ママチャリで隣町(?)までコーヒ豆を買いに行った日記です。
デロンギのマグニフィカSを買って以来、コーヒー豆の消費量がグッと増えてしまい、安くて美味しい豆を求めて最近利用するようになったのが、調布市つつじヶ丘にある「Pao Coffee(パオコーヒー)」。ネット通販ではかなり有名なお店らしく、私はtoshiboo氏の記事を見て知りました。調布市といえば府中市とはお隣同士ですし、車ならつつじヶ丘まで20分ちょっとです。最初は京王線で新宿方面に出た際の帰りに立ち寄ったのですが、前回買ったコーヒー豆がそろそろ切れる頃なので、在庫を買いに行かねば!
この日は駅近くの保健センターで市のがん検診の予定があったので、それと合わせてどこかでラーメンでも食べてパオコーヒーに行ってみるかと。車でも良かったのですが、駅前のラーメン屋に入る際など車は小回りが効かないので、がん検診には自転車で行って駅に自転車を停めてつつじヶ丘まで京王線で移動することにしました。
がん検診を終えて、さて駅に移動して駐輪場を探すかとなった段階であまりに天気が良いものだから(?)、そのまま自転車でつつじヶ丘まで行ってしまえと気が変わりました。車なら20分程度、距離にしても10km程度だからママチャリでも行けないことはないでしょう。
Google Mapで経路検索すると片道40分程度の表示ですが、さすがにもう少し早く付くだろう、とナメつつの出発。かれこれ10年以上乗ってるブリヂストンのママチャリは各所サビサビなボロではありますが、先日のAmazonタイムセール祭りでサドルを買って交換、注油して空気も入れたばかりで調子は上々です。
ママチャリは普段はごく近所の買い物で急ぐ際にしか使わず、駅周辺は自転車が停めづらいこともあって徒歩移動の方が多いぐらいなのですが、今年は野川公園や深大寺に行く際に電動シェアサイクルなども使っていましたし、10km程度なら大したことないかなと…… よく見たら野川公園に行く倍ぐらいの距離でしたけども。
で、実際に調布方面に向けてママチャリを漕ぎ出すと、これがなかなかに面倒です。
近所や緑道(歩行者、自転車専用道)ばかりを走っている分には快適なママチャリですが、車通りの多い幹線道路を使った移動となると結構大変かも……。軽車両なのでなるべく車道を走りたいとは思うものの、甲州街道(国道20号)のような国道レベルだとママチャリでの車道走行は怖すぎて無理。車道に自転車レーンの表示はあるものの、特に甲州街道の車線は狭すぎて車で走っていてもロードバイクや原付きを見ると少々ヤヒヤします。
国道の歩道ともなると全ての自転車が左車線側の歩道を走行している訳でないので結構気を使います。そもそも甲州街道は歩道が狭すぎでは?(地元の16号線はもっと広かった!)。
自転車通学をしていた若い頃は道交法なにそれで、ママチャリでどこでも行ってましたが(それでもよく考えたら片道10kmの移動は少なかったかも)、いざ大人になり普段は車を運転し、自転車を軽車両と意識するようになり、交通ルールに則った自転車走行をしようと思うと思った以上に障害が多い。スポーツバイクならいざ知らず、ママチャリは速度も出ないし他のママチャリ族の運転も何かと危なっかしい人が多いです。
甲州街道の歩道で調布まで行くのはストレスっぽいので、並走する旧甲州街道に逃げ込みます。さすがにこの手の道路なら車道を走ることになりますが、ちょいちょい路駐の車が停まっていたりして気が抜けません。
最近は取ってつけたような車道の自転車レーン表示も増えましたが、そんな左車線を逆走してくる自転車はただただ恐怖(どこにも逃げられない)。今回も何度か遭遇しましたが、そのうち1回はUberの配達員…… 車でもUberチャリの逆走にはよく遭遇しますが、ほんと逆走だけはやめて!
一番走りやすいのが、歩道部分にに段差がなく路側帯が色分けされた歩道になっている道路。これは普通に車道の端を走りながら、逆走車や車の追い越しがあれば路側帯に避けることができてママチャリにも優しい道路。色分けの有無はともかく路側帯に余裕がある道路は走りやすいですね。
国領を過ぎるとママチャリ向きの旧甲州街道は終わってしまうので、再び甲州街道の歩道を走ってスタートから45分程でようやくつつじヶ丘のパオコーヒーに到着しました。思ったよりも掛かってしまった。ちなみに甲州街道で野川を越えて、アウディ調布から始まる上り坂が国分寺崖線です。
コーヒー豆を買ってあっというまに用事は完了しました。
そういえばランチを食べないままつつじヶ丘まで来てしまったので、近くのラーメン屋をググってつつじヶ丘駅前の「見聞録」なる店に入ってみました。
メニューに「支那そば」とあるので、昔なつかしい醤油ラーメン系かと思ったら、スープ表面に熱々のラードが貼られた、中太麺のラーメンが出てきました。これは私が好きそうなラーメン!
スープはわずかに酸味があって、サラサラではありますが結構濃厚な醤油スープ。ありそうでなかなかない味で、これはちょっとクセになりそう。
支那そば650円、トッピングの味玉50円、小ライス(結構多い)50円で、お会計が750円だったことにも驚きました。ご飯も食べたのでかなり満腹になってしまいましたが、このラーメンを食べるためにまたママチャリで頑張って来るのもアリな気がしてきました(笑)
往路で道の様子は分かったので、帰りは極力旧甲州街道のみで府中を目指します。
今回、旧甲州街道を走っていて感じたのは、通りに面した住宅地は、敷地の広い立派なお宅や商店がとても多いのです。恐らくかつて住宅だった土地にもマンションやビルが経っていたり、広い区画のまま駐車場になっていたりします。さすが旧街道。
そして、旧甲州街道と大きめの通りの交差点には、こんな立派なお寺があったりします。
こちらは行きがけに見掛けて気になっていた「調布不動尊 常性寺」。広い境内には立派な日本庭園に、大きなお堂が3つもありました。鎌倉時代に創建された歴史ある寺院で、調布不動尊とも呼ばれているそう。
水子供養でも知られるお寺らしく、小さな仏像が沢山並んでいる地蔵堂。
やはり古くからのお寺は良い場所にあるのだなぁ…… と府中に向かって走っていると、改めて旧甲州街道沿いには寺社仏閣がかなり目に付きます。西調布、飛田給のあたりにはそれぞれ「西光寺」「飛田給薬師堂」(写真は撮らずに通り過ぎた)。
白糸通り(稲城大橋から続く道)との交差点にはこちらも大きな神社「観音院」。
東京スバル府中店に行く際に目印にしている「不動尊前」の交差点、名前の割に近くに神社が見当たらないと思っていましたがすぐ横に小さな「染屋不動尊」がありました。車だとつい見落としてしまいますが、やはり自転車移動だとより多くの情報に気付きますね。
この辺りはかつて養蚕が盛んで、国府に納める絹糸を染める「染屋」という地区があった場所だそうです。京王多摩川線を挟んで下染屋、上染屋の碑が残っていましたが、元々染谷の集落はもっと多摩川沿いにあったものが、洪水により府中崖線の上に移ってきたと記されていました。そんな言い伝えが元になり、現在は「白糸台」という地名になっています。
東府中駅を過ぎていよいよ府中駅が近づいてきた頃に、またしても神社の鳥居と参道がありました。こちらは「武蔵国府八幡宮」と書かれています。
この表参道がとても長い…… 100m以上進んで行くと、途中に京王競馬場線の線路の踏切が横切っています。
踏切を渡るとちょっとした緑地になっていて(八幡町緑地)、「武蔵国府八幡宮」の本殿がありました。こちらの管理は大國魂神社が行っているそう(大國魂神社のホームページでは境外社として紹介されています)。社殿の先は府中崖線の坂になっていて、その先は競馬場通りを挟んで東京競馬場です
そして大國魂神社。府中駅前に戻ってきました。
府中高札場。調布からの数キロの間にも、旧街道らしい歴史スポットだらけの旧甲州街道でした。
Google Mapで経理を検索してしまうとひたすら甲州街道を走らされますが、自転車や徒歩ならば旧甲州街道がオススメです。車だともう1本多摩川寄りの「しみず下通り(品川通り)」も道が広くスムーズなのですが、府中崖線の下になるので何度も高低差があってママチャリで走るには不向きです(電動アシスト付きなら悪くない)。
駅周辺の寺社仏閣はかなりの数になりますし、このまま分倍河原方面へ進めば今度は高倉塚古墳などもあります。別に特別歴史ファンでない私でも、このエリアの充実ぶりにはやはりワクワクします。
行きはママチャリでの幹線道路の走りにくさをボヤいていましたが、なんやかんやで帰り道では旧甲州街道沿いの寄り道を楽しみつつ戻ってきました。車では頻繁に走っているエリアですが、なかなか足を止めることもないですし、たまに自転車で街を走ってみると楽しいものです。
ただし、やはりママチャリでの市境を越えた移動は少々ダルいので、もう少しスピードが出てギアのあるクロスバイクか電動アシスト自転車があると楽しそう。この日は、通学の学生が乗っているクロスバイクにも結構なスピード差で抜かされましたし、遠乗り目的でなくても自宅15km圏内の散策用に新しい自転車が欲しいかも。そうしたらコーヒー買い出しは自転車にして、また見聞録のラーメンを食べに行こう。
ちなみに今回のパオコーヒーでは豆4種類(冷凍庫に入る程度)。コーヒー豆の銘柄は味も違うし好みもあるのですが、気に入った特定の銘柄を飲み続けるよりも、毎回味が違う方が楽しいかも(よほど合わないのがあればNGにしますが)って感じで、結構ランダムに買っています。