジタルテレコンで1000mm相当の画角を作ってみました。800mmから1.25倍、つまり150-400mm F4.5 TC1.25x IS PROは本体の内蔵テレコンだけでここまで寄れるということですね。

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500mm(35mmフィルム換算で1000mm相当)の画角

そして1200mm相当(最初の300mmをデジタルテレコンしたもの)。サンヨンに2倍テレコンを付ければここまで寄れますが、さすがにここまで来ると手持ちではファインダーのブレも大きい。

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600mm(35mmフィルム換算で1200mm相当)の画角

あくまで画角のみのシミュレーションで600mmから1200mm相当まで見てみましたが、手持ち撮影での現実的な画角はやはり800mmぐらいでしょうか。1000mmまではそこまで大きな画角の差は感じないものの、それ以上となると手持ちでは難易度が上がりそう。

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こうして見ると600mmと800mmの差はやはりそれなりにあるものの、実は普段私がブログに出している写真はこの程度のトリミングは当たり前に行っています。恐らく普通に1000mm相当ぐらいまでトリミングしている写真もあったりします。野鳥を撮る人の中にはノートリミングに拘る人もいるようですが、私自身はトリミングに全く抵抗がありませんし(しないで済むなら良いな程度)、恐らく800mm相当を手に入れたところで、やはりトリミングは普通に行うことになりそうな気はします。

答えは出た(買うとは言ってない)

そうなるとやはり今の40-150mm PRO+MC-20と、100-400mm F5.0-6.3 ISの違いはそこまで感じられない気がします。私の使い方であえて800mm以上のレンズを求めるならば、マスターレンズの時点で明らかに性能が高いサンヨンレベルでないと、あまり意味はないかもしれませんね。

よって、勢いやハードルの低さから100-400mmに手を出すことはせず、本当に800mmクラスの超望遠が必要になったときは黙ってサンヨンを買え!、と答えが出てよかったですね(全然よくない)。

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