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ソーラーチャージャー、充電ロスを考えるとやはりガジェット直で充電した方が効率良いよね(Anker PowerPort Solar)

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そうえいば結構長らく出番のないANKERのソーラーチャージャーについて。

Anker PowerPort SolarとPowerPort Solar Liteを持ってます

3年前にネパールにトレッキングに行く際に購入。エベレスト街道は途中約1週間ほど電源の取れなくなるエリアがあって(ロッジによって買うこともできる)、2台のカメラ、スマートフォン、スマートウォッチの充電のために大いに役立ちました。特に毎日1000枚前後の写真を撮っていたので、カメラのバッテリーの消費が激しく、これがなかったらカメラのバッテリー(全部で6本)が倍は必要だったかも……?

ただし、残念なことにその後全く出番がありません!
1泊〜2泊程度ならモバイルバッテリーで足りてしまうことが殆どですし、元々そこまで長期の縦走などをすることもない。本体の重量が約420gなので(取り付け用の金具を含めたら500gオーバー)、荷物としては20000mAhのモバイルバッテリーを携行した方がかさばらないし、少し軽くなるぐらい。

10000mAhのモバイルバッテリー2個あればたいていは間に合ってしまう……

ちなみに発電条件もそれなりにシビアで、よく見るバックパックにソーラーチャージャーを装着した光景ですが、パネル全体に太陽が当たってないと(稜線や開けたエリアで背中にずっと直射日光を受けるなど)大して発電されません。日当たりの良い場所に長時間設置して、初めて安定した発電が期待できる感じ。

こういう使い方、よく見るけどよほど条件が良くないとほぼ発電されません

恐らく3泊以上の縦走で、かつ1日に数時間はじっくりと充電を行うことができる時間のあるプラン(昼過ぎまで移動して、午後は泊地で休む等)でないと、ソーラーチャージャーを生かすことは難しいでしょう。
そう考えると、1日の行動時間がそこまで長くない(高度順応があるので、目的地までは一日の行動量がそれほど多くない)エベレスト街道トレッキングは、ソーラーチャージャーを活かせるトレイルとしては最適だった訳で、なかなか同じような状況は普通のアウトドア活動では発生しないものです。

さて、先日ジオグラフィカ開発者の松本圭司氏のこちらの記事を読みました。

ソーラー発電についての言及もありますが、やはり「ソーラー発電はロマン」とまとめられています。

安定性を考えるなら、1週間程度の山行でも大きめのモバイルバッテリーを複数持ったほうが良さそうです。ソーラーパネルが役に立つのは、半月以上山に入るときかと思います。

こういう不便さも含めて、ロマンだと思います。
[無料]登山とモバイルバッテリー|松本圭司@ジオグラフィカ開発者|note

これについては私も同感です。防災用にソーラーパネルを買ったのもある意味ロマン。
ポータブル電源 → モバイルバッテリー → マイカー発電…… これらを総動員しても賄えない長期停電が、この先の人生で訪れる可能性なんてどれぐらいあるのでしょう(もちろんないとは言い切れない)。

そしてもうひとつ、記事内で触れられているモバイルバッテリーでの充電時のロス率について。
記事内では実効容量と呼んでいますが、モバイルバッテリー容量の約6割程度が実際に充電できる容量に相当するというもの。同じ松本氏の記事で実際に検証もされていますが、やはり6割強という数字。

そこで気になってくるのが、ソーラー充電の際に一旦モバイルバッテリーへの充電を挟むことで発生してしまうロスについて。ソーラーパネルでの発電は日当たりによって、かなりムラが出てしまうので直接スマートフォン等を充電することは不安でもあるのですが、それなりの日当たりを確保できるならば、直接機器を接続して充電した方がやはりロスが少なくなります。

実は今年の5月頃にEcoFlowのソーラーパネルをテストしていた際、一緒にANKERのソーラーチャージャーも引っ張り出して3日ほど充電具合について試していたのでした。

特に目新しい知見もなく記事のネタにもならなかったのですが、モバイルバッテリーの充電と合わせて、デジタルカメラ(E-M1 Mark III)のUSB充電を試してみたところ、残量33%から100%になるまで1時間半弱(思いの外速かったので満充電になるタイミングを見逃した)。

E-M1 Mark IIIの充電池であるBLH-1(1720mAh)の専用充電機による急速充電が2時間、同時にモバイルバッテリーにも給電していたので、2ポート使用時の最大出力1.5A+1.5Aに近い数字が出ていたとしても、容量の7割弱を1時間弱で充電できたのはかなり効率の良い充電ができてそうです。

ソーラーチャージャーでスマートフォンやカメラを直接充電する場合、防犯的に長時間目を離す訳にいかなくなるなどもありますが、休憩時間を利用しての1時間程度の継ぎ足し充電用途ならば、モバイルバッテリーを挟まずにソーラー充電からスマホやカメラを直接充電した方が良い結果となりそうです。
とはいえ、先述の通りソーラーチャージャー自体を持ち歩く機会が全然ないのでなかなか出番もないのですが、せっかく持っているのだし何か上手く利用してあげたいものです。

そうそう、中国輸入クラファン等でよく見る折りたたみソーラーパネル一体型のモバイルバッテリー。ソーラーパネルのサイズを考えると(ソーラー充電に関しては)そこまで実用的な製品とは思えません。
以下の製品などは、モバイルバッテリー容量が36800mAhとかなり大容量なこともありますが、パネルでの充電だと満タンまで約270時間かかるそう!

あくまでモバイルバッテリーの大容量がメインで、ソーラーパネルは緊急用ぐらいに考えておくと良いでしょう。36800mAhで約565g(ソーラーパネルを外すと約420g)は決して軽くないけど、大容量バッテリーとパネルを別途揃えるよりは軽いかも。確かにロマンはありますよね(笑)