I AM A DOG

途方に暮れる 犬とよばれる でも生きてゆく

パナソニックのフルサイズミラーレスLUMIX S1R/S1に興奮しつつMFTの未来を憂う

本ページは商品、サービスのリンクにプロモーションが含まれています

本日9月26日よりドイツ ケルンで開催される「Photokina フォトキナ2018」に先駆けて、昨日のプレスカンファレンスで発表されたパナソニックのフルサイズミラーレスカメラ「LUMIX S1R/S1」がカメラ界隈を中心にめちゃめちゃ盛り上がってます!

f:id:OKP:20180926122701j:plain

後発だからこその全部入りフルサイズミラーレス

私もこの発表の瞬間をYouTubeの中継で視聴して大いに興奮した1人。2008年に発売された同社のLUMIX DMC-G1からスタートしたミラーレスカメラの10年を振り返るオープニングムービー。簡単な前置きを挟み、パナソニックの山根氏がS1Rを掲げてウルトラマンのごとく光の中から現れた瞬間は流石に吹き出してしまいましたが……(笑)

f:id:OKP:20180926122710j:plain

パナソニックのプレスカンファレンスはアーカイブとして公開されています。カメラ好きにはかなりエキサイティングなプレゼンになってるので、未見の方はぜひどうぞ。

発表された「LUMIX S1R/S1」のスペック等については既に各所で話題になっていますが、「後発だけにえげつない」「追う立場だから出し惜しみしない」が全開のまさに全部入りフルサイズミラーレスカメラです。

f:id:OKP:20180926122706j:plain

主なものをあげると

  • 47Mピクセルの「LUMIX S1R」/24Mピクセルの「LUMIX S1」
  • ライカLマウント
  • ボディ&レンズ手振れ補正「Dual I.S.」
  • XQDカードとSDカードのデュアルスロット
  • 100%シーリング(防塵防滴)、耐低温性能
  • 3軸チルト液晶
  • 4K60P動画

などなど……

事前のリーク通りに高画素機と低画素機(高感度特化?)の2ラインをぶち込んできましたが「ホントにかよ」との驚きの方が大きかった。AF項目の「Deep learning AI」等も気になりますし、更なる詳細の発表が待ち遠しくなります。

f:id:OKP:20180926122709j:plain

耐低温について山根氏のプレゼンでは「マイナス40度から」と言ってるように聞こえましたが、本当かなぁ……? サラっと流すには凄すぎる性能ですし、マイナス14度の間違いのような気もしますが、それはそれで中途半端な数字ですしね。
しかしそれだけの低温環境での動作を謳うとなると、バッテリー性能がどれだけのものかも気になってくるところ。

f:id:OKP:20180926122707j:plain

「100%のシーリング」って表現も初めて聞きましたが、とにかく既発機種以上に耐候性には力が入ってるようです。

Lマウントアライアンス

そして、パナソニックのプレスカンファレンス直前に三社合同で発表されたLeica社、SIGMA社との「Lマウントアライアンス」も激アツ!

f:id:OKP:20180926225740j:plain

マイクロフォーサーズのようなオープン規格ではなくあくまでライカのマウント規格に2社が乗り入れた形のようですが、ボディ、レンズ共に手掛けるメーカー三社の提携はかつてないインパクト。

パナソニックはS1R/S1の発売に合わせて50mm F1.4、24-105mm、70-200mmの3本、さらに2020年までに10本のレンズラインナップを予告しています。

f:id:OKP:20180926122704j:plain

既発のライカレンズ(手が出ない)に加え、SIGMAも既にあるフルサイズ用レンズのLマウント版を続々と投入する準備があるでしょうし、Foveonセンサー機を搭載した初のフルサイズ機を期待する声も大きそう。

マイクロフォーサーズは大丈夫なのか!?

一方でこれまでパナソニックが女流一眼から10年かけて育んできたマイクロフォーサーズの行方が気になる所ですが、プレスカンファレンスでは引き続きマイクロフォーサーズの開発及び、LUMIX GとLUMIX Sの住み分けについての説明もありました。
さらにMFTの継続宣言のアリバイのように「LEICA DG VARIO-SUMMILUX 10-25mm F1.7」という強力なレンズの開発も発表されました。

f:id:OKP:20180926122703j:plain

恐らくサイズも価格もMFTクラスにしては異例のレベルになりそうですが、35mmフィルム換算で20-50mm相当かつF1.7通しという、高倍率ズームとは異なるベクトルの万能レンズと言えそうです。
登山のお供にしたらスナップから星撮りまでこれ1本で、しかも一切の妥協なく対応してくれそうな超魅力的なレンズです。

f:id:OKP:20180926122711j:plain
マウント部分を適当に合わせた雑サイズ比較…… やはりデカい!

ただ余りにも尖りすぎなレンズだけに「これでMFTも安泰」とは言い切れないのは、かつてのフォーサーズユーザーならではの悲観的な味方でしょうか……?

さらにマイクロフォーサーズ陣営の両輪であるオリンパスからは(やはり事前の噂通りに)結局何の発表もなく、どうしても不安は残てしまいますが、LUMIX GとSの両方のラインで開発を続けるというパナソニックのコメントを今は信じて見守ろうと思います。

f:id:OKP:20180926122702j:plain

ただ、LマウントにはAPS-Cの選択肢もあるだけに、どうなることやら……?

で、LUMIX Sは買うの? 買わないの?

肝心の私自身は今回の発表にはかなりワクワクしていますし、機会があればぜひ試してみたいとも思います(やはりメインシステムとは別にフルサイ機も所有しておきたい気持ちはあるので…… 実は少し前まで安くなってるα7IIでも買おうかな、なんて考えてました)。

ただ、今回の発表を見る限り機動性(携行性)や高速性ではMFTの優位性をアピールしていましたし、実際のLUMIX Sのボディサイズを見ても決してコンパクトなシステムにはならなそうな気配です(もちろんDSLR比ではコンパクトなのですが)。

f:id:OKP:20180926122708j:plain

現在、メインにしているMFT(オリンパスOM-DとPROレンズの)のシステムは画質、機材の携行性・重量、そして価格面でのバランスなどかなり満足しているものですし、実際にこれ以上の画質を求められる状況もないのでひとまず現時点ではLUMIX Sの発売後もしばらくは静観予定。

f:id:OKP:20180918123737j:plain

ただし、カメラヲタ的な関心事項としてLUMIX Sへの興味は消すことはできません(笑)